「どうして戻ってくる??」海外が驚く日本の落とし物事情 解説動画に反響

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 このような高い返還率は、欧米の事情とは異なるようだ。ニューヨークの心理学者は英BBC(2020年1月15日)に対し、サンフランシスコではチャイナタウンで財布を拾って届け出た人が「正直者」としてニュースになったほどだと述べている。対する日本の状況としてBBCは、「ある意味で財布を届け出ないことの方が珍しい。本当に驚きだ」と述べている。

◆身近な交番の存在、良心を実行しやすく
 高い返還率は、2つの要素によって支えられているようだ。すなわち、落とし物を気軽に届けることができる交番のシステムと、それを集合的に保管する遺失物センターの存在だ。また、日本人の道徳観も寄与しているのだろう。米CNN傘下の『グレート・ビッグ・ストーリー』はYouTube動画(2020年8月20日)にて、「街の至る所 にある『交番』という小さな拠点」が落とし物の届け先として機能していると述べ、世界的に珍しい日本の交番システムを紹介している。

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Text by 青葉やまと