<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>NewSphere</title>
	<atom:link href="https://newsphere.jp/category/culture/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://newsphere.jp</link>
	<description>世界と繋がるミレニアル世代に向けて、国際的な視点・価値観・知性を届けるメディアです。</description>
	<lastBuildDate>Wed, 15 Apr 2026 05:19:37 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>https://wordpress.org/?v=6.4.3</generator>
			<item>
		<title>W杯逃すのは当たり前？　イタリアサッカー低迷を招く構造問題</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260402-2/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260402-2/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 02 Apr 2026 10:43:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=392096</guid>
		<description><![CDATA[　1度目は単なる「不慮の事故」だと思われた。2度目は「危機」として受け止められた。そして今、イタリアが3大会連続でワールドカップ出場を逃したことで、かつて誇り高かったサッカー大国にとって、予選敗退はほぼ「当たり前」の事態 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　1度目は単なる「不慮の事故」だと思われた。2度目は「危機」として受け止められた。そして今、イタリアが3大会連続でワールドカップ出場を逃したことで、かつて誇り高かったサッカー大国にとって、予選敗退はほぼ「当たり前」の事態となっている。</p>
<p>　4度の優勝を誇る同国は今回、予選プレーオフでFIFAランキング66位のボスニア・ヘルツェゴビナにPK戦の末に敗れた。アズーリ（イタリア代表の愛称）が同じプレーオフのステージで敗退するのは、2018年大会予選のスウェーデン戦、2022年大会予選の北マケドニア戦に続いてのことである。</p>
<p>　1日のガゼッタ・デロ・スポルト紙は1面を飾った社説で、今回の敗退を「3度目の黙示録」と表現し、「もはやショックや予期せぬ大惨事といった感覚はない。これが常態になりつつある」と指摘した。</p>
<p>　イタリアサッカー界が抱える問題は、代表チームにとどまらない。</p>
<p>　イタリアのクラブが最後にチャンピオンズリーグを制したのは2010年のインテル・ミラノであり、今シーズンの欧州チャンピオンズリーグでも、イタリアの4クラブすべてが準々決勝を前に姿を消している。</p>
<p>　3月31日にローマのパブでイタリアの敗戦を見届けた、ハイテク系スタートアップ企業で働く34歳のイタリア人、サルバトーレ・コルソ氏は、「まるで大一番に向けた準備ができていないかのようだ。重要な局面や、ここ一番の力が必要な時、プレッシャーがかかっている時に、踏ん張りがきかないんだ」と語った。</p>
<p>　アンドレア・アボディ・スポーツ担当相は、イタリアサッカー連盟（FIGC）のガブリエレ・グラヴィーナ会長に辞任を求めた。</p>
<p>　「イタリアサッカーに抜本的な見直しが必要なのは誰の目にも明らかだ」とアボディ氏は述べ、「そして、そのプロセスはFIGCの新たなリーダーシップの下で始められなければならない」とした。</p>
<p>　元イタリア首相のマッテオ・レンツィ氏は次のように付け加えた。「残念ながら、ワールドカップ予選の3大会連続敗退はエイプリルフールのジョークではない。イタリアサッカーが破綻していることの表れだ。我が国においてサッカーは単なる娯楽ではなく、文化であり国家的アイデンティティの一部なのだ」</p>
<p><strong>◆ないがしろにされる代表チーム</strong><br />
　4年に1度訪れる失敗の狭間で、代表チームは置き去りにされている。</p>
<p>　歴代のイタリア代表監督たちは、FIFAが定めた国際Aマッチウィーク以外にも代表合宿の期間を設けるよう働きかけてきたが、いずれも実を結んでいない。</p>
<p>　放映権を持つテレビ局からの圧力もあり、セリエAは代表選手に十分な休養を与えるための日程調整を一貫して拒否している。今回も、多くのアズーリの選手が出場したフィオレンティーナ対インテル・ミラノの試合が、3月30日に始まる合宿のわずか数時間前である29日の夜に行われたことが、その実態を物語っている。</p>
<p><strong>◆イタリア代表の仕事を望まない名将たち</strong><br />
　失敗が積み重なる中、イタリアの名将たちは代表チームの指揮を執ることを避けているようだ。</p>
<p>　ロベルト・マンチーニ氏は、2024年の欧州選手権を前にアズーリの指揮官を辞任し、サウジアラビア代表の監督に就任した。</p>
<p>　2017年のスウェーデン戦敗北時に指揮を執っていたジャン・ピエロ・ヴェントゥーラ氏には、主要クラブを率いた経験がなかった。</p>
<p>　昨年、予選初戦のノルウェー戦に敗れてルチアーノ・スパレッティ氏が解任された際、クラウディオ・ラニエリ氏は後任の打診を固辞し、代わりに経験の浅いジェンナーロ・ガットゥーゾ氏が招聘された。</p>
<p>　グラヴィーナ会長は、2022年大会の予選敗退による辞任論を乗り越えた後も、依然としてその座にとどまっている。</p>
<p>　「来週、我々はこの状況についてより深く熟考するつもりだ」とグラヴィーナ会長は語り、国内サッカー界のトップを決める新たな選挙の実施を求める可能性をほのめかした。「検討すべき事項は山ほどある」</p>
<p><small>By ANDREW DAMPF AP Sports Writer</small></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260402-2/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>ビエンナーレで表現の自由論争　ガザ言及巡り政府が介入、南アフリカ館は空に</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260401-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260401-1/#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 01 Apr 2026 08:55:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=392021</guid>
		<description><![CDATA[　5月に開幕する第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展をめぐり、南アフリカ発の表現の自由論争が注目を集めている。南アフリカ政府の指摘により、代表作家として選出されていたガブリエル・ゴリアス（Gabrielle Gol [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　5月に開幕する第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展をめぐり、南アフリカ発の表現の自由論争が注目を集めている。南アフリカ政府の指摘により、代表作家として選出されていたガブリエル・ゴリアス（Gabrielle Goliath）のパビリオン出展は中止となり、さらに南アフリカ館は代替展示が選ばれず、空のままとなった。しかし、ゴリアスのチームは政府の介入に屈せず、別会場で作品を展示する予定だ。</p>
<p><strong>◆ガザを扱った内容は対立を招くと文化相が指摘</strong><br />
　2025年12月下旬、南アフリカのゲイトン・マッケンジー文化相が、ゴリアスの作品に含まれるガザを扱う要素を「極めて深刻な分断をもたらす（highly divisive）」と<a href="https://www.saflii.org/za/cases/ZAGPPHC/2026/122.html" target="_blank" rel="noopener">指摘</a>し、内容の変更を求めた。これに先立ち、政府とは独立して運営されている選考委員会が、ゴリアスとキュレーターのイングリッド・マソンド（Ingrid Masondo）を南アフリカ館の代表に選出していた。マッケンジーは右派政治家として知られる。</p>
<p>　ゴリアスらが提案していた南アフリカにおけるジェンダーに基づく暴力を主題とする作品『エレジー（悲歌）』は、ゴリアスが2015年から継続的に展開しているパフォーマンス・アートのシリーズである。ヴェネチアでの展示では、ナミビアとガザにおける女性への暴力も扱う内容へと発展させる予定だった。2023年10月にイスラエル軍の空爆によって息子とともに命を落としたパレスチナの詩人ヒバ・アブ・ナダの言葉を紹介する部分が特に問題視され、文化相は変更を求めた。</p>
<p>　これに対し、ゴリアスとマソンドは、これは「検閲にあたる」と主張し、2023年にイスラエルによるガザでのジェノサイドを訴えて国際司法裁判所に提訴した南アフリカ自身の立場と矛盾すると指摘。シリル・ラマポーザ大統領にも介入を求めた（<a href="https://apollo-magazine.com/south-african-pavilion-gabrielle-goliath-artist-cancelled-gaza/" target="_blank" rel="noopener">アポロ</a>）。南アフリカ館選考委員会も「政治的圧力および自由な表現を封じ、芸術的誠実さを損なおうとする試みに対して、アーティスト、キュレーター、そして彼らのプロジェクトへの揺るぎない支持を改めて表明する」とする<a href="https://artthrob.co.za/2026/01/08/public-statement-the-selection-committee-for-the-south-african-pavilion-at-the-61st-venice-biennale-2026/" target="_blank" rel="noopener">声明を出した</a>。</p>
<p><strong>◆ゴリアス作品は別会場での上映が決定</strong><br />
　ゴリアスのチームは高等裁判所に緊急申し立てを行ったが、高等裁判所はゴリアス側に原告適格がないとして申し立てを<a href="https://www.saflii.org/za/cases/ZAGPPHC/2026/122.html" target="_blank" rel="noopener">棄却</a>した。アーティスト側は現在、控訴の手続きを進めている。一方、ヴェネチア・ビエンナーレ開催期間中に作品を展開するため、独自に展示の場を確保した。ヴェネチアのカステッロ地区にあるキエーザ・ディ・サンタントニン教会で、5月4日から3か月にわたりビデオ・インスタレーションとして作品が<a href="https://www.theguardian.com/artanddesign/2026/mar/25/south-african-work-banned-from-venice-biennale-to-be-shown-outside-main-event" target="_blank" rel="noopener">上映される</a>。会場では『エレジー』の三つの新作が展示される予定だ。八つの棺のような映像スクリーンを通じ、声と光が鑑賞者を包み込む構成となっている。</p>
<p>　ゴリアスは、ヴェネチアでの発表が極めて重要だと語る。今回の中止は「マッケンジー文化相が作品の特定の側面に異議を唱え、私がその変更を拒否したことのみを理由としている」とし、「危険な前例」を作るものだと述べた。（<a href="https://www.theguardian.com/artanddesign/2026/mar/25/south-african-work-banned-from-venice-biennale-to-be-shown-outside-main-event" target="_blank" rel="noopener">ガーディアン</a>）</p>
<p>　本展は、南アフリカにおけるフェミサイドへの抵抗を示す作品である。展示側は、同国が国際司法裁判所（ICJ）でパレスチナ人の命を守る取り組みを取ってきた対応とも響き合うものとして<a href="https://www.elegyinvenice.com/menu/about" target="_blank" rel="noopener">位置づけている</a>。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260401-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>なぜ「日本版L.L.Bean」が本国アメリカで大人気？　一般向け販売が本格化</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260325-2/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260325-2/#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 25 Mar 2026 07:08:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=391649</guid>
		<description><![CDATA[　アメリカ発の老舗アウトドアブランドであるL.L.Beanに、いま本国で異変が起きている。人気を集めているのは、アメリカ本社の通常ラインではなく、日本発の「JAPAN EDITION」だ。2026年春夏コレクションは、つ [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　アメリカ発の老舗アウトドアブランドであるL.L.Beanに、いま本国で異変が起きている。人気を集めているのは、アメリカ本社の通常ラインではなく、日本発の「JAPAN EDITION」だ。2026年春夏コレクションは、ついにアメリカ公式サイトでも販売が始まり、現地のファンの間で大きな注目を集めている。</p>
<p>　なぜ、自国ブランドの「日本版」がここまで支持されるのか。その背景には、日本とL.L.Beanが長年築いてきた関係と、日本ならではの編集力がある。</p>
<p><strong>◆日本が育てた「もう一つのL.L.Bean」</strong><br />
　L.L.Beanと日本の関係は古い。1980年代、日本ではアメリカンカジュアルが流行し、同ブランドもその象徴的存在として支持を広げた。トートバッグやフィールドコートといった定番アイテムは、アウトドア用品でありながら街着として着こなされ、日本独自のスタイルとして定着していく。</p>
<p>　その人気を背景に、1992年には東京・自由が丘に日本第1号店をオープン。日本市場は単なる販売先ではなく、ブランドにとって重要な拠点となっていく。やがて日本独自の企画や別注が積み重なり、アーカイブを再解釈する「JAPAN EDITION」というラインが形作られた。</p>
<p><strong>◆日本発ラインが本国で熱狂される理由</strong><br />
　JAPAN EDITIONの特徴は、過去の名作をベースにしながら、現代的に再構築している点にある。例えば、クラシックなハンティングジャケットやフィッシングベストをベースにしつつ、シルエットはゆとりのあるボックス型に調整。素材も軽量で扱いやすいものへと置き換えられている。</p>
<p>　アウトドア由来の機能性は保ちながら、都市生活に適したバランスへと最適化されているのが特徴だ。日本の気候や着用シーンを前提にした細かな調整も随所に見られる。</p>
<p>　こうしたアプローチは、日本のファッションにおける「編集」の文化そのものだ。単なる復刻ではなく、細部を整え、新しい文脈で提示する。その結果、同じL.L.Beanでありながら、従来とは異なる洗練されたスタイルが生まれた。</p>
<p>　この「少し違うL.L.Bean」が、いまアメリカでは新鮮に映っている。</p>
<p><strong>◆“知る人ぞ知る”から全米へ</strong><br />
　もっとも、JAPAN EDITIONは突然ブームになったわけではない。かつてはアメリカの一部ファッション愛好家の間で、「日本にしかないL.L.Beanがある」として知られる存在だった。日本のオンラインストアを翻訳してチェックしたり、代行サービスを使って個人輸入したりする動きも見られ、いわば“知る人ぞ知るライン”として語られていた。</p>
<p>　転機となったのは2020年代に入ってからだ。日本のセレクトショップでの展開やルックがSNSを通じて拡散され、海外のファッションメディアにも取り上げられるようになる。とりわけBEAMSなどとの文脈で紹介されたスタイリングは、従来のアウトドア像とは異なる「都市的なL.L.Bean」として受け止められた。</p>
<p>　決定的だったのは2025年。ニューヨーク・ブルックリンやロサンゼルスでのポップアップが開催され、JAPAN EDITIONはアメリカ本国で初めて本格的に紹介された。これまで写真でしか見られなかったコレクションが実際に手に取れるようになり、GQやEsquireといった主要メディアも一斉に取り上げたことで、人気は一気に一般層へと広がった。</p>
<p>　そして2026年3月、ポップアップでの反響を受け、JAPAN EDITIONはついにアメリカの公式サイトで本格的なオンライン販売が開始された。これまで限られた機会にしか入手できなかったコレクションが、オンラインで購入できるようになった。販売開始直後からアイテムは急速に在庫を減らし、サイズ欠けや完売も相次いでいる。</p>
<p><strong>◆逆転するブランドの流れ</strong><br />
　この現象は、単なる流行以上の意味を持つ。かつては本国から世界へと一方向に広がっていたブランドの価値が、いまはローカル市場で再解釈され、逆に本国へと戻っている。</p>
<p>　象徴的なのは、1990年代に日本からアメリカ・メイン州の旗艦店へ買い物客が押し寄せていたというエピソードだ。それから30年以上が経ち、いまはアメリカの消費者が日本発のL.L.Beanを求めている。</p>
