気をつけたい、毒性のある食品20 日常的に食べているあの食材も

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毒性を持つ食品は意外と多いもの。今回は、正しく調理したり、正しい部位を食べるように気をつけたい食品20品目をリストアップする。

1. リンゴやサクランボの種

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リンゴやサクランボの種には微量のアミグダリンという物質が含まれている。この物質は動物や人間が食べると体内で加水分解され、シアン化合物(シアン化水素など)が生成される。シアン化水素は青酸のことで、中毒となると死に至ることもある猛毒だ。

リンゴやサクランボの種以外にも、バラ科サクラ属の果物の種には同じようにアミグダリンが含まれている。バラ科サクラ属のフルーツには、あんず、梅、スモモ、桃、プルーン、ネクタリンなど、果実の真ん中に一つだけ大きな種が入っている核果の種類が多い。

ただし、一度に数百個食べると健康に影響に出るというレベルなので、リンゴやサクランボの種を間違って飲み込んでしまってもそれほど心配する必要はない。

気をつけたいのは、シアン化合物が高濃度に含まれる青梅とビワなどの種などを粉末にしてビタミンB17と謳っている商品。青梅は梅干し、梅酒などに加工することでシアン化合物が分解される。また、ビワの種ががんに効くという説があるが、医学的には否定されている。

2. ジャガイモの芽

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料理する際にジャガイモの芽を取り除く人は比較的多いと思うが、なぜ取り除いた方が良いのか? ジャガイモの芽とそのまわり(根元)にはグリコアルカロイドという毒素が含まれているからだ。これはソラニンやチャコニンとも呼ばれる天然毒素で、大量に摂取すると危険となる。

また、ジャガイモの皮で緑色になっているところにも同じ天然毒素が存在する。ジャガイモの皮は日に当たると緑色になりやすいので、ジャガイモを保存するときには冷暗所を心がけたい。

グリコアルカロイドは猛毒ではないが、あまり多く口にすると吐き気、下痢、錯乱、頭痛を催したり、重症の場合は死を引き起こす。

とくに、小さいジャガイモや地中の浅い所にあったイモにはグリコアルカロイドが多く含まれる可能性が高いので要注意だ。グリコアルカロイドはジャガイモに苦味を与えるので、少し食べてみて苦い、エグ味があると思ったら避けるのが賢明だ。

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Text by 西尾裕美