“新・ハリウッド版ゴジラは成功する!” 公開を間近に控え、海外メディア過熱

 5月16日公開予定の『Godzilla(ゴジラ)』2014年版の予告編が公開された。既に20万人以上が検索し、アメリカにおける検索ワードの急上昇ランキングで、「Godzilla」は2月25日には第二位となっている。アメリカ資本では2作目となるこの映画について、多くの海外メディアが論評を始めている。

【1998年版はなぜ失敗したか】
 今回の2014年版『ゴジラ』に先立つ1998年版ゴジラは、観衆から大不評を買った。その理由について、イギリスのエンタメ情報サイト “DEN or GEEK” は以下のように分析している。

1. ゴジラが単なる恐竜に過ぎなかった
 1998年版ののゴジラからは本来のゴジラのもつ人間味が失われ、突然変異した恐竜に過ぎなくなっている。デザインが変わったことで、それはより強調されていた。

2. 視覚エフェクトも不満足な出来であった
 1998年版のゴジラは滑らかでリアルだったが、生気がなかった。最新の特撮技術は一瞬の目くらましにはなるが、すぐに陳腐化してしまう。

3. ストーリーのオリジナリティに欠ける
 1998年版ゴジラには、他の映画から数多くのアイディアが使用されている。内容的にも『原子怪獣現わる』のリメイクであって1954年のゴジラのそれではない。おそらくは興行収入を考えてゴジラの名前を選んだのだろう。

4. 社会的な視点を置き去りにした
 日本で作られたゴジラはその時々の日本と世界の問題を扱っていた。アメリカ版では、その視点は省略されたか、あるいは気づかれなかった。

【2014年版が成功するであろう理由】
 一方、”contactmusic.com” は、以下の5つの点で今回のゴジラには期待できるとする。

1. ブライアン・クランストンの起用
 政府とのやり取りを繰り広げる科学者役にブライアン・クランストンが起用されている。非常にパワフルな役者だ。

2. ゴジラのように見えるゴジラ
 今作のゴジラはより肉付けされている。背にゴツゴツした棘を持ち、荒れ果てた街に恐ろしい咆哮を響かせる。前作よりもクールだ。

3. 1998年版ゴジラの興行収入はよかった
 予算1.25億ドルで3.79億ドルの売上は続編を作るに十分な水準だ。先行市場が確立されており、以前の失敗をふまえてつくられる2014年版は、より完成度が高いことを期待できる。

4. 『バットマン』を手がけた製作会社
 今回のゴジラは、かの『バットマン』シリーズを世に送り出したレジェンダリー・ピクチャーズ製作&ワーナー・ブラザーズ配給のコンビだ。

5. ギャレス・エドワーズ監督の抜擢
 ギャレス・エドワーズ監督はゴジラより無名だ。大きすぎる期待を受けることなくゴジラに取り組めるだろう。

【予告編を観た人の声】
 動画サイト “YouTube” でも予告編が公開され、2万件を超えるコメントがついている。

・音楽と背景がとても気に入った。暗くて怖ろしい。

・とても怖ろしげに見える。クリエイター達が正しく受け止めたみたいだ。この映画にはとても期待してる。

・レジェンダリー(編注:映画会社)はゴジラのデザインを全部東宝に送って最終デザインを決める参考にしたらしい。

・こうやって神話を穢すんだ。ゴジラは水爆から生まれたんで、水爆で殺そうというのは象徴主義に反してる。ゴジラを自然の驚異とするのは全くばかげてる、人類による破壊への共謀の象徴なんだ。

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Text by NewSphere 編集部