軍用機史上に輝く高速機20選 マッハ15目指す最新実験機から50年代の名機スーパーセイバーまで

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◆ダッソー・ミラージュ2000N/D / Dassault Mirage 2000D/N
最高速度:時速2338キロ、航続距離:1481キロ
フランスのダッソー社によるミラージュ2000Nは、同国初の核攻撃力を備えた爆撃機である。同Dは通常兵器を搭載し、前線部隊と拠点間の連絡を断つ「阻止攻撃」や空中戦などで活躍を見せた。両機は大量の誘導爆弾などを搭載してなお、マッハ2の速度で飛行することが可能。低コストかつメンテナンス性に優れた設計となっており、ヨーロッパ製の戦闘機としてはもっとも多く輸出されたモデルでもある。

◆F-4ファントムII / F-4 Phantom II
最高速度:時速2369キロ、航続距離:2599キロ
高速であるだけでなく、ドッグファイトにも対応できるよう意図された複座式双発機。米マクドネル社が1960年代に開発したものだが、なんと最後の1機は2013年まで現役で使用されていた。日本の三菱重工も127機をライセンス生産している。その実力は折り紙つきで、1959年に高度3万メートルの飛行記録(当時)を樹立するなど、16の世界記録を樹立。コクピットがやや窮屈なことから、兵士たちは「空飛ぶロッカー」の愛称で親しんでいる。

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Text by 青葉やまと