メガネの聖地・福井製「スマートサングラス」が海外で話題 “最先端技術と日本の職人技が融合”

 メガネの聖地・福井製の「スマートサングラス」、Tzukuriが海外で話題だ。このサングラスには、ビーコンモジュールが埋め込まれており、もし置き忘れても位置を知らせてくれる。

 価格は350ドル(約3.5万円)の予定で、年末に発売される予定だ。開発チームは、初期の購入者に対しては、100ドル割り引く、としている。タイム誌は、クラウド・ファンディング(インターネットを通じて不特定多数から出資を募る方法)を狙っているのでは、と報じている。

 現時点では、アイビーコンのみ対応で、将来的にはアンドロイドにも対応する予定だ。最先端技術と日本の職人技が融合したスマートサングラスに、海外メディアが注目している。

【アイビーコン×ソーラーパワー】
 アイビーコンとは、アップルの新機能で、低消費電力Bluetooth(BLE)という近距離無線通信の規格の一つ。ビーコンアップル製品をつなげることで、ビーコンを搭載しているモノの位置が特定できる優れものだ。

 類似するGPS機能は、屋内など障害物の中にあるとうまく作動しないことがあった。一方BLEは、障害物があっても検知することができる。このスマートサングラスは約25m範囲内をカバーしている。

 さらに、ソーラーパワーを採用することによって、半永久的にサングラスから情報が発信されるという。これまでビーコンは、電源供給されるデバイスに搭載されていた。だがこの製品は、3mmと極限まで縮小された基盤に、ソーラーパワーを採用しビーコン単体での使用を可能にした。

【ひとつのメガネに3週間、職人技はすばらしいと絶賛】
 TZUKURIのフレームは福井県の鯖江製だと報じられている。公式サイトによると、ひとつのメガネを作るのに、100近い手作業を、最大3週間もかけるという。タイム誌は、不合理だが“すばらしい”と称賛している。

 そのフレームは、何千人もの骨格の3D分析に基づき、様々な顔にフィットするよう設計されている。どんな顔にも“映える”よう、デザインされている点も注目されている。

 デザインは6タイプある。ジョン・レノン、トム・フォード、グレイス・ケリー、ジョン・F・ケネディー、トゥルーマン・カポーティ、アッティクス・フィンチがモチーフになっており、世界中の幅広い層に訴求するねらいがあるようだ。開発元は、サイトのFAQで、世界中どこからでも買える、と自信を示す。

 なお今のところはサングラスだけだが、開発元は、度付き眼鏡や眼鏡用無色レンズも計画しているようだ、と『9TO5Mac』は伝えている。

【ネットの反応】
 日本製の眼鏡は世界でも高く評価されており、多くの人に支持されている。最先端技術に職人技が融合したTZUKURIに対して、米国版ギズモードの記事には、以下のようなコメントが投稿されている。

・四六時中、Bluetoothをオンにしなければならない…バッテリーの死亡フラグ確定!
・iPhoneがなければならないのか…
・物忘れが激しいなら、すぐに薬剤師と相談したほうがいい!スマホよりも薬だ
・公衆トイレでサングラスを置き忘れ、スマホが知らせてくれても取りに戻りたくない

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Text by NewSphere 編集部