LEMAIRE(ルメール)が、パリにて現地時間6月22日、2023年春夏コレクションを発表した。

LEMAIRE 2023年春夏コレクションの会場では、招待客もアクションをするひとりとなり、観客とともに駅の構内、映画のセットにいるかのような旅を楽しんだ。モデルはアナ・ロクサンヌの実験的な音楽に導かれ、環境のループに入る。それはまるで動物園に行って、その場を虫眼鏡で何が起こっているのかを見るかのように、観客の動きも足されることでルメールの世界に迷いんでいく。観ている人はゆっくりと服に近づき、視線や瞬き、微笑みなどを通して、服やそれを着ている人とダイアログがはじまる。

LEMAIREは、フィクションと現実の狭間で人々が自分自身の物語を見出すことを可能にするコレクション。ジェンダー問わず表現する今シーズンは、文法のように同じ意図で動かされ、すべてのコレクションを同じ道筋で連結し、変調や新しい関連付けによって常に進化している。

夏のワードローブは、しなやかで風通しのよいシャツやドレス、パジャマなど、より軽やかなもの、ゆったりとしたボリュームは、動きに余裕をもたらす。着る人と衣服の間にはスペースがありつつ、ウエストや足首で調整可能なシルエットは、ささやかな洗練さ、平然たるエレガンスを提案。襟は広くなり、しわ加工など新しい素材が登場し、より軽いシルエットを実現して、ある種の艶やかさと洗練された疲労感が、身体に不可をかけずに包み込む。クリーミーな色調に、テラコッタ、オックスブラッドレッド、ジンジャー、ベビーブルー、フレッシュピンクが加わり、昼間のフレッシュなカラーパレットと、トロピカルプリントのコントラストを作り出した。ドライシルク、シアサッカー、コットンは、まるで服が友人のように、家のように、窓を大きく開けているかのように、あるいは風下に突進するパラシュートのように見えるというアイデアに生命を吹き込んでいる。

アクセサリーはコレクションの物憂げなスーツや柔らかなユニフォームの延長として機能する。胸元のクロワッサンバッグ、新しいレザーアイテム、機能的なキーホルダー、外ポケットのようなバッグが、コレクションのシルエットを完成。お守りのようなチャームが付いた細いチェーンは、腕や首筋を滑るように移動し、ビーズカーテンからインスピレーションを得たペンダント付きのロングネックレスは、エフォートレスなシルエットに動き、音を奏でる。

NOVIADI ANGKASAPURA

LEMAIREはまた、1979年にパプアニューギニアで生まれたノヴィアディ・アンカサプラの作品をあしらったコットンシリーズにおいて、絵画的な表面と動く身体を融合させたカプセル・ワードローブを製作した。今までのコラボレーター同様、これらは視覚的・具象的なモチーフで表現し続けている。東洋と西洋を融合させた彼の生のペン画は、精神性と自然に根ざした未知の描法を内包しているかのようだ。身につけると、コットンに再現されたドローイングが広がる。生地の薄さやマットな質感、生成り仕上げの服は、紙を連想させ、本来、紙印刷が持つ謙虚さを思い起こさせる。解剖学的ボードやネットワーク、静脈や幻想的な毛細血管を思わせるアンカサプラの作品は、着る人の身体とその動きに新しい息吹を与える。

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