<p>　L.L.BeanのJAPAN EDITIONは、ローカルがグローバルを更新する時代の到来を示している。ブランドの中心はもはや一つではなく、複数の文化が交差する中で新たな価値が生まれている。今回の“逆輸入ブーム”は、その象徴的な出来事と言えるだろう。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260325-2/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>『プロジェクト・ヘイル・メアリー』評　ゴズリングの「人間味」が際立つSF大作</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260323-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260323-1/#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 23 Mar 2026 06:57:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=391478</guid>
		<description><![CDATA[　宇宙を舞台にしたSF映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に主演するライアン・ゴズリングの演技に注目が集まっている。難解な科学要素を多く含むストーリーにもかかわらず、優れた表現力で作品にユーモアと人間味を吹き込み、作品 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　宇宙を舞台にしたSF映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』に主演するライアン・ゴズリングの演技に注目が集まっている。難解な科学要素を多く含むストーリーにもかかわらず、優れた表現力で作品にユーモアと人間味を吹き込み、作品の魅力を大きく支えているとの高い評価を得ている。</p>
<p><strong>◆科学は背景　作品のテーマは友情と連帯</strong><br />
　本作は、SF作家アンディ・ウィアーが2021年に発表した同名小説の映画化作品。未知の原因により太陽エネルギーが奪われ、数十年後に寒冷化で滅亡する運命にある人類を救うべく、元科学者の理科教師グレース（ライアン・ゴズリング）が宇宙に送り込まれる。ミッションの途中、グレースは小さなエイリアンに遭遇。それぞれの故郷を救うため、力を合わせて奮闘し、不思議な友情をはぐくんでいくストーリーだ。</p>
<p>　本作は、ウィアーにとって『オデッセイ（原作：火星の人）』に続く2作目の映画化作品であり、本人もプロデューサーとして参加している。<a href="https://www.nytimes.com/2026/03/18/science/hail-mary-andy-weir.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・タイムズ紙</a>（NYT）によれば、ウィアーは科学的な正確さの追求を信条としているとされ、本作にはその知識に裏打ちされた創造性あふれる宇宙の世界が広がる。一方、作品のテーマは主人公とエイリアンの垣根を超えた友情と連帯であり、『ET』や『未知との遭遇』にも通じるものがある。</p>
<p><strong>◆「彼こそ特殊効果」ライアン・ゴズリング高評価</strong><br />
　作品に対する評価は全体的に好意的なものが多く、映画批評サイトの<a href="https://www.rottentomatoes.com/m/project_hail_mary" target="_blank" rel="noopener">ロッテントマト</a>では批評家スコア95%、観客スコア96%を記録している（3月23日時点）。なかでも高い評価を受けているのが、長時間にわたりほぼ単独で画面を支える役を担い、ユーモアあふれるセリフと人間味あふれる感情表現で見事に演じきったライアン・ゴズリングの演技力だ。</p>
<p>　<a href="https://www.thestar.com/entertainment/movies/project-hail-mary-ryan-gosling-shines-in-sci-fi-crowd-pleaser-thats-too-much-of/article_be6ad074-4f14-499e-b176-6dfdd664a27d.html" target="_blank" rel="noopener">トロント・スター紙</a>は、ゴズリングが担った役割をこなせる俳優はそう多くないと指摘し、複雑な感情を繊細に表現した演技によって、スター俳優であるという印象を感じさせない自然さを見せたと評した。<a href="https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2026-03-18/project-hail-mary-review-ryan-gosling-sandra-huller-phil-lord-chris-miller" target="_blank" rel="noopener">ロサンゼルス・タイムズ紙</a>（LAT）は、ゴズリングの人間味あふれる演技を高く評価。グレースが亡くなった仲間を追悼する場面に言及し、控えめな別れのスピーチの後に涙をこぼすシーンは、観る者の心を強くつかむとした。</p>
<p>　本作の監督の一人フィル・ロードは、半分人形、半分CGIで描かれるロッキーという共演者との間に見事な相性を生み出したゴズリングの演技を称賛。彼の信念とキャラクターとの関係性が映画全体を支えており、これは編集や後処理では補えない、ライアン・ゴズリングという「特殊効果」だったと述べている。（<a href="https://www.bbc.com/news/articles/cm2xrxp3kz0o" target="_blank" rel="noopener">BBC</a>）</p>
<p>　ゴズリングはプロデューサーとしても参加しており、「何事にもユーモアを取り入れたい」と語る。これまで一部の作品ではその機会が限られていたと明かし、本作では難解な科学を含むSFでありながら、ユーモアが物語を前進させる役割を果たしていると説明。近年あふれるディストピア的な物語から距離を置き、家族で一緒に観られる作品作りを心がけたとしている。（BBC）</p>
<p><strong>◆難解？長すぎた？辛口評価も</strong><br />
　もっとも、科学的な内容が多く難解だとする指摘もある。これについてウィアーは、SF作家は読者が問題を解けるほど詳細に説明する必要はないと説明。映画では「1.5Gでこれだけの時間を加速すれば、ここでは地球の13年が約4年になると信じてほしい」と伝えれば、観客はそれを受け入れると述べている（NYT）。細部にこだわらずとも、ストーリーは十分に追えるという考えだ。</p>
<p>　最も問題視されたのは上映時間（156分）の長さだ。LATは、脚本に結末が多すぎることが理由だと指摘。<a href="https://www.wsj.com/arts-culture/film/project-hail-mary-review-ryan-goslings-science-teaching-savior-148ae1b1" target="_blank" rel="noopener">ウォール・ストリート・ジャーナル紙</a>も、物語が収束すべき場面で不自然な結末が重なり、20分は削るべきだったと評している。</p>
<p>　<a href="https://www.vulture.com/article/review-project-hail-mary-needs-39-percent-fewer-jokes.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・マガジン誌</a>はさらに辛口の評価を示した。本作は本質的にSFアドベンチャーを装った子供向け映画だとし、観客を不気味さで満たすよりも、むしろ「かわいい」と感じさせようとしていると指摘。良し悪しは別として、その点では成功しているものの、単純なアニメ作品でも成立した可能性があると論じている。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260323-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>MLB：長身打者の難しい「ゾーン」判定、ロボット審判で一貫性　ジャッジ「使うタイミング見極める」</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260316-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260316-1/#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 16 Mar 2026 03:27:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=391112</guid>
		<description><![CDATA[　サンフランシスコ・ジャイアンツの新人、ブライス・エルドリッジの身長は「6フィート7インチ（約201センチ）強」と記録されたという。メジャーリーグの自動ボール・ストライク判定システム（ABS）で用いられる、この強打者の測 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　サンフランシスコ・ジャイアンツの新人、ブライス・エルドリッジの身長は「6フィート7インチ（約201センチ）強」と記録されたという。メジャーリーグの自動ボール・ストライク判定システム（ABS）で用いられる、この強打者の測定値だ。</p>
<p>　つまり非常に広いストライクゾーンになる。ただし少なくとも、より明確に定義されたゾーンでもある。</p>
<p>　「これまで測定された野手の中で一番背が高いと言われたと思う」と、エルドリッジは春季キャンプ中に語った。「だから少なくとも、その点では有利だ。自分には一番大きいゾーンがあるし、ABSでも一番大きいゾーンになる」</p>
<p>　マイナーリーグで数年にわたり試験運用されてきたボール・ストライク判定のレビュー用ロボット審判システムが、今年からメジャーリーグのレギュラーシーズンで導入される。システムの略称はABSだが、この変化において重要なのは「SIZE（サイズ）」という言葉かもしれない。球界屈指の長身選手たちのストライクゾーンに関わるからだ。</p>
<p>　「審判や、本塁後方で彼らがしている仕事には大きな敬意を払っている」と、ニューヨーク・ヤンキースの強打者アーロン・ジャッジは言う。「彼らの仕事はとても大変だ。だから普段は、審判を困らせたり大げさなリアクションをしたりしないよう心掛けている。だから様子を見ていくつもりだ。使うべきタイミングを見極めたい。もしあまりにもひどい判定があれば、使うと思う」</p>
<p>　身長6フィート7インチで、昨年3度目のアメリカンリーグMVPを受賞したジャッジは、自分よりも、6フィート5インチ（約196センチ）のチームメイト、ジャンカルロ・スタントンへの影響により期待しているようだった。</p>
<p>　「彼はキャリアを通じて、ある意味で判定に苦しめられてきた。そして今、これがすべてを変えるかもしれない」とジャッジは語る。「彼はルーチンを大切にするタイプで、良い判定でも悪い判定でも、とにかく忘れて次の球に集中する。でもこれからは、チャレンジするかどうかを2秒で決めないといけない」</p>
<p>　ストライクゾーンは打者の身長によって異なる。上端は身長の53.5%、下端は27%の位置と定められている。ピッツバーグ・パイレーツの中堅手オニール・クルーズ（6フィート7インチ）やワシントン・ナショナルズの左翼手ジェームズ・ウッド（6フィート6インチ）らを含む球界屈指の長身選手たちにとって、ゾーンの上端と下端は長年、審判にとって難しい判定ポイントだった。</p>
<p>　しかしABSシステムは、判定をより正確に確認できる。</p>
<p>　各チームは1試合につき2回まで判定にチャレンジできる。成功すればチャレンジ権は保持される。ビデオ判定の規定と同様の仕組みだ。9回終了時点で同点となり、その時点でチャレンジ権を使い切っている場合は、延長イニングごとに1回の追加チャレンジが認められる。</p>
<p>　チャレンジできるのは打者、投手、捕手に限られ、ヘルメットや帽子を叩いて合図する。ダグアウトからの指示は認められない。</p>
<p>　「特にアーロン・ジャッジの場合、背が高いからストライクゾーンも他の選手より高い位置にある」とシカゴ・カブスの捕手カーソン・ケリーは言う。「膝元で捕球して普通のストライクに感じても、彼にとっては低めでボールになることがある。だから捕手としては、打席に立っている打者やゾーンの形を理解しなければならない。小柄な打者なら、ゾーン上部のストライクに思える球でも、おそらくボールになる」</p>
<p>　マイナーリーグでABSを経験している21歳のエルドリッジは、このシステムは野球にとって良いものだと考えている。</p>
<p>　「昨年、9回に2点ビハインドの場面で見逃し三振に倒れたことがあった」とエルドリッジは振り返る。「チャレンジしたらボールに覆って、その次の球か何かで同点ホームランを打ったんだ。このシステムがあれば、試合の流れが一瞬で変わる。とてもクールだと思う」</p>
<p><small>By JAY COHEN AP Baseball Writer</small></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260316-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>史上最大の北米W杯　戦争と暴力の影で高まる不確実性</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260311-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260311-1/#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 11 Mar 2026 07:33:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=390734</guid>
		<description><![CDATA[　北米が会場となるFIFAワールドカップの開催まであと100日を切った。48チーム制となる史上最大の大会で、FIFAは史上最高の収益も見込んでいる。しかし大会は、イランでの戦争やメキシコの治安悪化、開催都市の資金問題など [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　北米が会場となるFIFAワールドカップの開催まであと100日を切った。48チーム制となる史上最大の大会で、FIFAは史上最高の収益も見込んでいる。しかし大会は、イランでの戦争やメキシコの治安悪化、開催都市の資金問題など、さまざまな「不確実性」の中で迎えられようとしている。</p>
<p><strong>◆トランプ氏は無関心　イラン攻撃が不安要因に</strong><br />
　<a href="https://www.npr.org/2026/03/03/nx-s1-5733993/fifa-world-cup-iran-war-us-canada-mexico" target="_blank" rel="noopener">米公共ラジオ（NPR）</a>は、これほど世界的な地政学的不安定さの中で開催される大会は、近年例がないと述べる。大きく心配されているのが、アメリカとイスラエルがイランと戦争状態に入ったことによる影響だ。イランは出場が決定しており、現時点ではチームはボイコットやその他の理由による撤退の計画を示してはいない。しかし、イランサッカー連盟のタージ会長は、参加は危ぶまれるとの見解を示した。FIFA（世界サッカー連盟）は引き続き注視するとし、公式な見解は示していない。</p>
<p>　イランが出場したとしても、問題は残る。まずイランは、アメリカの入国禁止措置の対象となっている。代表チームとコーチ陣などには影響しないが、例外措置としてのビザ発給は国務省の判断にゆだねられており、現状政府関係者やスポンサー企業、サポーターが渡米するのは困難だと見られる。</p>
<p>　英<a href="https://www.thetimes.com/us/american-politics/article/iran-conflict-will-make-world-cup-security-much-harder-6m62bfn56" target="_blank" rel="noopener">タイムズ紙</a>によれば、イランへの攻撃に対する報復の可能性を懸念し、すでにアメリカ本土で警備体制が強化されているという。イランの通常戦力が削られるほど、テロリストや工作員、あるいは単独犯による攻撃行為の可能性は高まると専門家は指摘。大会がイランによるアメリカ本土への攻撃の標的になる可能性もあるとして、今後数週間で脅威は増大するとの見方を示している。</p>
<p>　さらに、イランとアメリカが対戦する可能性がある。両国がそれぞれのグループステージで2位となった場合、7月3日の決勝トーナメント1回戦で直接対決になる。会場はアメリカ国内が予定されており、緊張はさらに高まりそうだ。</p>
<p>　昨年、FIFAのインファンティーノ会長はトランプ氏に平和賞を授与し、称えた。しかしそれから3か月もしないうちにイラン攻撃が行われ、トランプ大統領はイランが大会に参加するかどうかにはまったく関心がないと<a href="https://www.theguardian.com/football/2026/mar/04/donald-trump-really-does-not-care-if-iran-play-at-football-world-cup-2026" target="_blank" rel="noopener">発言している</a>。<a href="https://edition.cnn.com/2026/03/08/sport/donald-trump-world-cup-iran-analysis" target="_blank" rel="noopener">CNN</a>は、トランプ氏との関係が近いインファンティーノ会長の姿勢に疑問を呈し、FIFAが政治的緊張の中で大会運営を維持できるのか試されていると指摘した。</p>
<p><strong>◆麻薬王殺害　メキシコでの開催を不安視</strong><br />
　開催国の一つ、メキシコの治安も不安視されている。「エル・メンチョ」として知られる麻薬カルテルのボスがメキシコ軍により殺害された後、試合会場となるグアダラハラ周辺を含む各地で騒乱が発生。ワールドカップ開催を前に、深刻な治安懸念が広がっている。しかしインファンティーノ会長は、「我々は月や別の星に住んでいるわけではない」ためさまざまな出来事は起こると主張。すべては可能な限り円滑に進むとし、メキシコへの「完全な信頼」を表明した。（CNN）</p>
