軍用機史上に輝く高速機20選 マッハ15目指す最新実験機から50年代の名機スーパーセイバーまで

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◆ノースアメリカンXB-70ヴァルキリー / North American XB-70 Valkyrie
最高速度:時速3299キロ、航続距離:5995キロ
単独でも目を引くデルタ翼に加え、二箇所にカナード(前翼)を設けたユニークな外観。これは、上空約2万1000メートルでマッハ3の飛行を実現するために考案されたデザイン。デルタ翼の一部は可変翼となっており、超音速飛行時には水平から下向きへと移行する。これにより、ちょうどサーファーが波に乗るように、自機が生み出す衝撃波を適切にやり過ごすことができる。爆撃機として開発されたものの、その後の超音速ジェットブームにより方向転換。NASAと共同の研究プログラムにおいて平和利用された。

◆MiG-25フォックスバット / The MiG-25 Foxbat
最高速度:時速3492キロ、航続距離:1730キロ
ソ連が開発した、機動性に優れる高速戦闘機。あまりの素早さゆえ、1964年に襲撃されたNATO諸国は、機体を識別することすらできなかったという。その性能にヨーロッパは恐れおののいたが、ソ連のパイロットの一人が日本の函館に着陸し、アメリカへの亡命を求めたことから事態は一変。パイロットからの情報提供により、機動性に難があるほか、低高度になると途端に減速するという弱点が知れ渡ることとなった。

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Text by 青葉やまと