ロンドンのテート・モダン美術館の実用的なコンクリートの地下が、一夜限りで緑豊かなジャングルに変身した。

イタリアの高級ファッションブランド、グッチは今週月曜日、テムズ川沿いの近代美術館でスターを集めたクルーズ・コレクションのキャットウォークを開催し、繊細なシアー・アウター、リラックスしたデニム、デイウェアを披露した。

Photo by Alberto Pezzali/Invision/AP

歌手のデュア・リパとソランジュ・ノウルズは、スーパーモデルのケイト・モスと娘のライラ、俳優のデミ・ムーア、ポール・メスカル、アンドリュー・スコットとともにフロントロウに並んだ。また、サルマ・ハエックと彼女の夫で、グッチの親会社であるケリングの会長兼CEOであるフランソワ=アンリ・ピノーも出席。

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昨年グッチのクリエイティブ・ディレクターに就任し、9月にウィメンズウェアのデザインを発表したサバト・デ・サルノによる初のクルーズコレクションだ。

グッチは通常、ミラノでショーを開催するが、他のファッション大国と同様、春と秋のメインショーの間に開催されるクルーズコレクション(リゾートコレクション)を披露するために世界各地を選んでいる。昨年の会場は、韓国ソウルの景福宮(キョンボックン)だった。

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月曜日、モデルたちは何百本ものシダや張り出した植物、苔むした小道を縫うようにランウェイを歩いた。デ・サルノは、このコントラストはラグジュアリーなイブニングルックや花柄刺繍と、カジュアルなジャケットやだぼっとしたデニムを組み合わせた最新のデザインにも及んでいると語った。

靴はどうだろう?履き心地の良さを第一に考え、華やかなイブニングドレスであっても、メリージェーンシューズやバレエフラット、プラットフォームローファーに小さな白いソックスを合わせている。

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「厳格さと贅沢さ、繊細さの中の力強さ、イタリア訛りのある英国風」とショーノートには書かれている。

デ・サルノは、ブリティッシュスタイルにちなんだチェック柄のジャケットをいくつか取り上げたが、もっとさりげないオマージュを捧げたデザインもあった。きらめくビーズのフリンジで四角く覆われたドレスやコートは、スコットランドの格子縞を思わせる。

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「We’ll always have London」と題されたショーは、イギリスの首都へのラブレターでもあった。創業者のグッチオ・グッチは、10代の頃にロンドンを訪れ、ロンドンの高級ホテル、サヴォイでベルボーイとして働いた経験がある。

グッチオはその経験からインスピレーションを得て、1921年にフィレンツェにラゲージを販売する最初の店をオープンしたという。あとは歴史が証明している。


By SYLVIA HUI Associated Press

ロンドン(AP通信)