<p>　大規模なスポーツイベントでは、資金面も問題となる。NPRによれば、11のアメリカの開催都市には、セキュリティ費用としての連邦政府からの補助金6億2500万ドル（約990億円）がまだ支払われていない。一部の都市では計画に支障が出ており、この問題が緊急性を増しているという。<br />
　<br />
<strong>◆チケットは争奪戦　相変わらずの商業主義か？</strong><br />
　さまざまな懸念事項にもかかわらず、今年のワールドカップは熱狂的な盛り上がりを見せており、FIFAは史上最高の利益を上げると見られている。特にチケット価格の高騰は衝撃的なほど顕著だ。FIFAによれば、最初の2回の販売段階で、約200万枚のチケットが売られたが、実際はその30倍以上の応募があったという。実際の販売可能数は600万枚から700万枚だが、チケット需要は5億枚を超えているとインファンティーノ会長は語っている。（<a href="https://www.reuters.com/world/world-cup-ticket-frenzy-unfolds-amid-global-unrest-2026-03-03/" target="_blank" rel="noopener">ロイター</a>）</p>
<p>　2次市場でも、定価を大幅に上回るチケットの販売が横行しており、争奪戦となっている。フランスのサッカーファン団体の副会長は、今回の大会は人々のための大会ではなく、エリート主義的な大会になるだろうと発言。サッカーの普及や競技を通じての平和という本来の目的から逸脱しているという見方を示した。（同）</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260311-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>北米で「腐女子」現象？ カナダ発BLドラマに熱狂、海外メディアが分析</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260304-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260304-1/#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 04 Mar 2026 07:53:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=390440</guid>
		<description><![CDATA[　男性アイスホッケー選手2人の間に芽生える恋を熱く官能的に描いたドラマ『ヒーティッド・ライバルリー』が北米を中心にセンセーションを巻き起こしている。特に注目されているのは、その視聴者の多くが女性である点だ。女性視聴者の割 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　男性アイスホッケー選手2人の間に芽生える恋を熱く官能的に描いたドラマ『ヒーティッド・ライバルリー』が北米を中心にセンセーションを巻き起こしている。特に注目されているのは、その視聴者の多くが女性である点だ。女性視聴者の割合は約3分の2に達したとされ、男性同士の恋愛を描く作品でありながら女性ファンの熱狂的な支持を集めている。</p>
<p><strong>◆女性に大人気　予想外の大ヒット作に</strong><br />
　『ヒーティッド・ライバルリー』は、カナダの最大級のストリーミングサービス、クレイヴ（Crave）で昨年11月から配信された、同名小説を原作とするドラマ。2人のアイスホッケー選手の間に芽生える恋と密やかな関係を濃厚な性描写を交えて描き、初回配信以来人気となり、クレイヴ発のドラマとして異例のヒットとなった。アメリカ、イギリスでも放送され、全6話の配信期間中に視聴時間は急増し、最終回の週には初週の10倍以上にまで伸びたとされる。熱狂的人気は続いており、すでにシーズン2の制作が決定している。</p>
<p>　この番組が人々を驚かせているのは、最大の支持層がゲイ男性ではなく、女性視聴者である点だ。アメリカでの配信を行うHBOの担当者によれば、最終回配信の4日前時点で視聴者の53%が女性で、その後には視聴者の約3分の2が女性になっていたという。（<a href="https://www.nytimes.com/2026/01/10/business/media/heated-rivalry-hbo-max-popularity.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・タイムズ紙</a>）</p>
<p><strong>◆BLは女性にとっての幻想？　腐女子文化は世界に</strong><br />
　<a href="https://www.bloomberg.com/opinion/articles/2026-01-15/heated-rivalry-manga-fans-have-a-lot-in-common" target="_blank" rel="noopener">ブルームバーグ・オピニオン</a>のコラムニスト、ハワード・チュア・オアン氏は、『ヒーティッド・ライバルリー』のヒットは、男性同士の恋愛やエロティシズムを描くボーイズラブ（BL）作品を愛好する女性ファンの存在を考えれば、驚くことではないと指摘する。こうした女性ファンは日本では「腐女子」と呼ばれている。</p>
<p>　同氏は、BL漫画は1970年代に漫画家や作家として女性が台頭したことから始まったと解説。当時、女性の性やそれにまつわる感情を扱うことはタブーだったが、互いに恋する美しい少年たちにはそのような制約はなく、より幻想的で非日本的な見た目であればあるほど好ましい、または安全だと考えられたという。描かれる男性美に影響を与えたのは、映画『ベニスに死す』で知られるスウェーデンの俳優、ビョルン・アンドレセンの美しい顔立ちだった。美少年アンドレセンは日本国内で一大センセーションを巻き起こし、漫画の世界での少年や男性の顔に反映され、幻想という覆いの下で日本の女性たちに愛と情熱を探求する自由をもたらす一助となったとされる。</p>
<p>　BLジャンルやそれを愛好する腐女子文化は、中国、台湾、韓国、タイなどにも広がっており、『ヒーティッド・ライバルリー』のヒットは、北米にも膨大な数の腐女子が存在することを示す証拠だと同氏は指摘している。</p>
<p><strong>◆欲しいのは情熱とロマンス　親密さこそ魅力</strong><br />
　背景には、カジュアルな関係や孤独感の広がりなど、現代の恋愛や人間関係をめぐる社会状況もあると指摘されている。</p>
<p>　もっとも、原作のレイチェル・リード氏の見方は少し違う。「私の女性読者の多くは男性との性行為という暗い過去を抱えており、作品に女性が出てこないことを好む」とし、性描写に自分を投影しないほうが安心できるため、ファンタジーの世界に没入したがると説明している。（エンタメ誌<a href="https://www.hollywoodreporter.com/tv/tv-features/heated-rivalry-hbo-max-gay-drama-hockey-players-hit-women-1236456083/" target="_blank" rel="noopener">ハリウッド・リポーター</a>）</p>
<p>　一方、米UCバークレー大の学生新聞、<a href="https://www.dailycal.org/arts/culture_shot/is-it-wrong-to-fujoshi-out-over-heated-rivalry/article_bb39c815-0999-47a4-a0a9-0ae353502c57.html" target="_blank" rel="noopener">デイリー・カリフォルニアン</a>は、女性がこのゲイ男性の恋愛物語に共感する真の理由は、多くの女性が彼らのような親密さを渇望しているからではないかと指摘。だれもが求められ、ありのままの自分を受け入れてもらいたいと願っているからだとした。</p>
<p>　実際に、性や人間関係に焦点を当てたセラピーの専門家たちは、この番組の魅力は官能的な関係から深く理解し合う関係に発展していくことだと分析。カジュアルな関係や一夜限りの関係が蔓延する現代において、深い愛情へと移行する2人のようなモデルが特に必要とされていると見ている。ワシントン大学の性科学教授、ニコール・マクニコルズ氏によれば、性別や年齢、性的指向を問わず、人々の性的幻想のトップは情熱とロマンスだという。私たちは皆「求められたい」と願い、求められること自体が強力な媚薬になるとしている。（<a href="https://www.cnn.com/2026/02/03/health/why-therapists-like-heated-rivalry-wellness" target="_blank" rel="noopener">CNN</a>）</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260304-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>『果てしなきスカーレット』米紙賛否 「祈りのような作品」「近すぎ、届かない」</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260226-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260226-1/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 26 Feb 2026 04:15:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=389981</guid>
		<description><![CDATA[　細田守監督作品『果てしなきスカーレット』が2月13日、アメリカで一般劇場公開された。シェイクスピアの『ハムレット』を性別転換し、王女を主人公に据えた意欲作だ。ヴェネツィアとトロントの国際映画祭に出品され、映像面では高い [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　細田守監督作品『果てしなきスカーレット』が2月13日、アメリカで一般劇場公開された。シェイクスピアの『ハムレット』を性別転換し、王女を主人公に据えた意欲作だ。ヴェネツィアとトロントの国際映画祭に出品され、映像面では高い評価を受けてきた。一方で米批評界では、古典の再解釈をめぐり賛否が分かれている。</p>
<p><strong>◆『ハムレット』を性別転換</strong><br />
　『果てしなきスカーレット』は、シェイクスピアの『ハムレット』を性別転換し、復讐に燃える王女の物語として再構築したファンタジーアニメーションだ。</p>
<p>　舞台は16世紀のデンマーク。王女スカーレットの父アムレット王は、王位簒奪を狙う弟クローディアスに殺害される。成長し復讐を誓ったスカーレットもまた毒に倒れ、生死のはざまにある「死者の国」へと落ちる。そこで彼女は、現代日本から迷い込んだ救急隊員・聖（ひじり）と出会い、仇敵もこの地にいると知って復讐を続けようとする。</p>
<p><strong>◆映像は評価、物語に賛否</strong><br />
　批評家全体の動向を示す映画レビューサイト「<a href="https://www.rottentomatoes.com/m/scarlet_2025" target="_blank" rel="noopener">ロッテン・トマト</a>」のスコアは75%で、高評価作に与えられる「認証済フレッシュ」を獲得している。映像面への評価はおおむね共有されている。</p>
<p>　米主要紙の批評も、視覚表現には一定の評価を与える点で一致する。<a href="https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2026-02-06/scarlet-review-animation-mamoru-hosoda-japan-hamlet" target="_blank" rel="noopener">ロサンゼルス・タイムズ紙</a>は、異界の場面にフォトリアリスティックなCGを用い、16世紀の場面では手描きを採用した視覚的アプローチを評価。当初は違和感を覚えつつも、やがて世界観に調和すると述べる。広大な空間表現や細密な背景描写も見応えがあるとした。</p>
<p>　<a href="https://www.wsj.com/arts-culture/film/scarlet-review-anime-myth-making-1f2e2b8a" target="_blank" rel="noopener">ウォール・ストリート・ジャーナル紙</a>も「視覚的に印象的」とし、壮大な異界のスケールや怪物的な竜の造形を称賛する。一方で、構想の大きさが物語の整理を上回り、思索的場面がアクションの勢いを削ぐ場面もあると指摘した。</p>
<p>　<a href="https://www.nytimes.com/2026/02/12/movies/scarlet-anime-hosoda-hamlet-review.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・タイムズ紙</a>も背景美術の完成度を認める一方、人物の表情が人工的に見えると懐疑的だ。大規模な戦闘場面のテンポにもぎこちなさが残ると論じる。</p>
<p><strong>◆「近すぎるが、十分に近づけていない」再解釈</strong><br />
　物語構成への評価はより厳しい。ニューヨーク・タイムズ紙は、シェイクスピアの雄弁な台詞を削ぎ落としたことで原作の機知が失われたと指摘。主人公スカーレットをハムレットとオフィーリアの「中途半端な複合体」と評し、恋愛要素を担う聖の存在が彼女の自立性を弱めていると論じる。「『ハムレット』に近すぎると同時に、十分に近づけていない」と総括した。</p>
<p>　ウォール・ストリート・ジャーナル紙も、古典を大胆に作り変える野心は認めつつ、結末は整いすぎており、悲劇的原作に比べて切れ味を欠くと評する。</p>
<p>　一方、ロサンゼルス・タイムズ紙は物語の核心を「赦し」に見いだす。後悔を示さない敵を許すという困難なテーマを正面から扱い、親子関係という細田監督が繰り返し描いてきたモチーフも本作の軸になっていると分析した。本作は、親切さこそが癒しへの道だと信じたい監督による祈りのような作品だと結んでいる。</p>
<p>　映像の完成度は広く評価されつつも、古典の再解釈としての踏み込みの深さをめぐって見解は分かれる。細田監督の野心的な試みは確かに注目を集めたが、その達成度については慎重な声も少なくない。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260226-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>作られた「サムライ神話」、1000年の歴史で再検証　大英博物館で展覧会</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260217-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260217-1/#respond</comments>
		<pubDate>Tue, 17 Feb 2026 03:11:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=389447</guid>
		<description><![CDATA[　ロンドンの大英博物館で、「サムライ」と題した大規模展覧会が始まった。過去1000年にわたるサムライの歴史をたどり、そのイメージや神話がどのように形成されてきたのかを検証する。同館によると、サムライ像の構築過程そのものに [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　ロンドンの大英博物館で、「サムライ」と題した<a href="https://www.britishmuseum.org/about-us/press/press-releases/announcing-samurai-exhibition" target="_blank" rel="noopener">大規模展覧会</a>が始まった。過去1000年にわたるサムライの歴史をたどり、そのイメージや神話がどのように形成されてきたのかを検証する。同館によると、サムライ像の構築過程そのものに焦点を当てる展覧会は初めてだという。</p>
<p><strong>◆武器、鎧、スターウォーズまで！　圧巻の展示物</strong><br />
　展覧会では、大英博物館の所蔵品に加え、国内外29の機関から集められた約280点の資料とデジタルメディアを通じて、日本の武士階級の多面的な姿を紹介する。日本では武者（むしゃ）や武士（ぶし）と呼ばれた人々が、時代ごとにどのような役割を担ってきたのかを示す内容だ。</p>
<p>　同館が新たに収蔵した精巧な武士の甲冑をはじめ、多くの作品が初公開される。武器や鎧のほか、絵画、浮世絵、書籍、衣類、陶磁器、写真など幅広い分野の資料が並ぶ。</p>
<div id="attachment_389465" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389465" class="size-full wp-image-389465" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_01.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_01.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_01-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_01-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_01-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389465" class="wp-caption-text">© The Trustees of the British Museum</p></div>
<p>　さらに、映画『スターウォーズ』のダース・ベイダーの衣装や、人気ゲーム『アサシンクリード シャドウズ』、日本の現代美術家・野口哲哉氏による新作も展示。ファッションや映画、ゲームなど現代文化への影響にも光を当て、サムライ像がどのように再解釈され続けてきたのかを示している。</p>
<p><strong>◆史実とは異なる……作られた戦士の神話</strong><br />
