なぜ日本メーカーはEVに消極的? 取り残されるのでは? 疑問の海外メディア

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 一方、日本メーカーは現在、ガソリンと電気を併用するハイブリッド車で世界の市場で優位を占めている。「リーフ」の元デザイナーは、この技術に多額の投資をしたためできるだけ長く利益を得たいのだろうが、EVの波は確実にやってきており、そのような短期的な目的が転換期における判断を間違えさせる危険性がある、と同紙に語っている。

 マーケティング・リサーチ会社、CMRのアナリストは、純粋なEVの開発をしなければ、トヨタのような自動車会社は、国に支援を受けた中国や韓国のライバルからの脅威に直面することになると述べる。EVにシフトしない会社は、目を覚まさなければ倒産の危機に陥るとしている(ガーディアン紙)。

◆日本はEVシフトに懐疑的 トヨタは多様な選択を重視
 日本政府は、ガソリン車の販売を2035年までに禁止すると発表したが、ハイブリッドは重要なテクノロジーとし、除外しない方針だという。NYTは、日本の政府と自動車産業は、少なくとも短期的、中期的には、EVの収益性と環境優位性には懐疑的だとしている。

 トヨタ自動車の豊田章男社長は、EVシフトに邁進できない日本独特の理由を次のように説明している。

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Text by 山川 真智子