ニューヨークのメトロポリタン美術館(Met)で開催されてきた数々の大規模なファッション展に共通するテーマがあるとすれば、それは「ファッションはアートである」というシンプルな考え方だ。
2026年の華やかなメットガラを皮切りに公開される次回の大型展「コスチューム・アート」は、この結びつきをこれまで以上に明確に示すことを目指している。ファッションが多様な芸術とどのように絡み合ってきたかを示すため、服飾作品と美術館全体の収蔵品を組み合わせて展示する構成だ。

チャールズ・ジェームズによる《Bustle》(右)が展示 AP Photo / Richard Drew
MetのCEO兼館長であるマックス・ホライン氏は発表に先立つインタビューで、この展覧会が訪れる人々を「非常にファッショナブルな美術史の旅へと案内し、さまざまな時代を通じたつながりを感じてもらえるものになることを期待している」と語った。
「この展覧会は、絵画、彫刻、素描など当館のあらゆるコレクションを横断し、多様で魅力的な形で成立するでしょう」とホライン氏。
そして、「ファッションはアートだということには皆さん同意してくださると思います。しかしこの展覧会は、ファッションがすでに館内のあらゆる領域、あらゆる媒体で存在していることを明確に示すでしょう」と続けた。

レナータ・ブッツォによる《Corset Anatomia》(右)の展示 AP Photo / Richard Drew
新しい展覧会は「衣服をまとった身体」に焦点を当て、コスチューム・インスティテュート責任者アンドリュー・ボルトンによると、さまざまな身体のタイプをテーマに構成される。たとえば「裸の身体」「古典的な身体」といったテーマのほか、「妊娠した身体」や「老いた身体」といった意外性のあるテーマも含まれる。
キュレーターによれば、作品と衣服の間に描かれるつながりは、「形式から概念へ、美学から政治へ、個から普遍へ、説明的なものから象徴的なものへ、遊び心あるものから深遠なものへ」と幅広いものになるという。
例として、「裸の身体」のセクションでは、ドイツの芸術家アルブレヒト・デューラーによる1504年の版画と、ベルギーのデザイナー、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクが2009年のコレクションで発表したスパンデックス製ボディスーツが並べられる。このコレクションはエデンの園のアダムとイブの物語を再解釈したものだ。

2009年コレクションのベルギー人デザイナー、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクによるスパンデックス製ボディスーツ AP Photo / Richard Drew
先日の発表には、アメリカン・バレエ・シアターを最近引退したミスティ・コープランドも出席した。彼女は同団体で初の黒人女性プリンシパルダンサーとなり、道を切り開いた人物として知られる。スピーチではファッションとダンスの関係性について触れ、「あらゆる身体をアートとして讃えるという、この展覧会の強いメッセージ」を評価した。
「もちろん、ファッションもダンスも長い間“理想的な身体”を掲げてきました。それは歴史的に言えば、“細くて、白くて、女性であること”を意味してきたのです。その偏りは私自身の経験にも影響しました」とコープランドさんは語る。
「キャリア初期、私は自分の身体が“型に合っていない”と感じさせられました。肌が濃すぎる、筋肉が発達しすぎている、と。黒人女性でバレリーナであることは、矛盾であるかのように扱われたのです」
彼女はその考えに抗い、「自分自身の身体の価値と美しさ、そして長く過小評価されてきた多くの黒人や褐色のダンサーたちの身体の価値を擁護してきた」と語った。この新たな展覧会は、高く評価された黒人メンズファッションを特集した「Superfine: Tailoring Black Style」に続き、その議論をさらに広げるものだとコープランドさんは話した。

アメリカン・バレエ・シアターを最近引退したミスティ・コープランドが語る様子 AP Photo / Richard Drew
今回の展覧会には、新しい会場も用意される。「コスチューム・アート」は、5月10日の一般公開とともに、美術館のグレートホール近くに新設された約12,000平方フィート(約1,115平方メートル)のギャラリーのオープニング展示となる。
つまり、5月4日のメットガラでセレブたちがメイン階段を上がる際──おそらく有名美術品を想起させる装いで──そのすぐそばに展覧会があるため、乾杯や歓談の前に展示を鑑賞しやすくなるということだ。(ホストやドレスコードなど、ガラの詳細は後日発表予定)
ホライン氏によれば、美術館が特に重視したのは、ファッションにより目立つ場所を与え、一般来館者がスムーズに展示を楽しめる環境を作ることだという。過去にはファッション展の長い行列が他のギャラリーに影響し、混雑を引き起こすこともあった。
新設された「コンデ・M・ナスト・ギャラリー」は、かつてミュージアムショップだった場所を改装したもので、今後の春のコスチューム・インスティテュート展に加えて、美術館の他部門の展覧会も開催される予定だ。
ボルトン氏は声明で、「このギャラリーは、美術史だけでなく現代文化においても、ファッションが果たす重要な役割を認める重要な節目となるでしょう」と述べた。
「コスチューム・アート」は2026年5月10日に一般公開され、2027年1月10日まで開催される。

2026年のメットガラで公開予定の春のファッション展「Costume Art」の発表会。デザイナーのマイケル・コース、元『Vogue』編集長アナ・ウィンター、アメリカン・バレエ・シアターを引退したミスティ・コープランド AP Photo / Richard Drew
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NEW YORK(AP)
By JOCELYN NOVECK AP National Writer