　主任学芸員のロジーナ・バックランド氏は<a href="https://www.bbc.com/culture/article/20260210-the-true-story-of-japans-mysterious-samurai" target="_blank" rel="noopener">BBC</a>に対し、西洋におけるサムライのイメージは主に「戦士」として受け止められてきたと説明している。無敵で忠誠心が強く、自己犠牲的で規律正しい存在といった像は、18世紀の浮世絵から現代の映画やゲームに至るまで繰り返し描かれてきたという。</p>
<p>　武士は900年代に登場し、1100年代以降には政治的支配力も獲得した。1615年に徳川家康が天下を掌握し長期の平和が訪れると、武士は戦場から離れ、官僚や学者、芸術のパトロンとしての役割を担うようになった。19世紀後半の明治時代には世襲身分としての武士階級は廃止される。</p>
<p>　バックランド氏は、近代以降に形成されたサムライ像の多くは後世の再解釈の産物であり、いわば「イメージ」として再構築されたものだと指摘する。展覧会は、軍事だけでなく文芸や芸術、行政といった側面も含め、多面的な歴史像を提示することを目指している。</p>
<p><strong>◆サムライ＝男ではない？女性の役割を再検証</strong><br />
　本展では、武士階級における女性の役割にも焦点を当てる。プレスリリースによれば、江戸時代の長期平和期には女性も武士階級の構成員に含まれ、全体の半数を占めていたと説明している。ただし、女性が戦闘に参加することは一般的ではなかったという。</p>
<p>　徳川幕府の体制下では、大名家の女性が家政や教育、家臣の管理などを担うケースも多かった。巴御前のように武勇伝で知られる女性の存在も伝えられているが、展示では戦闘の側面に限らない多様な役割が紹介されている。</p>
<p>　バックランド氏は、女性を含む武士階級の実像を示すことで、現代の映画やアニメなどで強調されがちな「男性中心の戦士像」を再考する契機になるとしている（<a href="https://www.theguardian.com/culture/2025/nov/09/groundbreaking-british-museum-show-set-to-challenge-samurai-myths" target="_blank" rel="noopener">ガーディアン紙</a>）。</p>
<p>　この「女性が半数」という説明は海外メディアでも大きく取り上げられ、「半数が女性だった」とする見出しも見られる。ただしこれは、武士階級の構成員として女性が含まれていたことを指すものであり、戦闘員の男女比を意味するものではない。</p>
<p>　もともと「侍」という言葉は「主君に仕える者」を意味する。こうした広義の定義を踏まえ、展覧会は従来の固定的なサムライ像を問い直そうとしている。</p>
<p>　「サムライ」展は2月3日から5月4日まで開催される。</p>
<div id="attachment_389468" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389468" class="size-full wp-image-389468" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_02.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_02.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_02-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_02-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Samurai_Exhibition_British_Museum_02-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389468" class="wp-caption-text">© The Trustees of the British Museum</p></div>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260217-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>広がるカーリングの騒動と不正疑惑の内幕　ミラノ・コルティナ五輪</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260216-2/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260216-2/#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 16 Feb 2026 04:04:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=389384</guid>
		<description><![CDATA[　冬季五輪のカーリング界で騒動が巻き起こっている。カナダの男女チーム、そしてイギリスの男子チームが、いずれも同じ反則を犯したと非難されている。ストーンを放した後に再び触れる「ダブルタッチ」だ。 　折しも、カーリングの伝統 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　冬季五輪のカーリング界で騒動が巻き起こっている。カナダの男女チーム、そしてイギリスの男子チームが、いずれも同じ反則を犯したと非難されている。ストーンを放した後に再び触れる「ダブルタッチ」だ。</p>
<p>　折しも、カーリングの伝統的な強豪国であるカナダは、自尊心が傷つく事態に直面している。混合ダブルスではメダル争いにすら加われず、女子チームも決勝トーナメント進出を狙うならこれ以上負けられない状況にある。</p>
<p>　今回の騒動の全容と、なぜこれが大きな問題となっているのかを解説する。</p>
<p><strong>◆コルティナのカーリングセンターで起きたこと</strong><br />
　13日、スウェーデンのオスカー・エリクソンが、カナダのマーク・ケネディを告発した。氷上にストーンを放した直後、再び石に触れてルールを破ったというのだ。これに対しケネディは、罵詈雑言を浴びせて激昂した。</p>
<p>　しかしその後、スウェーデン公共放送（SVT）が撮影した、ケネディによる明らかなダブルタッチを捉えたと思われる映像がSNSで拡散された。それでも彼は無実を主張。試合は8-6でカナダが勝利した。</p>
<p>　14日の夜には、審判がカナダの誇る名スキップ、レイチェル・ホーマンに対し、スイス戦で同様の反則があったと指摘した。審判はプレーを止め、ストーンは除外された。ホーマンはショックを受けた様子で、その疑惑を否定した。</p>
<p>　ここでも、彼女がダブルタッチをしたように見える映像がSNSに広まった。結局、カナダは7-8でスイスに敗れた。</p>
<p>　さらに15日、予選リーグのイギリス対ドイツ戦の第9エンドにおいて、イギリス代表のボビー・ラミーがストーンを放した後に触れたと公式に判定された。</p>
<p><strong>◆ダブルタッチに関する規定</strong><br />
　騒動を受け、統括団体ワールドカーリングは「ダブルタップ（二度打ち）」は認められないとの声明を出し、ルールを明確化した。「前進運動中にストーンのグラナイト（花崗岩）に触れることは許可されない。これに抵触した場合、そのストーンはプレーから除外される」</p>
<p><strong>◆カナダ側の主張</strong><br />
　映像について問われたケネディは、「もし誰かに『いつもダブルタッチをしているのか？』と聞かれても、正直なところ、あの瞬間のことは自分でもやっているのかどうか分からない」と語った。さらに彼は、一連の出来事が「我々を陥れるための計画的な企て」である可能性を示唆した。「彼らは、チームが反則をする現場を押さえるための計画を立てていたのだ」とケネディは主張する。</p>
<p>　一方、ホーマンは、男子サイドでの騒動のせいで自分たちが不当に標的にされたのではないかと推測した。「あの判定は理解できない。一生理解できないだろう。私たちはそんなことは一度もしていない。私たちとは無関係な話だ」と彼女は語った。</p>
<p><strong>◆なぜこれが大きなニュースなのか</strong><br />
　カーリングは激しい競争の一方で、穏やかな連帯感を重んじるスポーツだ。過去にスキャンダル（昨年6月に解決したとされるブラシの加工を巡る「ブルームゲート」など）はあったものの、不正疑惑が浮上するのは極めて異例なことだ。</p>
<p>　また、カナダはカーリング界の頂点に立つ国であり、市場としても最大で、五輪以外の主要大会の多くも同国で開催される。尊敬と友情の価値を掲げるオリンピックという舞台で、世界中の観衆の前で誠実さを疑われたことに、カナダ側は憤りを感じている。</p>
<p>　カナダとスウェーデンの選手たちは、氷上では宿敵でありながらも、氷を離れれば互いのスキルを認め合う親しい仲だった。しかし今、両チームの間には明らかな敵対心が生まれている。これは一般の視聴者にとっては興味をそそる展開だが、カーリングコミュニティにとっては大きな打撃だ。</p>
<p><strong>◆今後の展望</strong><br />
　カナダのカーリング選手たちは、冬季五輪の最中に望ましくない状況に追い込まれている。技術に疑問符を投げかけられ（ケネディは「必要ならリリースの仕方を調整する」と述べている）、さらにはメダル争いに残るために必死の挽回を強いられている。</p>
<p>　ケネディは、14日に行われたスイス戦（格下と見られていたスイスに5-9で敗北）で、カナダの4選手の中で最も低いショット成功率を記録した。</p>
<p>　現在、両チームに注目が集まっている。カナダ男子は、両者が勝ち進まない限り準決勝までスウェーデンと対戦することはない。もし再戦が実現すれば、カーリングファンならずとも見逃せない一戦となるだろう。</p>
<p><small>By JULIA FRANKEL and STEVE DOUGLAS Associated Press</small></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260216-2/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>モーツァルト生誕270年　ザルツブルク『魔笛』新演出が描く死</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260216-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260216-1/#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 16 Feb 2026 01:53:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=389276</guid>
		<description><![CDATA[　1月27日、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは生誕270年を迎えた。死後2世紀以上を経た今も、その音楽は世界を動かし続けている。彼の遺産はどのように生き続けているのだろうか？ ◆モーツァルト最後のオペラ『魔笛』 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　1月27日、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは生誕270年を迎えた。死後2世紀以上を経た今も、その音楽は世界を動かし続けている。彼の遺産はどのように生き続けているのだろうか？</p>
<p><strong>◆モーツァルト最後のオペラ『魔笛』はモーツァルト音楽の集大成</strong><br />
　「モーツァルトが270歳になる今年、モーツァルト最後のオペラ『魔笛』が新演出上演されるのなら、絶対力作となるだろう」と期待し、1月23日の初日にザルツブルク「モーツァルトのための劇場」へ赴いた。</p>
<p>　毎年モーツァルトの誕生日前後に生地ザルツブルクで「モーツァルト週間」が行われる。その総裁を2019年より務めるロランド・ヴィリャソンは世界的に知られるメキシコ人テノール歌手だが、道化師として働いていた経歴もあり、演出も手掛ける。「モーツァルト週間」を主催するモーツァルト研究の本拠地、モーツァルテウム財団は2031年までヴィリャソンとの契約を延長した。その総裁自らが演出する公演である。現代最高の『魔笛』の1つになると期待した。『魔笛』はモーツァルト音楽の集大成であり、人類への普遍的なメッセージが汲み取れるオペラだからだ。しかしキャストに大物歌手が名を連ねていなかったので、音楽的には少々不安もよぎった。</p>
<p><strong>◆音楽的観点から見た270周年の『魔笛』</strong><br />
　序曲が始まると、ベタっとした曲想でメリハリがない。ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団を指揮するロベルト・ゴンザレス・モンハスは勢いに乗っている若手だが、コンサートでの出番が多いため、オーケストラピットで微細なニュアンスを出す経験は、まだ浅いのかと思ったが、歌手達の歌が入ると上手く寄り添っている。</p>
<p>　歌手陣はそれぞれ健闘しているが、「これだ！」と思ったのは夜の女王役のキャスリン・ルイックだ。この役は彼女の当たり役らしいが、ステレオタイプのヒステリックな女王ではなく、しっとり歌詞も伝わり、弱音も美しい。2曲の難曲アリアを、超高音とコロラトゥーラ（細かい音符群を、母音で正確に歌う難しい唱法）が成功した、という次元以上の表現力をもって歌った。</p>
<div id="attachment_389282" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389282" class="size-full wp-image-389282" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_01.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_01.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_01-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_01-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_01-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389282" class="wp-caption-text">タミーノに心情を吐露する夜の女王｜@Werner-Kmetitsch</p></div>
<p>　次に光ったのはタミーノ役のマグヌス・ディートリッヒだ。華はないが堅実な歌唱で、幕が進むにつれ安心感を与えるタイプのテノールだった。タミーノは王子で、生真面目にパミーナを救う役回りを担うのだから、華がなくてもいいのかも、と思えてくる。声の上品さが幕を追うほどに際立った。</p>
<div id="attachment_389285" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389285" class="size-full wp-image-389285" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_02.jpg" alt="" width="1200" height="1000" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_02.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_02-300x250.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_02-1024x853.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_02-768x640.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389285" class="wp-caption-text">タミーノ役のマグヌス・ディートリッヒ｜@Werner-Kmetitsch</p></div>
<p>　良い歌手なのだが、役に合っていないのが、パミーナ役のエミリー・ポゴレルツとザラストロ役のフランツ・ヨーゼフ・ゼーリッヒだ。パミーナは母である夜の女王の激しさと対照的な音楽的性格を与えられているヒロインなのだが、絶望のアリアはなんとか押さえていたものの、アクセントが強過ぎたり、胸声を使い過ぎたり、ドラマティックに傾く直接的表現が、モーツァルトの音楽の美しさを最大限に生かせていなかった。ゼーリッヒは素晴らしい歌手なのだが、知恵の神官ザラストロにしては歌詞の発音が喜劇的に聞こえる明るさを持ち、深い表現には至らなかった。</p>
<div id="attachment_389288" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389288" class="size-full wp-image-389288" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_03.jpg" alt="" width="1200" height="782" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_03.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_03-300x196.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_03-1024x667.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_03-768x500.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389288" class="wp-caption-text">青い衣装でひざまづくパパゲーナと、赤い衣装で諭すザラストロ｜@Werner-Kmetitsch</p></div>
<p>　パパゲーノ役のテオドール・プラット、パパゲーナ役のタマラ・イヴァニシュ、そして3人の童子も好演した。3人の侍女も、第一侍女のアリーチェ・ロッシが完成度を下げた部分もあったが、第二侍女は光っていた。ウィーン・フィルハーモニア合唱団には日本人がアルトとテノールに1人ずつ在籍し、合唱団員からのソリストとして歌った神官兼武者役の2人も、特にテノールが立派な声を聴かせた。</p>
<p>　結局音楽的に中弛みしてしまった部分は、残念ながらやはり指揮者の力不足と言う他はないか。</p>
