今月、リースや枝もの、ホリデーカードなどで、ヒイラギ(ホリー)を目にする機会が多かったのではないだろうか。そのヒイラギが、自分の庭で育っているとしたら?

ヒイラギには、中国、日本、南アメリカ、ヨーロッパ、北アフリカ原産のものなど、数百に及ぶ種や交配種がある。そのうち、アメリカ本土原産のものだけでも十数種が存在する。

古くからの伝承によると、古代の異教徒たちは、常緑であるヒイラギの枝を身につける冠に仕立て、家の中に飾ることで邪気を払い、春の訪れを早めることができると信じていた。やがて初期キリスト教に取り入れられ、ヒイラギはその常緑性から「永遠の命」の象徴とされるようになる。

もちろん、植物がそうした力を実際に約束してくれるわけではない。それでも、季節を象徴する赤い実と深いグリーンの葉を持つヒイラギは、一年を通して庭に彩りを添える存在だ。また、その実は冬のあいだ、鳥や野生動物にとって貴重な食料源となる。ただし、多くの品種は人にとっては有毒とされている。

ヒイラギの植え付けに最適な時期は、(地域にもよりますが)厳しい霜が終わり、夏の暑さが本格化する前の早春。植えた最初の1年は、根が定着する大切な期間のため、こまめな水やりを心がけよう。

ごく一部の例外を除き、ヒイラギは雌雄異株。つまり、株はオスかメスのいずれかで、メス株が実をつけるには、近くにオス株が必要になる。オス1株で、半径約15メートル以内にあるメス株10本ほどを受粉させることができ、条件次第ではそれ以上の場合もある。

植物のタグには、オスかメスかが記載されていないことも多いが、品種名がヒントになることがある。たとえば「China Girl」はメスで、実をつけるためには「China Boy」が必要。ただし必ずしも分かりやすいとは限らず、「Greenleaf」もメスに分類される。迷った場合は、園芸店のスタッフに相談すると安心だ。

ここからは、庭に迎えたいおすすめのヒイラギ4種と、注意したい1種を紹介しよう。

アメリカ原産のヤウポン・ホリー(Ilex vomitoria)
Joseph A. Marcus / Lady Bird Johnson Wildflower Center via AP

ヤウポン・ホリー(Ilex vomitoria)

アメリカ南部の大西洋沿岸から南東部・南西部にかけて自生する、寿命の長い原生種。矮性、枝垂れ性、直立性など多様な品種があり、樹木としても低木としても、刈り込み垣根としても楽しめる。USDA耐寒ゾーン7〜9に対応し、日向・日陰を問わず育ちやすく、湿り気があり水はけの良い土壌であれば土質やpHも選ばない。

アメリカン・ホリー(Ilex opaca)

アメリカ東海岸一帯からミズーリ州、テキサス州まで分布する在来種。成長はゆっくりだけれど、成熟すると高さ8〜18メートルに達する円錐形の樹姿になる。「クリスマス・ホリー」とも呼ばれ、耐寒ゾーン5〜9に適応。日向から日陰まで育つが、酸性で湿り気があり、水はけの良い砂質または壌土を好む。

アメリカ原産のアメリカン・ホリー(Ilex opaca)
Andy and Sally Wasowski / Lady Bird Johnson Wildflower Center via AP

ブルー・ホリー(Ilex × meserveae)

メサーブ・ホリーとも呼ばれるヨーロッパ系の交配種。青みがかったグリーンのトゲのある葉が特徴で、高さ約0.6〜2.4メートル、幅約1.8〜2.4メートルほどに成長する(気候によってはそれ以上になることも)。耐寒ゾーン5〜7(場合によっては8)に適し、日向から半日陰で、湿り気のある水はけの良い酸性土壌を好む。

ウィンターベリー・ホリー(Ilex verticillata)

このリストの中で唯一、落葉性のヒイラギ。秋に葉を落とすが、それこそが最大の魅力。葉のない枝いっぱいに実る赤〜オレンジ色の実が、冬の庭に鮮やかな存在感を与える。アメリカ東部およびカナダ原産で、成長はゆっくり。高さは約0.9〜2.4メートル。耐寒ゾーン3〜9に適し、日向から日陰まで対応。

イングリッシュ・ホリー(Ilex aquifolium)※注意

ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産のイングリッシュ・ホリー(セイヨウヒイラギ)は、現在、バンクーバーから太平洋岸北西部、さらにカリフォルニアにかけて野生化が進み、在来植物を脅かしている。

皮肉なことに、19世紀にアメリカへ導入された際に評価された「非常に丈夫」「長寿」「常緑」「繁殖力が強い」といった特性こそが、現在では侵略的植物とされ、多くの地域で「注意すべき植物」に指定される理由となっている。問題が指摘されている地域では植栽を避け、その他の地域でも慎重に扱うことが求められる。


By JESSICA DAMIANO(AP)