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		<title>社会保障・消費税の未来こそ争点　各党は財政健全化計画を示せ［2014衆院選］</title>
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		<pubDate>Mon, 01 Dec 2014 02:30:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Politics]]></category>

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		<description><![CDATA[　2015年10月に予定されていた消費税税率引き上げは、18ヶ月後（2017年4月）に先送りされた。安倍首相が、景気の判断によって税率引き上げを先送りできる弾力条項（以下、景気条項）を発動した形だ。首相は、今後は景気条項 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p><strong>　2015年10月に予定されていた消費税税率引き上げは、18ヶ月後（2017年4月）に先送りされた。安倍首相が、景気の判断によって税率引き上げを先送りできる弾力条項（以下、景気条項）を発動した形だ。首相は、今後は景気条項を撤廃するとも語り、国民に判断を仰ぐために衆議院を解散した。投票日は12月14日だ。</p>
<p>　今回の消費増税見送りに反対する政党はなく、争点にならない。こうした状況下で、投票を控え、私達は消費税・社会保障についてどう考えたら良いのか。日本の税制・社会保障制度改革について積極的な提言を行っている、上村敏之・関西学院大学経済学部教授のオピニオンを掲載する。</strong></p>
<p><strong>◆基礎的財政収支の黒字化は困難</strong><br />
　安倍首相は消費税増税見送りと合わせて、「国際公約」になっている、2020年度に基礎的財政収支（税収から、公債費を除く歳出を差し引いたもの）を黒字化する目標は堅持すると明言した。</p>
<p>　しかし、このような財政運営は、そうとう困難だと考えられる。その理由を探るために、2014年7月に内閣府が経済財政諮問会議に提出した「中長期の経済財政に関する試算」の結果を参照しよう（下図）。</p>
<p><img decoding="async" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2014/11/graph011.jpg" alt="graph01" width="100%" class="alignnone size-full wp-image-21994" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2014/11/graph011.jpg 640w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2014/11/graph011-300x195.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /><br />
<strong>図：国と地方の基礎的財政収支対GDP比の推移　※１</strong></p>
<p>　上図には、国と地方の基礎的財政収支対GDP（基礎的財政収支÷名目GDP）の推移が示されている。税収を増やせば、または一般歳出を減らせば、基礎的財政収支は黒字に向かう。また、名目GDPが経済成長などによって高まれば、基礎的財政収支対GDPは改善する。</p>
<p>　2014年度の基礎的財政収支対GDP比はマイナス5.1％、基礎的財政収支は金額にして25.4兆円の赤字である。この状態から、2020年度には黒字化を達成しなければならない。「経済再生ケース」とは、要するにアベノミクスが効果をもつケースだが、それでも2020年度はマイナス1.8％、金額にして11兆円の赤字である。消費税は税率1％で約2.6兆円の税収をもたらすから、11兆円の赤字を埋めるには単純計算で4％の税率が必要となる。</p>
<p>　2014年7月時点の内閣府の試算には、2015年10月の消費税の税率引き上げが織り込まれている。アベノミクスが効果を発揮し、2015年4月の税率の引き上げがなされても、まだ2020年度の基礎的財政収支の黒字化は達成できない。その上、今回の税率引き上げの先送りで、黒字化目標の達成はさらに遠のいたといえる。</p>
<p>　図にある「参考ケース」は、「経済再生ケース」よりも穏やかな成長経路となる場合を示す。2017年度の時点で「経済再生ケース」の経済成長率は、名目で3.4％、実質で1.9％、「参考ケース」は名目で1.6％、実質で1.1％となっている。</p>
<p>　消費税の税率引き上げを先送りし、2020年の基礎的財政収支の黒字化目標を達成するならば、少なくとも名目で3.4％、実質で1.9％を超える経済成長率が必要となる。今後のアベノミクスは、これほどの成長率を実現できるのだろうか。</p>
<p><strong>◆政党は財政健全化計画の提示を</strong><br />
　自民党の政権公約には、2015年夏までに具体的な財政健全化計画を提示するとあるが、それでは遅すぎる。選挙直後には予算審議が待っている。消費税の税率引き上げを先送りしても、2020年度の基礎的財政収支を黒字化できるという財政健全化計画を示し、その計画を掲げて総選挙に臨むことが、次の政権をねらう政党の責任ではないだろうか。</p>
<p>　今回の総選挙では、どの政党も消費税の税率引き上げは先送りで一致しており、この点はまったく争点にならない。大義なき総選挙とも言われ、650億円もの国費をつぎ込むことが批判されている。このままでは政治不信を招きかねない。政治不信の払拭のためにも、財政健全化計画の提示は重要である。</p>
<p>　それぞれの政党が思い描く将来ビジョンは、それぞれに異なるはずである。そのビジョンを財政健全化計画に盛り込み、選挙前に示せば、有権者にとっても選択肢となる。選挙後に政権を担当する政党の財政健全化計画は、選挙後の予算審議に反映させればよい。</p>
<p>　たとえば、どのぐらいの成長率を見込むかで、健全化の道筋が変わってくる。各政党には、財政健全化計画の内容に、2020年度までに達成する成長率とその政策手段も含めて示してもらいたい。特に自民党と公明党は、2017年4月の消費税の税率引き下げ時に、軽減税率の導入を公約にしている。軽減税率を適用する財・サービスの範囲はもちろん、軽減税率の導入によって減る税収や、それにともなう公共サービスへの影響をどのようにカバーするのか。これも財政健全化計画に盛り込まれるべきだ。</p>
<p>　また、消費税の税率引き上げによる税収増は、社会保障サービスに充てられることになっている。税率引き上げ先送りによって次年度以降の税収は不足する。その一方で、2020年度の基礎的財政収支の黒字化を目標とすれば、社会保障サービスの抑制は容易に想像できる。年金、医療、介護、少子化対策のどの社会保障サービスを、どの程度抑制するのか。はたまた、どのように財源を確保するのか。社会保障サービスの将来像は、財政再建計画において最重要である。</p>
<p><strong>◆総選挙を有意義にするために</strong><br />
　各政党の財政再建計画をベースに政策的な議論を戦わせることが、総選挙を有意義にする。一人一人の有権者も、地元の候補者に対して、どのように2020年度の基礎的財政収支の黒字化を達成するのか、直接聞いてみるとよい。どの政党が、どの候補者が、今後の財政運営をどのように考えているのか。耳に心地よい政策ばかりを語り、その財源について語ろうとしない候補者には、少なくとも政権を任せられないのだ。</p>
<p>※１　内閣府(2014)「中長期の経済財政に関する試算（平成26年7月25日 経済財政諮問会議提出）」より作成。</p>
<p>・著者：<br />
上村敏之（関西学院大学経済学部教授）<br />
・主な著書：<br />
<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334037720/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&#038;camp=247&#038;creative=1211&#038;creativeASIN=4334037720&#038;linkCode=as2&#038;tag=newsphere-22">消費増税は本当に必要なのか? 借金と歳出のムダから考える日本財政 (光文社新書)</a><img loading="lazy" decoding="async" src="http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=newsphere-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4334037720" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
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