<p><strong>◆「誕生祝い」なのにモーツァルトの死にフォーカスを当てた演出？</strong><br />
　演出が音楽に影を落としていたこともあるだろう。モーツァルトの死んだ夜を連想させる嵐の音で始まり、モーツァルトのレクイエムから「ラクリモーザ（涙の日）」も流れ、舞台上には気付けばモーツァルトがいて妻のコンスタンツェ、子供まで登場する（黙役）。病を圧しながら、『魔笛』を創作していた過程が再現されているのだ。だからいくら笑える演出があっても、そこには死の影が見え隠れしている。</p>
<div id="attachment_389294" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389294" class="size-full wp-image-389294" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_05.jpg" alt="" width="1200" height="784" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_05.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_05-300x196.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_05-1024x669.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_05-768x502.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389294" class="wp-caption-text">左から鳥刺しパパゲーノ、モーツァルト、3人の童子、妻コンスタンツェ、タミーノ｜@Werner-Kmetitsch</p></div>
<p>　柱時計の針がモーツァルトに残された命を刻んでいきながら悲劇に向かう過程は、それでも優しい眼差しで描かれていた。そして最後は夜の女王に看取られながらモーツァルトは絶命し、そしてコンスタンツェの叫び声、涙。舞台中が悲しみに包まれた時、モーツァルトの亡骸が天上に吊り上げられ、寝間着を脱ぎ捨てる。その瞬間が本記事のアイキャッチ画像だ。赤い衣装のモーツァルトは空中を漂いながら、フィナーレのアンサンブルを幸せそうに指揮している。そこでやっと皆が救われたのだ。このヴィリャソン演出の『魔笛』公演も…。</p>
<p>　ヴィリャソンは語る。「モーツァルトが生誕270年の今も永遠に愛される存在になったのは、270年前に生まれた時ではなく、死んだ時だ」と。だからその死に焦点を当てるべきだと、自身が『魔笛』に出演していた期間に悟りが降りて来たのだという。そんな愛と一抹の悲哀が織りなす『魔笛』が270歳になったモーツァルトへの誕生日プレゼントになったのだ。</p>
<div id="attachment_389306" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389306" class="size-full wp-image-389306" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_09.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_09.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_09-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_09-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_09-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389306" class="wp-caption-text">パパゲーノはモーツァルトの分身？｜@Werner-Kmetitsch</p></div>
<p><strong>◆『魔笛』展も充実</strong><br />
　今年の「モーツァルト週間」は1月22日から2月1日まで開催され、『魔笛』3公演だけでなく様々な音楽会に60カ国から2万9000人が訪れたという。</p>
<p>　ザルツブルクではこの期間中、『魔笛』にちなんだ展覧会が開かれていた。1つは「モーツァルトの家」で開かれていた『魔笛』展「Cosmos Magic Flute: Mozart’s Masterpiece for Humanity」で伝説的演出の衣装なども見られて、胸が高鳴る。</p>
<div id="attachment_389291" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389291" class="size-full wp-image-389291" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_04.jpg" alt="" width="1200" height="900" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_04.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_04-300x225.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_04-1024x768.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_04-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389291" class="wp-caption-text">右2着は1974年に巨匠ジョルジョ・ストレーレルが演出した際の衣装で夜の女王はグルベローヴァ、パパゲーノはプライ｜筆者撮影</p></div>
<p>　また、最近モーツァルテウム財団に寄贈された手紙などの新しいコレクション等も、ようやくこの目で見ることができた。筆の運びから、モーツァルトの人生がにじみ出てくるようだ。</p>
<div id="attachment_389303" style="width: 1090px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389303" class="size-full wp-image-389303" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08.jpg" alt="" width="1080" height="1080" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08.jpg 1080w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08-300x300.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08-1024x1024.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08-150x150.jpg 150w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_08-768x768.jpg 768w" sizes="(max-width: 1080px) 100vw, 1080px" /><p id="caption-attachment-389303" class="wp-caption-text">モーツァルトが父レオポルトに宛てた手紙のオリジナル｜筆者撮影</p></div>
<p>　もう1つはザルツブルク現代美術館で開かれていた展覧会「魔笛の魔法にかかって」で、『魔笛』に魅せられた芸術家達の作品が展示されていた。中でもオスカー・ココシュカが1955年にザルツブルク音楽祭で『魔笛』を演出した際の写真は臨場感があった。</p>
<div id="attachment_389300" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-389300" class="size-full wp-image-389300" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_07.jpg" alt="" width="1200" height="900" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_07.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_07-300x225.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_07-1024x768.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2026/02/Mozart_07-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-389300" class="wp-caption-text">筆者撮影</p></div>
<p>　ヴィリャソンが舞台の上で表現したように、肉体は滅びても、彼の音楽は今この瞬間も世界中で生きている。多くの芸術家をはじめ、音楽ファンを惹きつけてやまないモーツァルトは、時代を超えて存在していく人類全体の文化遺産なのだと、改めて実感した。</p>
<p>　ヴォルフィー、270歳のお誕生日、おめでとう！</p>
<p><em>在外ジャーナリスト協会会員 中東生取材</em><br />
<em>※本記事は在外ジャーナリスト協会の協力により作成しています。</em></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260216-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>『国宝』北米レビュー　NYTは高評価、175分には賛否</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260212-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260212-1/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 12 Feb 2026 08:00:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=389210</guid>
		<description><![CDATA[　歌舞伎の世界を描いた映画『国宝』が、2月20日から北米の主要都市で一般上映される。日本国内で邦画実写映画の歴代興行収入第1位を記録した話題作だ。北米の映画ファンがこの約3時間の大作をどう受け止めるのか注目される。 ◆興 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　歌舞伎の世界を描いた映画『国宝』が、2月20日から北米の主要都市で一般上映される。日本国内で邦画実写映画の歴代興行収入第1位を記録した話題作だ。北米の映画ファンがこの約3時間の大作をどう受け止めるのか注目される。</p>
<p><strong>◆興収198.8億円　アカデミー賞ノミネートも追い風</strong><br />
　『国宝』は2025年6月公開。吉田修一の同名小説を原作に、歌舞伎の世界を舞台に血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切りが交錯する役者人生を描く。上映時間は175分。それでも邦画実写としては22年ぶりに歴代1位を更新するメガヒットとなった。</p>
<p>　<a href="https://www.kogyotsushin.com/archives/alltime/" target="_blank" rel="noopener">興行通信社</a>によると、興行収入は198.8億円（2月8日時点）に達している。日本映画史に刻まれるヒットとなった。</p>
<p>　北米では2月6日からニューヨーク、ロサンゼルス、トロントで先行上映が始まり、20日以降は主要都市へと拡大する。さらに第98回米アカデミー賞でメイクアップ＆ヘアスタイリング部門にノミネートされたことも追い風となり、現地メディアの関心も高まっている。</p>
<p><strong>◆冒頭の衝撃に高評価</strong><br />
　北米の批評家レビューも出ている。とりわけ評価が高いのが、1960年代の長崎を舞台にした冒頭シーンだ。任侠の新年会で、親分の息子・喜久雄（吉沢亮）が女形を披露し、その才能を半次郎（渡辺謙）に見いだされる。しかし場面はヤクザの抗争へと発展し、激しい暴力が物語を一気に加速させる。</p>
<p>　<a href="https://www.npr.org/2026/02/06/nx-s1-5699372/the-moment-charli-xcx-pillion-alexander-skarsgard-a-poet-sirat-movie-theaters" target="_blank" rel="noopener">米公共ラジオ</a>（NPR）はこの場面を「息をのむほど壮観」と評し、<a href="https://www.nytimes.com/2026/02/05/movies/kokuho-review.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・タイムズ紙</a>は「衝撃的な導入部が長い上映時間を通じて物語を推進させる手品のような仕掛けだ」と指摘した。</p>
<p><strong>◆豪華絢爛な映像美</strong><br />
　映像面への評価も高い。カナダの<a href="https://www.theglobeandmail.com/culture/film-and-tv/film/article-japan-kokuho-film/" target="_blank" rel="noopener">グローブ＆メール紙</a>は、撮影監督ソフィアン・エル・ファニが劇場空間の輝きをスクリーンいっぱいに描き出したと称賛。舞台上と舞台裏を行き交う喜久雄と俊介（横浜流星）、華やかな衣装、長めのクローズアップなどを挙げ、「豪華絢爛な映像美」と評した。</p>
<p>　<a href="https://www.cgmagonline.com/review/movie/kokuho-review/" target="_blank" rel="noopener">CGMマガジン</a>は、主人公以上に舞台パフォーマンスそのものが主役だと強調。古典歌舞伎を大胆に取り込んだ演出は壮大で、「最大級の4Kスクリーンと音響で体験する価値がある」としている。</p>
<p><strong>◆約3時間をどう見るか</strong><br />
　一方で賛否が分かれたのが約3時間という長尺だ。CGMマガジンは「特に長すぎるとは感じない」とし、むしろ説明不足な部分もあると評価。グローブ＆メール紙も短縮の余地はあるとしつつ、退屈ではないと述べた。</p>
<p>　しかしニューヨーク・タイムズ紙は、前半は秀逸だが後半は勢いを失い、メロドラマに傾きすぎると指摘。NPRも「3時間目に入ると物語は薄くなる」と評する。<a href="https://reelfilm.com/kokuho/" target="_blank" rel="noopener">リール・フィルム・レビューズ</a>はさらに厳しく、「長すぎる失敗作」と断じた。</p>
<p>　一方で、全体としては好意的な評価も多い。映画批評集積サイトの<a href="https://www.rottentomatoes.com/m/kokuho" target="_blank" rel="noopener">ロッテン・トマト</a>では、批評家スコア93%、観客スコア95%と高評価を維持している。</p>
<p>　アメリカでは興行成績が翌週以降の上映規模を左右する。約3時間という長さがハードルとなるのか、それとも圧倒的な映像体験がそれを上回るのか。国内で歴史的ヒットを記録した『国宝』の真価が、いよいよ北米市場で試される。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260212-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>フランス人の寿司観に変化　販売30％減の裏で進む二極化</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260206-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260206-1/#respond</comments>
		<pubDate>Fri, 06 Feb 2026 07:07:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=388964</guid>
		<description><![CDATA[　フランスの公共放送フランス2が伝えたニュースが注目を集めている。「ヘルシーでおしゃれ」というイメージとともに広がってきた寿司人気の売り上げが「かげり」をみせているという。20年にわたり続いてきた寿司ブームは終わったのか [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　フランスの公共放送フランス2が伝えた<a href="https://www.franceinfo.fr/economie/emploi/metiers/restauration-hotellerie-sports-loisirs/c-est-un-peu-moins-exotique-on-connait-bien-les-restaurants-de-sushis-n-ont-plus-la-cote-en-france_7744597.html" target="_blank" rel="noopener">ニュース</a>が注目を集めている。「ヘルシーでおしゃれ」というイメージとともに広がってきた寿司人気の売り上げが「かげり」をみせているという。20年にわたり続いてきた寿司ブームは終わったのか。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />「ヘルシーでおしゃれな寿司」がモード界からブームに</strong><br />
