トヨタ、「世界初」年間1000万台突破 さらなる成長のカギは中国市場か?海外紙注目
トヨタは23日、2013年度のグループ全体(日野自動車とダイハツ工業含む)の販売台数が1013万台だった、と発表した。年間販売台数が1000万台を超えるのは世界初。
要因としては、国内では4月の消費税率引き上げ前の「駆け込み需要」、中国を含めた海外市場の堅調な伸びがけん引した、とトヨタは述べている。
なお、2位のフォルクスワーゲングループ(VW、マンとスカニア含む)は973万台、3位のゼネラル・モーターズ(GM)は971万台だった。
【トップ3の2014年度第1四半期の結果は】
トップ3社の2014年度1-3月期販売台数は、トヨタが首位を守り、前年同期比6.3%増の258万台。これは過去最高記録とのこと。VWは5.8%増の240万台、GMは2%増の242万台で、各社とも増加している。
快調な滑りだしを見せたトヨタは、今年度目標の1032万台に一歩近づいた結果となった。同様に、VWも今年の目標1000万台を掲げており、順調な一歩を踏み出したといえる。
【首位キープに中国は避けて通れない】
「2016年、2017年まではトヨタの首位は間違いないと考えていますが、首位の座を確固たるものにするには、中国での成長が必要かもしれません」、とIHSオートモーティブの西本アナリストは分析している(ブルームバーグ)。
世界最大の自動車市場と言われる中国で、海外自動車メーカーがシェアの奪い合いをしている中、2013年のトヨタのシェアは4%で、6位。1位のVW、2位のGMと差が開いている。
トヨタは、今週一般公開されている北京モーターショーで、人気車種「カローラ」と新型車「レビン」に、現地生産のハイブリッドユニットを搭載し、2015に年発売すると発表。輸入関税25%分を、中国生産化で省くことをねらう。なお、昨年世界で約32万台販売されたプリウスは、中国では1400台しか販売されなかった。
一方、ライバルのGMは、2017年までに中国に120億ドル(約1.23兆円)、VWは2018年までに182億ユーロ(約2.57兆円)を中国に投資し競争力強化を狙う、と報じられている(ロイター)。
【トヨタのリコール総数は販売台数より多い?】
「トヨタのリコール総数は販売台数を超える可能性があります」とアドバンスト・リサーチ・ジャパンの遠藤アナリストのコメントをブルームバーグが挙げている。
トヨタは2週間前、600万台超の大規模リコールを発表した。相次ぐリコールに、ブランドイメージの回復に尽力しているとAFP
通信は評価しつつも、国内外の「トヨタブランド」に打撃を与えるだろうと分析しており、今年度目標の販売台数に影響が懸念される。
4月からの消費税率引き上げで、日本での売れ行きは鈍化すると予想される。最大級の成長市場では、VWとGM、さらに他の日本車メーカーとの競争が熾烈化。今後のトヨタの一挙手一投足が注目されている。
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