世界の一流ホテル、和と融合の洗練サービスを日本で提供 海外メディア注目
世界各地で展開されている海外ブランドの豪華ホテルが、日本でも続々とオープンしている。今年2月には、京都にザ・リッツカールトン、3月には大阪にマリオット都ホテル、7月には東京の虎の門ヒルズ内に、アンダーズ東京がオープンしている。今秋には、東京ニュー大手町タワー内に日本初のアマンホテルがオープンする。さらに、羽田空港国際線旅客ターミナルビル内にロイヤルパークホテル ザ 羽田がオープンする。
【観光都市、京都の欠如を補ったザ・リッツカールトン】
CNNは、海外旅行雑誌の読者投票でベストシティーにも選ばれている観光都市の京都に、世界ブランドの豪華ホテルが存在しないのはとても不自然であり、大きな欠如であったと報じている。
CNNによると、京都への進出についてザ・リッツカールトン京都の総支配人、田中氏は、「リッツカールトンは常にお客様の意見に耳を傾けている。意識しているのは、お客様が望む場所にホテルをオープンさせることであり、京都には常に多くの要望が寄せられていた」とコメントしている。さらに、伝統を重んじる都市である京都に、海外のブランドを持ち込むということは画期的なことであった、とも述べている。京都のイメージを損なわないよう、日本の伝統的な建築様式を取り入れた外装になっている。また、内装にも伝統様式と現代的な設計要素をうまく融合させているという。
【おもてなしを取り入れた世界ブランド】
ニューヨーク・ポスト紙は、日本に、利便性を追求し、おもてなしと呼ばれる最高のホスピタリティーを提供する海外の豪華ホテルが、次々に開業していることを紹介している。大阪にある日本一高いビル「あべのハルカス」(地上300メートル)内にオープンしたマリオット都ホテルでは、同ビル内のデパートで買い物した際は、荷物を部屋に運んでもらえるサービスを提供しているという。また、宿泊客は60階にある観測デッキから日の出を楽しむことができる。
東京の虎の門ヒルズ内に開業した、日本初のアンダーズホテルでは、ゆとりのあるバスタブを備え、地元の石や木を使用したインテリアになっている。サービスはシンプルだが洗練されており、宿泊客の生活スタイルに合うようにしているという。
海外の豪華ホテルといえども、ブランド名に頼るだけでなく、日本の美学、生活スタイルに沿ったサービスを提供していることが伺われる。
【今後も伸びるか?ホテル業界】
世界の不動産情報サイトWPCはアジア太平洋地域のホテルで、大阪が市場を引っ張っているという見出しで、大阪のホテル業界が好調であることを紹介。2014年7月の客室占有率では、大阪が16.8%上昇し、最大の上昇率を記録した。また、販売可能客室売り上げでも18.9%の上昇で最高記録だった。「日本では、円安や景気回復により、収益の改善が見られる」という識者のコメントも掲載されており、今後、大阪だけでなく日本のホテル業界が伸びる可能性もありそうだ。
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