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“40年前の日本のよう…” アメリカでのブランド確立に努める中国企業、見本市CESで攻勢

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“40年前の日本のよう…” アメリカでのブランド確立に努める中国企業、見本市CESで攻勢

 アメリカ・ラスベガスで6日、コンシューマー・エレクトロニクス分野で世界最大の見本市「CES 2016」が、9日までの日程で開幕した。昨年の参加者数は17万6000人に上った巨大イベントである。まだ市場に並ぶ前の、最新技術を投入した製品や試作品が多数展示される。昨年はドローンが注目を集めたが、今年、ブレイクが予想されているのは、仮想現実デバイスである。

◆ここまで巨大な見本市を開催できるのはラスベガスだけ?
 CESは業界関係者を対象とした見本市であるが、その規模は非常に大きく、今年の出展者数は3600社以上、展示スペースの延べ床面積は22.3万平方メートル、東京ドームおよそ4.8個分だ。参加者数があまりに多いため、周辺のホテルや交通機関などへの負担も大きい。インターナショナル・ビジネス・タイムズ(IBT)は、ホテルの客室が15万室あり、コンベンション施設の総床面積が27.8万平方メートルあるラスベガスは、おそらく現行規模でCESを開催できる唯一の都市だ、と語っている。

 昨年の参加者数は過去最大のものだった。主催者は今年、参加者数を抑えるため、入場料を引き上げ、また出展の条件を厳しくした。今年の参加者数は15~17万人を見込んでいるという(IBT)。

 主催団体は、昨年、全米家電協会(CEA)から全米民生技術協会(CTA)へと名称変更した。コンシューマー向け技術がさまざまな方面に拡大して、家電というくくりだけでは覆えなくなったのが理由のようだ。CESにおいても、例えばトヨタ自動車などの、自動車に関する展示の規模が拡大している。今年の展示スペースは昨年よりも25%広くなっている。

◆今年は仮想現実の普及が本格的に始まる年になる?
 CBSニュースの開幕直前の記事は、今年のCESで注目すべきトレンドとして、真っ先に仮想現実(VR)を挙げている。昨年、仮想現実はメディアで大きく取り上げられたが、ハイテク専門家によると、今年、爆発的に普及する見込みであるという。

 今年、Oculus VR社の「Oculus Rift」、ソニーの「PlayStation VR」、HTCの「Vive」といった仮想現実ヘッドセットの発売が続く。ニューヨーカー誌のニコラス・トンプソン編集長はCBSニュースに「今年は仮想現実がメインストリームになる年だ」と語っている。「昨年は、技術誌の編集者が使った年、今年は私の姉妹が使った年、そして来年は私の母親が使う年になるだろう」と、アーリー・アダプターからアーリー・マジョリティー、レイト・マジョリティーへの普及を、独特の表現で語っている。

 CESのプレスリリースでは、CTA の調査によって、2016年のVRヘッドセットの販売台数は、昨年の6倍、120万台に達すると予想されている。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、今年登場し、生活を変化させるだろうハイテク機器を紹介する記事の中で、やはり仮想現実を先頭に挙げた。今年、VRヘッドセットの発売が相次ぐことを指して、今年のカレンダーには至るところに「仮想現実がとうとう現実になる」と書かれている、と述べた。

 CBSニュースは、仮想現実は今や、エンターテインメント用途やビジネス用途で、入手も容易で一般的な選択肢になりつつある、と語る。WSJは、VRヘッドセットの用途として、ゲームや創作物のほか、ライブ映像などのコンテンツや、アプリを使っての会議へのバーチャル参加といったものを挙げている。

 なお「Oculus Rift」の販売価格は7日、北米で税抜き599ドルと発表された。日本から注文する場合は、税・送料込みで9万4600円となる。

◆新興企業の元気が良いのが最近のCESの特徴?
 CBSニュースは、ロボットに関する展示が引き続き豊富なことは、CESの「未来がやってきた」感を増している、と語っている。また、もう1つの大きなトレンドは、ドローンの人気が伸び続けていることだとしている。

 IBTは、ドローンや仮想現実などの分野の新興企業が、CESに興奮をもたらす力となっている、と語っている。逆に、大手企業がCESで驚きを作り出すようなことは減ってきているようだ。20年間毎年CESに参加しているという、市場調査会社パークス・アソシエイツのブレット・サッピントン氏は、「ハイテク関連業界全体の混乱によって、中小企業が、業界の発展に重要な役割を果たすことができるようになったと思う」と語っている。

 また、昨今のCES出展者の中の新興勢力として、中国企業の存在感が増しているようだ。調査会社IHSのアナリストのトム・モロッド氏は、かつて「韓国、日本、アメリカの少数の企業を中心として固まっていたように見えた業界」に、中国企業という「新たな血」が突然注入された、とIBTに語っている。

 ファーウェイ(華為技術)、ハイセンス(海信)、ZTE(中興通訊)、ハイアール、レノボといった中国メーカーが、40年前の日本、15年前の韓国メーカーのように、アメリカでのブランド確立のため、CESへの出展を拡大し続けている、とIBTは語る。CTAのゲイリー・シャピロ会長兼CEOは、「それらの中国企業は、より革新的になろう、ローエンド・メーカーから脱却しようと試みている」と語っている。

◆研究開発で製品力を高め、「安いから買う」というポジションを脱却
 脱ローエンドの動きが分かりやすいのは、中国のスマートフォン産業だろう。

 ファーウェイは5日、「CES 2016」のプレスカンファレンスで、スマートフォンなどの新モデルの発表会を行った。コンシューマービジネスグループのリチャード・ユーCEOはその席で、昨年9月の世界のスマートフォン市場でのファーウェイのシェアが、サムスン電子の28.3%、アップルの11.8%に次いで、9.7%の3位だったと発表した(WSJ)。

 中国製スマートフォンは世界的に人気だが、アップルとサムスンで頭がいっぱいのアメリカの消費者にはほとんど知られていない、とWSJは語る。

 WSJによると、ファーウェイの消費者向け製品の2015年の売上高は、前年比約70%増と急伸した。高価格帯の端末の販売に注力したことが売上高の伸びに貢献したのだという。同社幹部は、研究開発に多額の投資を行っていることを自社の強さの理由として挙げている。

 朝鮮日報はこのところ、自国メーカーが中国メーカーにお株を奪われていることの危機感をあらわにする記事を連発している。その1つでは、中国製スマートフォンは現在、「安いから使う機種」という域を超え、技術的にも韓国製品を徐々に乗り越えようとしている、と語っている。

(田所秀徳)

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