しずかちゃんの入浴シーンはカット? 米版ドラえもん放映決定 海外ファン期待

 米メディア大手ウォルト・ディズニーは今夏、日本を代表するアニメーション作品「ドラえもん」の全米放映を開始する。

 海外サイト「Anime news network」によると、「ドラえもん」は、7800万世帯の視聴が可能である子供向けチャンネル「Disney XD」で、週5回、合計26話が放映される。

「ドラえもん」は原作漫画の連載開始から44年がたち、アニメも東南アジアなど35カ国・地域で放映されている。「クール・ジャパン」のスローガンの下、日本のポップカルチャーの輸出が推進されているが、英語吹き替え版の「ドラえもん」はこの動きに弾みをつける、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報道している。

 英語吹き替え版はどんな内容なのか?

【ジャイアンはビッグ・ジー、どこでもドアはエニウェアドア】
 英語吹き替え版の「ドラえもん」は、著作権を持つテレビ朝日、藤子・F・不二夫プロ、シンエイ動画の三社が、アメリカのスタジオに下請けに出して制作している。

 登場人物の名前や道具は一部、アメリカの文化や習慣を考慮して変更されている。例えば、タケコプターは「ホプター(Hopter)」、どこでもドアは「エニウェアドア(Anywhere Door)」に変更される。のび太は「ノビー(Noby)」に、いじめっ子のジャイアンは「ビッグ・ジー(Big G)」に、スネ夫は「スニーチ(Sneech)」といった具合である。ドラえもんの好物のどら焼きは、「ヤミーバンズ(yummy buns)」になった。

 また、「ドラえもん」が子供番組としてアメリカで放映されるためには、暴力、偏見および性的な表現に関するアメリカの厳格な規則を順守しなければならない。英語吹き替え版は英語圏の他の国々でも放映されるであろう、と「Anime news network」は報道している。

【「ドラえもん」が見られるようになってうれしい】
 「ドラえもん」の放映を海外ファンも心待ちにしている。「Anime news network」には下記のようなコメントが寄せられた。

コメント
・北アメリカで「ドラえもん」が見られるようになってうれしい。
・英語版ジャイアンの名前「Big G」はすごくかっこいいね。
・ドラえもんの声をジャン・レノがやったらいいのに(トヨタのCMでジャン・レノがドラえもんを演じた)

 アメリカの放送規制に対する懸念の声も聴かれた。
・「ドラえもん」がアメリカ向けに検閲されると聞いてがっかりしている。
・「ドラえもん」は子供向け番組だけど、しずかちゃんが裸でお風呂に入る場面がよく出てくるから、検閲の対象になる。子供が何を見るのを許されているのか、日本とアメリカの間で違うのが面白い。

 NHKのドラマ「おしん」と同様に、「ドラえもん」は、外国が日本について知り、親近感を抱くのに大きく貢献してきた。「ドラえもん」の放映により、北アメリカで日本のファンが増えることを期待したい。

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Text by NewSphere 編集部