　農林水産省の<a href="https://www.maff.go.jp/j/press/yusyutu_kokusai/kaitaku/attach/pdf/251128-2.pdf" target="_blank" rel="noopener">最新調査</a>（2025年11月公表）によると、フランス全体での日本食レストラン数は約3390店。その中で、パリには日本食を掲げる店が約1000店あるとされ、その多くを寿司店が占めていると推測される。</p>
<p>　80年代、90年代には、駐在員が利用するような高級寿司店がパリに数軒あっただけだったが、ブームが起こったのは2000年代初頭。以後、人気は右肩上がりで、2019年時点にはフランスは欧州でも有数の寿司消費国であるとまで言われるようになった。</p>
<p>　人気の火付け役は、寿司が「ヘルシーで栄養バランスが良い」と、モデルをはじめとするモード業界から発信されたことだった。「おしゃれな軽食」として、パリや近郊に住む20歳〜34歳の人々を中心に広まっていった。以降、「自宅やオフィスでも手軽に食べられる」ファーストフード的ニーズに合致したこともあり、需要拡大の道をたどった。</p>
<p>　当初は、寿司屋を名のる店のオーナーは中国人やベトナム人が多く、「Maki」と呼ばれるのり巻きにブロシェット（焼き鳥）がセットになったコスパのよい定食が主流だった。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />寿司ネタの高騰、アジア料理の競合で寿司消費が減少</strong><br />
　そこから派生して、世界的にも人気を博した回転寿司店が登場。フランスでは「Matsuri（まつり）」などのチェーン店が盛況となり、スーパーでも日本で売っているようなパックの寿司が市民権を得た。ハンバーガーのような軽食として定着し、週に2回はランチに利用するという人も一般的になった。日本食材店に行けば材料を買うことができるようになり、家庭での食事にも登場するようになった。</p>
<p>　しかし、フランス2の報道によると、フランスで販売される寿司の数は、この2年足らずで30%減少しているという。</p>
<p>　第一に、コロナ禍で飛躍的に伸びた寿司のテイクアウト需要が、コロナ収束後に伸び悩んだことが影響している。</p>
<p>　また、近年の原材料高による価格上昇も一因だ。なかでも、もっともフランス人が好むサーモンは、2021年に1キロあたり約10ユーロだったノルウェー産が、2023年には20ユーロ前後と2倍近い水準に跳ね上がった。これにより価格の引き上げを余儀なくされ、消費者の寿司の買い控えが増えたのだ。</p>
<p>　さらに、フランスでは近年、韓国料理や東南アジア料理などが若者を中心にブームとなっており、競合するアジア料理が寿司に代わってトレンドになっている状況も影響している。新鮮なマグロやサーモンを使ったハワイ発祥のポキ丼は、ヘルシー志向という点で寿司と同様のコンセプトを持ち、競合に勝てなくなってきた。加えて、「次のトレンド」として、ビビンバや韓国式フライドチキンなどの韓国料理が注目されており、よりボリュームがありコスパのよい韓国料理店が一番人気になっているという。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />食は文化、職人の握る寿司へのリスペクト</strong><br />
　その一方で、パリには複数の星付き寿司店があり、2025年には昇格や再獲得を含め、新たに3軒が星付きの評価を受けた。ひと昔前であれば、寿司店がミシュランの調査対象になるとは考えられなかった。寿司は欧米ではファーストフードとして捉えられていたからだ。日本で寿司は「ハレの日に食べる」高級料理であると説明すると、フランス人に驚かれるほどだった。</p>
<p>　それが現在では、2つ星「鮨吉永」、1つ星「白馬」「鮨俊英」のカウンターは常にフランス人で埋まり、高価な「おまかせ」を堪能している。</p>
<p>　フランス人にとって「食」は文化だ。空腹を満たすためのものではない。料理には物語や哲学が求められる。職人が目の前で握る寿司は、その技術や思想が「日本文化」としてリスペクトされているのだ。</p>
<p>　いつしか寿司はファーストフードとして定着し、空腹を満たす商品になった。フランス人のデリバリーや外食における軽食のトップ5にランクインしていた寿司は、スピーク・スナッキング2024（フランス人の軽食・間食の消費動向を調べた調査）の調査では14位にまで順位を落とした。</p>
<p>　しかし、寿司の消費が落ちたのはファーストフード的な量産型であり、日本料理の美学を体現する職人が握る寿司は、フランス人にとって依然として支持を集めている。</p>
<p>　文化か、カジュアルな軽食か。寿司人気は完全に衰えたわけではない。二極化しているのだ。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260206-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>パリのカフェ文化の衰退を内部から見た日本人ギャルソン　東京で新たな挑戦</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260127-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260127-1/#respond</comments>
		<pubDate>Tue, 27 Jan 2026 04:51:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=388112</guid>
		<description><![CDATA[　フランスで大切にされている考え方、&#8221;Art de Vivre（アール・ド・ヴィーヴル）&#8221;。食べること、装うこと、時間を過ごすことなど、生活を構成するあらゆる要素を自分らしく表現するフランス人の生 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　フランスで大切にされている考え方、&#8221;Art de Vivre（アール・ド・ヴィーヴル）&#8221;。食べること、装うこと、時間を過ごすことなど、生活を構成するあらゆる要素を自分らしく表現するフランス人の生活哲学であり、美学だ。たとえば、「忙しくても効率性だけでなく、自分の感性に従って心豊かに時間を過ごすこと」がその一つ。計画を立てず、ぶらっと入った街角のカフェで、ゆったりしたひとときを楽しむ。カフェは、そんな「アール・ド・ヴィーヴル」を象徴するフランス文化である。にもかかわらず、近年、パリを中心に減少の一途をたどっているという。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />カフェの衰退は人材不足が一要因</strong><br />
　仏紙<a href="https://www.leparisien.fr/paris-75/40-des-cafes-ont-disparu-en-vingt-ans-mais-ou-sont-passes-les-zincs-parisiens-29-01-2022-5LTLEKC6OJCVVM6ANFAVKNMV6I.php" target="_blank" rel="noopener">ル・パリジャン</a>によると、2002年には1900軒以上あったカフェが、2022年1月には約1400軒にまで減少した。富裕層が住む16区など、エリアによっては40%もの減少が見られるという商工会議所の報告も、フランス人を驚かせた。</p>
<p>　主な要因の一つが人手不足で、とくにサービススタッフ志願者の減少だ。由緒あるカフェの多くが、人手を必要とせず手早くドリンクを提供できるコーヒーショップやファーストフード店に業態を転換している。</p>
<p>　2004年にフランスに進出したスターバックスは、当初、フランスの伝統的なカフェ文化を愛する人々から冷ややかな目で見られ、嫌悪感や疑問視する声も多かった。しかし、2024年時点では<a href="https://about.starbucks.com/stories/2024/a-summer-to-celebrate-twenty-years-of-starbucks-in-france/" target="_blank" rel="noopener">フランス国内に248店舗</a>を展開し、さらに急速な拡大傾向にある。テイクアウトができる利便性や、エスプレッソ一辺倒だった従来のカフェよりも、ラテなど多くの種類から選べる点に魅力を感じ、こうした理由から、コーヒーショップチェーンを好んで利用する人が増えたためだ。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />サルトルに傾倒し、カフェに興味を持った日本人</strong><br />
　老舗カフェも存続の危機を迎えている。たとえば、サン・ジェルマンにある「カフェ・ド・フロール」は、1887年の創業以降、多くの著名人が通い、文化の発信地となってきた。そんなカフェで給仕や接客を行う男性スタッフはギャルソンと呼ばれ、カフェ文化を支えてきた。ギャルソンのポジションは、長らくフランス人以外に開かれてこなかった。その壁を越え、外国人として初めてメゾン（正規）のギャルソンに任命されたのが、山下哲也氏だ。22年間、カフェ・ド・フロールの顔として店に立つなかで、徐々に衰退していくカフェ文化を肌で感じていたという。</p>
<p>　山下氏がギャルソンという仕事に興味を持ったのは、大学時代にジャン・ポール・サルトルに傾倒したことがきっかけだった。サルトルが通っていたカフェ・ド・フロールを知り、「カフェとはサルトルにとって、さらにはフランス人にとって何なのか？」という問いに強く興味をかき立てられた。そのカフェ・ド・フロールが1995年、東京店をオープンすることになり、憧れのサルトルが通ったカフェでアルバイトをするチャンスが訪れる。</p>
<p>　その際、パリ本店の支配人フランシスと知り合い、本場のギャルソンの美学を知ることになる。衝撃を受けた山下氏は、自分もその一員になることに人生をかけると、一大決心をした。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />小澤征爾氏の推薦で開いたギャルソンの道</strong><br />
　「本場の文化を体感するには、ギャルソンとして店に立ち、パリで勝負するしかないと腹をくくった」という山下氏は、フランシスに何度も手紙を書き、猛アタックを続けた。「それほど興味があるなら、まずは学生としてフランス文化に触れてはどうか」と提案を受け、語学学校のアリアンス・フランセーズに入学。学生ビザでパリに滞在することになった。</p>
<p>　そんなある日、カフェ・ド・フロールに、東京でアルバイトをしていた頃から親しくしてもらっていた世界的指揮者の小澤征爾氏が訪れる。山下氏によると、事情を聞いた小澤氏が店側に推薦し、「バカンスで人が少なくなる夏だけ雇用する」という条件で、ギャルソンとしての道が開けた。</p>
<p>　その後、初の日本人ギャルソンとして、日仏のメディアに頻繁に取り上げられるようになる。それを読んだ多くの人々が山下氏を訪ねてきた。その状況を知ったオーナー夫妻が、「夏だけではなく、哲也をそのまま雇い続けてはどうか」と提案。年配のギャルソンが引退することになり、その後任として正式にメゾンのギャルソンとして雇用されることになった。小澤征爾氏に一筆書いてもらい、就労ビザを取得することができたという。</p>
<p>　仕事を通して、カフェ文化を深く体感していくなかで、ギャルソンの流儀も学んだ。</p>
<p>　「お客様を自分が担当する左側のテーブルに誘導できるよう、右側のギャルソンをブロックする位置に立つ。それをいかにエレガントにできるかが、ギャルソンとしての手腕です」と山下氏は一例を挙げる。</p>
<p><strong><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/2666.png" alt="♦" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />「過ごすことそのもの」が文化になる舞台を東京に</strong><br />
　しかし近年は、フランスでは昔ながらの伝統や風習を重んじるギャルソンのなり手も少なくなり、30歳前後になるとホテル業界などに転職してしまう傾向が強まっている。</p>
<p>　「今、フランスのカフェやビストロは、ユネスコの無形文化遺産への登録を目指しています。それだけ文化として絶滅寸前なんです」と、山下氏は憂慮する。</p>
<p>　「カフェ・ド・フロール」に立ちながら、この文化を次の世代につなげることはできないのではないか——。そんな危機感を抱く日々が続いた。</p>
<p>　やがて、パリで培った価値観をそのまま持ち込むのではなく、自分の故郷である東京という街に合った形で表現していきたいと考えるようになる。2025年秋、22年を過ごした「カフェ・ド・フロール」に別れを告げ、新たな挑戦に身を投じることを選んだ。</p>
<p>　フランス人が培ってきた「過ごすことそのもの」が文化になる時間と空間を実現する舞台、カフェ「LA &#038; LE（ラ・エ・ル）」が、この春、青山に誕生する。フランス文化と日本文化の架け橋となるべく、山下氏のチャレンジが始まる。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260127-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>フランス人が2月にクレープを食べる理由　「ろうそくの行列」はなくなったが…</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20260123-2/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20260123-2/#respond</comments>
		<pubDate>Fri, 23 Jan 2026 07:36:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=387761</guid>
		<description><![CDATA[　フランスでは冬になると、街でも家庭でもクレープの出番が増える。実はその背景には、毎年決まってやってくる「クレープを食べる日」があるからだ。日本ではあまり知られていないが、フランスには1年に2回ほど「クレープの日」として [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　フランスでは冬になると、街でも家庭でもクレープの出番が増える。実はその背景には、毎年決まってやってくる「クレープを食べる日」があるからだ。日本ではあまり知られていないが、フランスには1年に2回ほど「クレープの日」として語られるタイミングがある。片方は毎年固定で、もう片方は年によって日付が変わる。では、その「クレープの日」はいつなのか？　代表的なのが2月2日で、もう一方は2026年は2月17日にあたる。</p>
<p><strong>◆2月2日の聖燭祭</strong><br />
　イエス生誕の12月25日からちょうど40日目にあたる2月2日は、聖燭祭（シャンドルール）と呼ばれ、フランスではこの日にクレープを食べる習慣がある。ではなぜ2月2日なのか？</p>
<p>　キリスト教はイエス・キリストが説いた教えなので、イエス生誕前の世界には当然存在せず、イスラエルで広く信仰されていたのはユダヤ教だった。イエスもこのユダヤ教の伝統にのっとり、生後40日目にエルサレムの神殿へ連れていかれた。いわばユダヤ教におけるお宮参りのようなものであろう。</p>
<p>　<a href="https://www.geo.fr/histoire/pourquoi-mange-t-on-des-crepes-a-la-chandeleur-208097" target="_blank" rel="noopener">GEO</a>によると、聖燭祭自体はそれよりずっと後、5世紀以降にローマ教皇が定めたものだが、2月2日という日程は12月25日から40日目ということで選ばれた。その名が示す通り、聖燭祭にはろうそくを持った信者らが行進を行った。</p>
<p>　その頃のローマ帝国では、キリスト教が広められてはいたが、依然として異教の祭りも行われていた。例えば2月15日前後には、古代ローマの豊饒の神ルペルカスを祝い、真夜中にろうそくに火を灯し、太陽の復活を祈願して穀物を使った丸いパンケーキのようなものを食べていたという。</p>
<p>　伝えられるところによると、この異教の祭りにとって代わるものとして教皇ゲラシウス1世が定めたのが聖燭祭で、ゲラシウス1世はこの日にローマに集まる信者らに丸いパンケーキを配ったとも伝えられる。それがこの日にクレープを食べるという習慣の始まりだ。（<a href="https://www.ouest-france.fr/leditiondusoir/2023-02-02/mais-au-fait-pourquoi-mange-t-on-des-crepes-a-la-chandeleur-0ce090c3-5f1b-4294-b85e-9a5d139a0304" target="_blank" rel="noopener">ウェスト・フランス紙</a>）</p>
<p><strong>◆カーニバル最終日のマルディ・グラ</strong><br />
　もう一つ、この時期にクレープを食べる日として知られているのはマルディ・グラ（直訳すると「脂っこい火曜日」）だ。これは、カトリック教会における復活祭（イースター）の47日前にあたる。復活祭は春分後の満月から計算して決めるので、毎年異なる移動祝日である。マルディ・グラも同様に毎年日程が変化するが、だいたい2月から3月上旬の間となる。名称にあるように曜日は必ず火曜日。今年2026年のマルディ・グラは2月17日である。</p>
<p>　復活祭に先立つ40日余りは四旬節と呼ばれ、本来ならば信者は肉や脂っこいものの摂取を控えるべき期間とされている。その四旬節に先立って行われるのがカーニバルで、マルディ・グラはその最終日だ。</p>
<p>　そのため、マルディ・グラには翌日から消費できなくなるバターや卵などを無駄にしないため、使い切るものを食べる習慣ができた（<a href="https://www.tf1info.fr/education/video-d-ou-vient-la-tradition-du-mardi-gras-et-pourquoi-mange-t-on-des-crepes-ce-25-fevrier-2020-2026582.html" target="_blank" rel="noopener">TF1</a>）。クレープもその一つだが、必ずしもクレープとは限らない。一番多いのは揚げ菓子で、フランスだけでも地方によって名前も形状も異なる揚げ菓子が複数存在する（<a href="https://www.geo.fr/histoire/quelle-est-lorigine-du-mardi-gras-208214" target="_blank" rel="noopener">GEO</a>）。</p>
