なぜ世界で新幹線が愛されるのか?海外初進出の台北、真価発揮の米テキサスなど

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♦︎アジア輸送のハブとなるか、タイ

建設中のタイ-中国間の高速鉄道線路(2017年) / Petebutt / wikipedia

タイ高速鉄道でも日本の新幹線方式の導入が進む。首都バンコクからチェンマイまでの670キロを走るこの路線は、バンコク側からの380キロとそれ以降の区間での2つのフェーズに分割して建設される予定だ。

第1フェーズは2023年に完成の見込みで、その後2025年に全区間開通を目指す。当初は時速300キロでの高速走行が予定されていたものの、建設コスト抑制を理由に時速180から200キロでの運転に方針転換した。これを契機に日本が出資への興味を失うなど、現在さまざまな課題に直面している。

しかしタイでの高速鉄道熱は依然として高く、この路線以外にも複数の計画が進んでいる。国を超えた壮大な計画として、北は北京から南はシンガポールまでを直通の高速路線で繋ぐという構想も持ち上がっている。アジアの高速鉄道のハブとしての立ち位置を狙う野心的な計画だ。

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Text by 青葉やまと