サウジアラビア北西部に広がる文化のオアシス、アルウラ。その地に、新たな現代美術の拠点『アルウラ現代美術館(AlUla Contemporary Art Museum)』が誕生する。

Arts AlUlaは、新たな文化的取り組みの節目として、同館初の展覧会『Arduna(アルドゥナ)』の開幕にあたる2026年1月31日、正式名称とそのビジョンを発表。アルウラの深い歴史と、同時代の芸術表現を結び直す試みが、いま本格的に動き出す。

The Oasis, AlUla, Saudi Arabia. Royal Commission for AlUla

アルウラは、サウジアラビア北西部、首都リヤドから約1,100kmに位置する文化のオアシスで、類まれな自然美と豊かな人類史を誇る。サウジアラビア初のユネスコ世界遺産であるヘグラ(Hegra)を擁し、何千年にもわたり文明と文化が交差してきた歴史遺産でも知られる土地だ。Arts AlUlaは、この比類なき遺産を未来へとつなぎ、文化遺産を称え、創造性を原動力とするアルウラの未来を形づくることを使命としている。

アルウラ現代美術館は、展覧会にとどまらず、コミッション、レジデンシー、研究、出版を通じて観客と関わるダイナミックなプラットフォームとして構想されている。アルウラの豊かな遺産と現代美術の思想をつなぎ、国際的な対話を促進することで、何千年にもわたり文化の交差点であったアルウラの役割を反映し、真に国際的な交流を推進しながら国境を越えた芸術的対話を生み出す場となるだろう。

将来的に建設される常設施設を担うのは、建築家リナ・ゴットメ(Lina Ghotmeh)。サウジ・ビジョン2030の一環としてアルウラ・オアシスのの風景と共鳴する建築が構想されている。

Lina Ghotmeh Studio. 2023. Drawings as part of the architecture competition for the AlUla Contemporary Art Museum

アルウラ王立委員会(RCU)でアート&クリエイティブ産業を総括する、ハマド・アルホミエダンは次のように語る。

「アルウラ現代美術館は、アルウラの歩みにおける新たな重要な章を示すもの。私たちの深い地域遺産と、世界のアートシーンを形づくる革新を結びつけます。アルウラの壮大な自然と人々に根ざし、大胆なコミッション、画期的な展覧会、そして深い協働を通じて、サウジアラビアおよび地域の声を世界との意味ある対話へと高めるプラットフォームを構築しています。世代を超えて芸術的議論を形づくる機関の誕生を、地域社会、パートナー、そして来館者の皆さまと共に見届けられることを楽しみにしています」

AlJadidah Arts District. AlUla, Saudi Arabia. Royal Commission for AlUla

その第一歩となる展覧会が「Arduna」。アラビア語で「私たちの土地」を意味するこの展覧会は、アルウラ・アーツ・フェスティバル2026の一環として開催され、アルウラ現代美術館とパリのポンピドゥー・センターが共同キュレーションを担当。AFALULA(フランス・アルウラ開発庁)の支援を受けて実現した。

本展では、サウジアラビア、中東地域、そして世界各地から集められた80点以上の作品を通じて、人類と自然との関係の変遷を探る構成となっている。パブロ・ピカソ、ワシリー・カンディンスキーから、マナル・アルドワヤン、アイマン・ゼダニ、エテル・アドナンまで。著名なアーティストによる新作コミッションや代表作も含まれ、人類と自然の関係性、その変遷と未来を、時代と地域を超えた視点から問い直す。

『Arduna』の会期は、2026年2月1日から4月15日まで。
アルウラという土地が内包してきた時間と記憶は、いま、現代美術という言語を通して、世界へと開かれていく。

アルウラ、Arts AlUlaについて

アルウラは、サウジアラビア北西部、リヤドから約1,100kmに位置し、卓越した自然と人類の遺産を有する地域。総面積22,561km²に及ぶ広大なエリアには、緑豊かなオアシス渓谷、そびえ立つ砂岩の山々、そしてリヒャン王国やナバテア王国の時代に遡る古代遺跡が点在している。

アルウラで最もよく知られているのが、ナバテア王国南部の主要都市であり、サウジアラビア初のユネスコ世界遺産である『ヘグラ』。また、紀元前1千年紀においてアラビア半島屈指の発展を遂げた都市とされるダダン王国およびリヒャン王国の首都ダダン、そして多言語による数百の碑文を収めた野外図書館「ジャバル・イクマ」もある。12世紀以降に形成された900以上の土レンガの家屋からなるアルウラ旧市街は、現在では来訪者と住民のための活気ある拠点として再生されている。

アルウラ王立委員会(RCU)内に設立されたArts AlUlaは、数千年にわたる芸術創造の次章を築くという使命を担う。文化遺産を称え、芸術家に触発された未来を形づくることを目指し、古と新、地域と国際性を融合させながら、アルウラの精神の中核に芸術を据え続けている。

「ワディ・アルファン(芸術の谷)」は、2028年以降に段階的に公開予定のランドアートの世界的文化拠点であり、世界各地のアーティストによる時代を象徴する作品が、サウジアラビア北西部アルウラの壮大な砂漠景観の中に恒久設置される予定だ。


ALULA, Saudi Arabia, PRNewswire