<p>　それにもかかわらず、マルディ・グラが広く「クレープを食べる日」と認識されているのはなぜか？　人類学者のクレタン氏は、長い歴史の中で聖燭祭とマルディ・グラが混同されたせいだと考える（<a href="https://actu.fr/loisirs-culture/mardi-gras-pourquoi-mange-t-on-a-tort-des-crepes-lors-de-cette-fete_60689864.html" target="_blank" rel="noopener">アクチュ紙</a>）。</p>
<p><strong>◆クレープは太陽の象徴</strong><br />
　だが同時に、黄金色の丸いクレープが太陽を象徴することも大きいと思われる。太陽を赤く塗る日本の感覚だとピンとこないかもしれないが、フランスの子供たちは太陽は黄色く塗るのが常だ。また、クレープはうっすら付いた焦げ目が命で、全く焦げ目のないクレープは「青白い」と同じ単語（pâle）で形容され、フランス人に好まれない。</p>
<p>　緯度の高い欧州の冬は実に暗く、フランス北部では冬至の日の出時刻は8時47分だった。朝の通勤通学時はまだ星が出ている。そんな土地においては、冬至を過ぎ、ようやく少し日が長くなってくれば、太陽の復活を祝いたくなるというのも頷ける。</p>
<p>　実は、上述の聖燭祭にクレープを食べるという決まりを記した正式な文献は存在しない。だが、ろうそくの行列はしなくなってしまった現代のフランスでも、「クレープを食べる」習慣だけは残っている。これは、クレープが太陽の復活をあらわす春の象徴であることと無関係ではないだろうと歴史家も指摘している。（ウェスト・フランス紙）</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20260123-2/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>仏発の祭典「サロン・デュ・ショコラ」が変えた日本のチョコ文化　「贈る」から「自分へのご褒美」</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251225-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20251225-1/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 25 Dec 2025 06:00:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=385682</guid>
		<description><![CDATA[　パリで始まったチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が30周年を迎えた。日本では2003年にスタートし、年々規模を拡大してきた。近年は会期中に入場待ちの列ができるほどの人気ぶりだ。なぜ今、日本でこれほどチョコレー [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　パリで始まったチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が30周年を迎えた。日本では2003年にスタートし、年々規模を拡大してきた。近年は会期中に入場待ちの列ができるほどの人気ぶりだ。なぜ今、日本でこれほどチョコレートに熱狂するのか。</p>
<p>　2月14日はバレンタインデー。日本では女性から男性へ「本命チョコ」や「義理チョコ」を贈る一大イベントとして定着してきた。一方、アメリカやフランスなどでは、男性から女性に花束を贈るのが定番とされる。バレンタインとチョコレートの結びつきは、日本独自の側面が大きい。</p>
<p>　バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は、兵庫県の洋菓子メーカー「モロゾフ」の創業者、葛野友太郎氏が始めたとされる。イタリアのヴァレンティノ司祭が、ローマ帝国のキリスト教迫害下で兵士の結婚を執り行ったため処刑されたという逸話がもとになっているという。</p>
<p><strong>◆バレンタイン商戦の一イベントとして始まったサロン・デュ・ショコラ</strong><br />
　年々、バレンタイン期間のチョコレート販売の催事は規模が大きくなった。2003年、伊勢丹新宿店が催事として、フランスのチョコレート見本市「サロン・デュ・ショコラ」を導入したところ、会場への入場待ちの列が階段下まで続く盛況ぶりとなった。以降、毎年行われるようになるが、日本のチョコレート市場は著しく成長を遂げ、動員数・売上も年々増加の一途をたどった。世界中のショコラティエ（チョコレート職人）やブランドが集結し、チョコレート作りのパフォーマンスや来場者との交流を通じて、チョコレートの魅力を深く体験できる機会を提供してきたからだ。</p>
<p>　サロン・デュ・ショコラは1995年、2人の実業家が「ショコラティエやカカオ生産者の名誉を高めていきたい」という思いから、パリでスタートした。毎年10月から11月ごろに開催されている。</p>
<p>　フランス人にとってチョコレートはソウルフードだ。子供のおやつはフランスパンにチョコレートを挟んだもの。カフェやレストランでコーヒーを頼むと、もれなくチョコレートがついてくる。スーパーのチョコレート売り場の広さにも驚くが、パリでは1ブロックに1軒、チョコレート専門店があるくらいだ。サロン・デュ・ショコラはフランスを代表するイベントとして開催されており、チョコレートはフランス国民にとって日常生活になくてはならない必需品なのだ。</p>
<p><strong>◆チョコレート文化を職人芸として世界に広める</strong><br />
　そんな歴史を持つサロン・デュ・ショコラは、今やフランスから世界各国にチョコレート文化を広める役割も担っている。東京のほか、ニューヨーク、上海、リヤドなどで展開し、モスクワや北京でも開催されたことがある。</p>
<p>　トップショコラティエやブランドが集まり、技術・感性・創造性を披露する舞台でもある。昨今、職人芸術としての価値が高まり、会場ではパティシエのパフォーマンス、チョコレートで作ったコスチュームのファッションショー、チョコレートの原料カカオ産地の解説など、新しい発想のチョコレートを紹介する企画が盛りだくさんだ。</p>
<p>　2025年は10月29日から11月2日まで、パリのポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で開催され、2万平方メートルの会場に約260社が出展し、来場者は10万人が見込まれた。</p>
<p>　2024年から同イベントのディレクターを務めるマリアンヌ・シャンデルナゴール氏によると、世界的に有名なパティシエによるマスタークラス、チョコレートで作られた衣装で繰り広げられるライブミュージカルショー、壮大なチョコレート彫刻展など、チョコレートの可能性を探るさまざまな企画が行われたという。</p>
<p><strong>◆味わうだけではない、チョコレートにまつわる付加価値に魅力</strong><br />
　一方、社会的価値観の変化とともに、80年代をピークに日本流バレンタインデーは変化してきた。近年は同性の友達にチョコを配る「友（とも）チョコ」市場が広がり、現在主流になっているのは、誰かに贈るのではなく「自分へのご褒美」としての「自分チョコ」だ。</p>
<p>　サロン・デュ・ショコラは、その一端を担う体験型イベントとして独自に進化してきた。ライブデザートや限定チョコレート、オンラインでしか買えないブランド、日本に輸入されていないチョコレート店、人気ショコラティエが来日して一堂に会する舞台として愛好家を魅了する。</p>
<p>　チョコレートファンは、カカオは何%か、どこの農園の豆なのかといった点だけでなく、チョコレートの産地や製造工程、チョコレートショップの歴史まで含めた付加価値にも重要性を感じている。「推し」のショコラティエやブランドを追ってフランスまで遠征するファンもいる。2026年は、スターショコラティエで、2025年に「世界最優秀パティシエ」の称号を獲得したマキシム・フレデリックの初来日が話題となっている。</p>
<p><strong>◆贈り物ではない、「自分チョコ」に10万円</strong><br />
　こうしてチョコレートの価値が高まるにつれ、サロン・デュ・ショコラで販売されるチョコレートは高級化した。一口サイズのボンボンショコラでも、小さな1粒が500円以上する商品は珍しくない。1回で10万円以上購入する人も少なくない。開店してすぐ売り切れるチョコレートもあるため、有給休暇を取得して朝から行列に並び、開店を待つ人もいる。購入したチョコレートは食感や品質が損なわれないよう冷蔵庫ではなく、部屋の暖房を切って保管するという。</p>
<p>　ここ数年、サロン・デュ・ショコラでは産地や小規模生産者を強調するブースが次々と出店されている。カカオ豆から板チョコレートまでを自社内で一貫して行う「Bean to Bar」など、新しい潮流として注目されてきた。</p>
<p>　最新のチョコレートのトレンドは、ポリフェノールが豊富でアンチエイジングや血圧低下が期待される健康志向の高カカオチョコレートだ。動物性原料を使わない、地球と体にやさしい、SDGsに配慮したヴィーガンチョコレートも広がる。開発途上国の生産者から適正な価格で継続的に購入し、生産者の生活向上と自立を支援したり、環境破壊を防いだりすることを目指し、カカオ生産者の暮らしを守る取り組みを通じて作られたフェアトレード製品など、もはや一嗜好品の枠を超えた進化を遂げている。</p>
<p>　マリアンヌ・シャンデルナゴール氏は、「チョコレートは単なる甘いお菓子ではなく、人類の歴史とともに進化してきた文化的な存在である」と指摘する。ファン同士で情報収集をする横のつながりも広がっており、日本独自のチョコレート文化もサロン・デュ・ショコラとともに、ますます発展することだろう。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20251225-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>フランスで掴んだ調香師の夢　元サッカー少年が目指す「時代を超える香り」</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251217-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20251217-1/#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 17 Dec 2025 00:00:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=380795</guid>
		<description><![CDATA[　ネットフリックスで2月に公開された『オフライン ラブ』で、日本でも話題になったという香水ブランド「Galimard（ガリマール）」。そこで偶然につながった日本人調香師、増田湧介氏を通して、香水でワクワクする生活を提案し [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　ネットフリックスで2月に公開された『オフライン ラブ』で、日本でも話題になったという香水ブランド「Galimard（ガリマール）」。そこで偶然につながった日本人調香師、増田湧介氏を通して、香水でワクワクする生活を提案したい。</p>
<p><strong>◆126種のエッセンスから自分だけの香りが作れる「ガリマール」</strong><br />
　「香水の街」と言われる南仏グラース。そこで自分の香水が作れると聞いたのが25年ほど前のことだった。当時インターネット検索も使い慣れておらず、人づてに辿り着いた「Fragonard」という店で、ベースノートから自分の好きな香りを選び、ミドルノート、そしてトップノートへチャート式に辿り着いた香水を、「自分の香り」としてハレの日に愛用していた。</p>
<p>　ところが実は別の香水ブランドでは、本当に自分で一から選んだエッセンスで、自分だけの香りが作り出せるということを知り、ガリマールに行ってみた。</p>
<p>　「オルガン」と呼ばれる香りのエッセンスが並ぶ机で1本ずつ匂いを嗅いでは、直感で選んでいく。自分で混ぜて、世界で1つしかない香水が出来上がった。</p>
<div id="attachment_381407" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-381407" class="wp-image-381407 size-full" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_06.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_06.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_06-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_06-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_06-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-381407" class="wp-caption-text">ガリマール社のゲスト用調香デスク（筆者撮影）</p></div>
<p>　自分でつける名前を印刷したラベルを貼った素敵な瓶に入れて完成する香水を待っている間に、ふっと日本語が聞こえてきたので振り返ると若い女性の二人連れ。話しかけてみると、日本から3泊4日でニースだけに来たという。「なぜ、そんな急ぎ足でニースだけ？」と問うと、ネットフリックスのリアリティショーに出てきた場所を巡る旅だという。</p>
<p>　彼女たちと別れた後、また日本語が聞こえる方を見ると、なんと白衣のパフューマーアシスタントさんが上手な日本語で会話している。店員に尋ねてみると、オフライン ラブが配信された後に日本からの旅行客は増え、実は最近まで日本人調香師が勤めていたというので、つないでもらった。</p>
<p><strong>◆サッカーから香りへ、調香師・増田湧介の道のり</strong><br />
　10月からパリのFlair社に転職した調香師、増田湧介氏は2019年に渡仏。2年半ニースで語学学校や香水の学校に通いながら、2022年に調香師として、1747年創業のガリマール社に入社した。フランス人にとっても狭き門のこの業界に、日本人が進出できるなんて、超幸運の持ち主か？　しかし、苦悩と努力の上に手に入れた「人生を賭けた夢」だったのだ。</p>
<p>　「サッカー選手として5大リーグで活躍する」夢しか考えていなかったサッカー少年・増田湧介は、U15の日本代表に選ばれるなど、小さな頃からその頭角を表していた。</p>
<div id="attachment_381422" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-381422" class="wp-image-381422 size-full" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_04.jpeg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_04.jpeg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_04-300x200.jpeg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_04-1024x683.jpeg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_04-768x512.jpeg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-381422" class="wp-caption-text">高校もサッカーで選び、プロからのスカウトを辞退して慶應大のサッカー部へ。<br />プロを見据えキャプテンとしてチームを率いた</p></div>
<p>　しかし、9歳の頃に発見された海綿状血管腫による脳出血でサッカーを断念。就職するも、「サッカーと同じくらい好きになれること」を探して旅をする中で、パリで出会った香水に惹かれて調香師を目指したという。</p>
<p>　当初は1年の予定でフランスに渡ったが、香水の学校を終えても就職先が見つからず、タイムリミットギリギリでガリマールのインターンのポストを得られたのだった。オフライン ラブで見られる光景そのもの、「自分だけの香水を作るサポートをする仕事」だ。その他にも、原料となる花の栽培畑に通ったりした3か月間の頑張りが認められ、病気で退職する人の代わりに正式に調香師として就職することができたのだった。</p>
<p>　ネットフリックスの撮影は昨年3月で、リアリティ番組の出演者2人とカメラ4台、15人ほどのクルーがやって来て、2時間ほどで終わったというが、今年の2月配信以来、4〜5月頃から日本人の訪問者が増え、1日30人ほどにもなったという。正式な調香師となってからは観光客が訪ねてくる店に毎日出勤しないので、すべての日本人に会えたわけではないが、インスタグラムからDMが届いた人などには極力会ってアドバイスをしたりしたそうだ。</p>
<p>　増田氏はガリマール社勤務の3年間でさまざまな香りを生み出したが、その中でも、グラース産のジャスミン（J）、ローズ・センティフォーリア（R）、チュベローズ（T）をテーマにした「HÉRITAGE」コレクションは、日本からも<a href="https://www.galimard.com/categorie-produit/les-collections?fwp_type_produit=heritage" target="_blank" rel="noopener">公式サイト</a>で購入できる。</p>
<div id="attachment_381410" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-381410" class="wp-image-381410 size-full" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_01.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_01.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_01-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_01-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_01-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-381410" class="wp-caption-text">増田氏がガリマール社から発表した香水「HÉRITAGE」（増田氏提供）</p></div>
