任天堂、20億ドルの“金のなる木”との提携チャンス見逃し 世界的ヒット『スカイランダーズ』開発元が暴露

 今や売上20億ドルを突破し、世界的大ヒットとなっている『スカイランダーズ』シリーズの秘話が、最近明らかになった。発売元のアクティビジョンは、同シリーズについて、当初、任天堂に提携を申し込んだが、断られたのだという。

【経緯】
 複数の海外メディアによれば、開発元トイズ・フォー・ボブのフレッド・フォード氏は、2011年に発表されることになるスカイランダーズ・シリーズの第1作『スパイロの大冒険』のパートナーを精力的に探していた。任天堂が最適だと考えた同氏は、米国任天堂のオフィスに出向き、デモを行ったという。

「任天堂は長い事考えていた」と、トイズ・フォー・ボブ社の共同創立者であるポール・リッチ氏は語る。

「任天堂は『このような物は今まで見たこともない』という感じだった。私はこの言葉は実際にはどういう意味なんだろうということばかり考えていた(笑)」

 だが結局、任天堂とアクティビジョンとは、限定的な共同マーケティング契約を結ぶにとどまった。

「なぜだか分からない」とリッチ氏は言う。

「任天堂は明らかにこの世界に適した特質を持っていた。どうして駆け込んでこなかったのだろう。彼らは一生悔やむのでは」

 リッチ氏はまた、このアイディアを持ち込んだ際のディズニーの反応の速さにも驚いたと言う。

 その結果生まれたのが、去年リリースされた『ディスニーインフィニティ』だ、とテレビゲーム系ニュースサイト『ゲームスポット』は述べる。

【ポケモンスクランブルU】
 ゲームスポットによれば、任天堂はどうやら、「フィギュアに いのちが やどる」というスカイランダーズのアイディアに全く興味を失った訳ではなかったと見え、Wii U用の『ポケモンランブルU(日本ではポケモンスクランブル)』を出している。スカイランダーズ同様、現実世界のフィギュアをゲーム内に召喚するものだ。

【海外読者の反応】
 本件に関して、ゲーム情報サイト『IGN』には以下のようなコメントが寄せられている。

・任天堂はせっかくのチャンスをふいにしたと後から言うのは簡単だけど、僕も含めて当初はスカイランダーズは受け入れられないという意見が圧倒的だったじゃないか。リリースされてはじめて、悪いアイディアじゃないなと皆思ったものだ。
・Wii Uを持ってるけど、この話には大笑いだ。
・任天堂には他にも稼ぎ方があるんだよ。

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Text by NewSphere 編集部