睡眠不足がもたらす10の悪影響 危険な「大丈夫」の勘違い

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◆9.「持ちこたえている」という思い違い

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 ここまで寝不足によるさまざまな影響を見てきた。しかし、それらを超えてもっとも危険な症状とは、「寝不足でも何とか持ちこたえている」という勘違いなのかもしれない。ウェブMD誌は、寝不足の人であるほど、「寝不足で自分の身体がどのような影響を受けているか」という点について正常な思考を行えないと指摘している。とある睡眠の専門家は、毎日6時間しか寝ていない人々を7時間睡眠の人々と比較した場合、パフォーマンスが下降傾向にあるにもかかわらず「短時間睡眠に慣れてきた」と思い違いをしているケースが多いと注意喚起している。寝不足が常態化し、パフォーマンスも体調も低下しているのに万事順調なつもりでいる……とならないように気をつけたい。

 ちなみにMNT誌は寝不足の原因として、シフト勤務、締め切りに追われること、騒音や不適切な温度の寝室、就寝間際の電子デバイスの使用、うつ・無呼吸・痛みなどの身体の問題、夜間の子守りや介護などを代表例に挙げている。思い当たるものがあって対処や軽減ができるようなら、ぜひ取り組んでおきたい。同じ睡眠時間でもより良質の睡眠につなげることができるだろう。

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Text by 青葉やまと