<p>　バラが大好きな筆者は「R」を買ってみた。グラースを代表するセンティフォーリアというバラを中心に、気持ちが華やぐ香りのブーケで、時間とともに匂いも移り変わっていくので、ふっと匂うたびに幸せな気分になれる。</p>
<p>　グラース周辺では、センティフォーリアをはじめとする香料植物を、メゾン各社が契約農園や自社農園で確保している。例えばドメイン・ド・マノンの収穫はクリスチャン・ディオール向けに独占的に使われているという。ほかの地域でも栽培はできるが、グラースのバラは香りの立ち方が特別だと言われる。ジャスミンやチュベローズも栽培している家族経営の<a href="https://www.domainedemanongrasse.com/" target="_blank" rel="noopener">ドメイン・ド・マノン</a>にはインターン生の頃から通い、将来はこの畑が専属契約しているディオール社で、新しい香水を生み出すことが夢なのだと、増田氏は語る。</p>
<p><strong>◆香水の長い歴史と深い世界を未来へ、そして各人へ</strong><br />
　増田氏は順風満帆に見える成功に胡座をかかず、ガリマールの調香師の職を辞して、パリのFlair社にアシスタント調香師として転職した。その会社は2人の調香師が13年前に設立した会社で、5人の調香師、アシスタント兼調香師、アシスタントの増田氏とアートディレクターの総勢8人の小規模な会社だ。顧客からの注文に合わせて調香師が選んだ香料を準備するのがアシスタントの仕事だが、調香師に昇進する道は開かれている。そして、顧客の注文を先輩調香師がどう調合するのか、そしてそのフィードバックもすべて共有されるので、貴重な学びの毎日だと声を弾ませる。まさしく、自分のやりたかった「弟子入り」状態なのだそうだ。</p>
<p>　「最初は香りの世界をナメていたんですよね」と増田氏は振り返る。当時は「生き方」について大きな悩みを抱えていて、日本を離れて、ワクワクできることを求めていたからだ。そして香水に出会い、1年修行して日本に帰るつもりが、勉強すべきことが多すぎて、今はフランスに腰を落ち着ける覚悟ができたようだ。「香水は皆さんのために創るものだから、体の中の1つの感覚を研ぎ澄まし、人としての感性を磨き、言葉がイメージする香りの表現を読み取る力と表現する術を磨いていく必要がある」のだという。自分の名を冠した香水を世に出すのではなく、花栽培師のキャロル・ビアンカラナさんの畑の花を使って、時代を超えて残っていく本物を生み出したいのだという。</p>
<div id="attachment_381425" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-381425" class="wp-image-381425 size-full" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_05.jpeg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_05.jpeg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_05-300x200.jpeg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_05-1024x683.jpeg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/France_perfumer_05-768x512.jpeg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-381425" class="wp-caption-text">花栽培師のキャロル・ビアンカラナさんと（増田氏提供）</p></div>
<p>　「日本人調香師が創るディオールの香水」を心待ちに想像しながら、今日も「R」をまとう。その香りが1日中幸福感を思い出させてくれるから……。 公式サイトでは海外配送もうたっているので、花の気配のない冬も華やかな気分で過ごしたい方には購入をぜひおすすめしたい。</p>
<p><em>在外ジャーナリスト協会会員 中東生取材</em><br />
<em>※本記事は在外ジャーナリスト協会の協力により作成しています。</em></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20251217-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>『果てしなきスカーレット』AP評・星2つ　想像力が重荷となった異界のハムレット</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251216-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20251216-1/#respond</comments>
		<pubDate>Tue, 16 Dec 2025 03:46:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=382004</guid>
		<description><![CDATA[　日本の脚本家・監督である細田守は、夢のような世界へ深く跳躍する驚くべき映画をいくつも作ってきた。 　細田の『未来のミライ』（2018年）は、生まれたばかりの妹に反感を抱く4歳の少年を描く。だが裏庭の庭で、少年は妹がティ [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　日本の脚本家・監督である細田守は、夢のような世界へ深く跳躍する驚くべき映画をいくつも作ってきた。</p>
<p>　細田の『未来のミライ』（2018年）は、生まれたばかりの妹に反感を抱く4歳の少年を描く。だが裏庭の庭で、少年は妹がティーンエージャーになった姿と出会う。これが家庭内の時間旅行の始まりにすぎず、少年は親族たちとそれぞれの人生の別の時点で対面していく。やがて新しい理解が芽生え始める。</p>
<p>　『竜とそばかすの姫』（2021年）では、悲劇を経験したティーンエージャーが、仮想空間で高揚するカタルシスを見いだす。私はこれをその年の最良作の1つだと思ったし、いまなお、インターネットについて描いた映画としては史上最高かもしれないと感じている。いずれにせよ、歌が魂を引き裂くようなクライマックスは忘れ難い。</p>
<p>　だが細田の最新作『果てしなきスカーレット』では、監督のうらやましいほどの野心が、まとめ上げる力を超えてしまっている。主人公は中世の王女で、王である父が叔父に殺されるのを目撃し、自身も命を落としたのち、広大な煉獄で目を覚ます。この奇妙な来世は、あらゆる時代の死者で満ちており、彼女は父の仇を討つため復讐を求める。</p>
<p>　「ハムレット」を超現実的な冥界へ移植した日本のアニメが、平均的なアニメ映画より野心的であることは誰もが認めるだろう。大半のカートゥーン、あるいは実写映画と比べても、『果てしなきスカーレット』の問題は想像力の欠如ではない。想像力が過剰なのだ。</p>
<p>　『おおかみこどもの雨と雪』や『サマーウォーズ』も手がけた細田には、視覚的に複雑なアニメ世界を構築しつつ、実存的な理念を子供のような真摯さで追いかける並外れた才覚がある。だが『果てしなきスカーレット』は、バロック的な造形、感情、スケールが過剰になり、それが作品を沈めてしまう。過ちとして許せる種類の失敗でもある。手を伸ばしすぎて失敗するのなら、せめて「ハムレット」を途方もなく野心的に翻案した試みであってほしい。</p>
<p>　スリリングな序章は16世紀のデンマークを舞台にする。スカーレット（芦田愛菜）が見守るなか、叔父のクローディアス（役所広司）は彼女の父を反逆者に仕立て上げ、処刑させる。怒りに燃えたスカーレットは、父の幽霊の訪れもないまま、クローディアスを殺しに向かう。だが先に毒を盛られるのは彼女のほうで、スカーレットは、「死者の国」と呼ばれる場所で目を覚ます。</p>
<p>　そこは無限の荒れ地のような空間で、さまよう魂と略奪者の一団に満ちている。人々はしばらくそこに留まり、やがて無へと消えていく。どこかに天へ続く階段があるという噂もある。クローディアスを追うスカーレットに同行するのは、彼女が出会う聖（岡田将生）という見知らぬ人物だ。現代の看護師である彼は、死者の国での時間の多くを他者の傷を癒やすことに費やしており、それはスカーレットの敵でさえ例外ではない。</p>
<p>　『果てしなきスカーレット』は散漫で退屈になりがちだ。ローゼンクランツとギルデンスターンまで登場する。もしこの異界がスカーレットの傷ついた良心の地図だとするなら、復讐と赦しの戦いは鈍く単純化されて感じられる。まさに苦難の海である。細田は、物語に内面性を与えようとする（それは「ハムレット」の小さくない要素だ）が、そのために聖の過去を使い、シェイクスピアの苦悩を現代へと縮約していく。</p>
<p>　細田は『竜とそばかすの姫』に「美女と野獣」を接ぎ木し、ときにぎこちなく、ときに啓発的な効果を生んだ。だが『果てしなきスカーレット』では、「ハムレット」を現代へ橋渡しすることに苦戦している。大きな賭けであり、細田ほどの才能ある映画作家なら挑むべき種類のものだが、成果には結びつかない。それでも、しばしば目を奪われるような映像で、情熱が途切れることもない。細田が、震えるほどオペラ的な高みへ到達しうる監督であることに変わりはない。たとえば『果てしなきスカーレット』では、クローディアスに壮観な死の場面が与えられる。彼がすでに死んでいることを思えば、これは注目すべき達成だ。</p>
<p>　『果てしなきスカーレット』（ソニー・ピクチャーズ・クラシックス配給）は（訳注：アメリカで）12日に限定公開され、来年2月6日にIMAXで公開、2月13日に全国拡大する。モーション・ピクチャー・アソシエーションによるレーティングはPG-13（暴力と血の描写）。字幕付き日本語版と英語吹き替え版で上映される。上映時間は112分。評価は4つ星中2つ星だ。</p>
<p><small>By JAKE COYLE</small></p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20251216-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>アート界の影響力ランキング1位　イブラヒム・マハマが拓くガーナ発アートの地平</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251211-2/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20251211-2/#respond</comments>
		<pubDate>Thu, 11 Dec 2025 08:15:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=380597</guid>
		<description><![CDATA[　国際的な現代アート雑誌「アートレビュー（ArtReview）」が、アート界の影響力を示すランキング「パワー100」の2025年版を発表した。首位に選ばれたのは、ガーナ出身のアーティストで、世界各地でその作品を発表すると [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　国際的な現代アート雑誌「アートレビュー（ArtReview）」が、アート界の影響力を示すランキング「パワー100」の2025年版を発表した。首位に選ばれたのは、ガーナ出身のアーティストで、世界各地でその作品を発表するとともに、同国に複数の芸術機関を立ち上げてきたイブラヒム・マハマ（Ibrahim Mahama）。彼は2021年から継続してランクインしており、一昨年は6位、昨年は14位と、これまでも上位につけていた。</p>
<p><strong>◆2025年版「パワー100」が示す現代芸術界のスナップショット</strong><br />
　今月、アートレビューによる毎年恒例のアート界影響力ランキング「パワー100」が<a href="https://artreview.com/power-100/" target="_blank" rel="noopener">発表</a>された。このランキングは、その年のアート界の影響力をできる限り反映させたリストであると同誌は<a href="https://artreview.com/the-2025-power-100-a-users-guide/" target="_blank" rel="noopener">説明</a>する。ここでいう「パワー」とは経済的な影響力ではなく、アート界における社会的な影響力を指す。その手法は、世界中の美術界の各分野から約30名を集め、それぞれの地域でこの1年にアートを形成した人物を推薦してもらい、パネル討議や意見交換を経て最終化。選ばれる人物は、作品、展示、思想を通じてこの1年の間に能動的に、国際的な影響力を及ぼしている必要がある。</p>
<p>　解説では、今年のランキングの特徴にも触れている。100組のうち、アーティストが33名、コレクティブが6組。キュレーター、ギャラリスト、美術館館長はそれぞれ20名、13名、5名で構成される。また、ランクインした多くのアーティストは、作品制作にとどまらず、機関や制度の構築にも取り組み、新しいアートのエコシステムを形成している。例えば、インカ・ショニバレやトレイシー・エミンはレジデンシー・プログラムを、シアスター・ゲイツやマリーナ・アブラモヴィッチは教育機関を展開している。今年首位となったマハマも、作品制作を超えて制度構築に取り組む人物の一人である。</p>
<p><strong>◆ガーナ・タマレで複数の機関を展開するイブラヒム・マハマ</strong><br />
　マハマは、ガーナにおける植民地主義、ポスト植民地主義、産業化の物質的遺産をテーマにした大型作品で知られるアーティストである。彼の代表的な素材はジュート麻の袋だ。これらの麻袋は東南アジアから輸入され、ガーナの農家で生産されたカカオ豆の国内輸送に使われる。害虫リスクなどの理由でカカオ輸送には再利用されないが、その後は地元の商人によって米やトウモロコシなど穀物の輸送に用いられる。マハマは大学院在学中にこの素材に着目し、使い古された麻袋を回収して縫いつなぎ、建物を覆うインスタレーションを開始した（<a href="https://www.frieze.com/article/how-ibrahim-mahamas-installations-exhume-political-ghosts" target="_blank" rel="noopener">フリーズ</a>）。最初の作品は2012年にアクラで発表し、その後も2015年の第56回ヴェネツィア・ビエンナーレ、2017年のドクメンタ14、2024年のロンドン・バービカン・センターなどで展示を行ってきた。</p>
<p>　今年ウィーンで開催された<a href="https://kunsthallewien.at/en/exhibition/ibrahim-mahama-zilijifa" target="_blank" rel="noopener">個展</a>では、古い列車を使った大型のインスタレーションを展開。マハマはガーナで入手したドイツあるいはイギリス製のディーゼル機関車の車体をいったん解体し、ウィーンに輸送して再度組み上げた。中心作品は、この機関車を何千ものヘッドパン（鉄製の大きなたらい）で積み重ねた「土台」で支えるというもの。ヘッドパンはガーナで物資を運ぶために広く使われる日常的な道具であり、マハマは作品のために新品のヘッドパンと交換しつつ大量の使用済みパンを収集した。列車とヘッドパンという二つの輸送容器を組み合わせることで、輸送・流通システムやガーナの人々の労働を彫刻的に可視化している。</p>
<div id="attachment_380660" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-380660" class="size-full wp-image-380660" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_02.jpg" alt="" width="1200" height="900" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_02.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_02-300x225.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_02-1024x768.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_02-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-380660" class="wp-caption-text">筆者撮影</p></div>
<div id="attachment_380663" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-380663" class="size-full wp-image-380663" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_03.jpg" alt="" width="1200" height="900" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_03.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_03-300x225.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_03-1024x768.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/12/Ibrahim_Mahama_03-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-380663" class="wp-caption-text">筆者撮影</p></div>
<p>　マハマの活動はあくまでガーナに根ざしている。2019年には出身地タマレに、サバンナ・センター・フォー・コンテンポラリー・アート（Savannah Centre for Contemporary Art: SCCA）を設立。2020年にはタマレ郊外の広大な敷地で「レッド・クレイ（Red Clay）」を立ち上げ、2021年には放置されていたサイロを取得し新たな拠点とした。これらの施設は、アーティスト主導のプロジェクト、展示、リサーチ、レジデンシーの拠点として機能するほか、地域住民や子供たちのアート教育の場としても活用されている。廃棄された航空機や列車を持ち込むことで、歴史の遺産に新たな文化的価値を付与し、オルタナティブな「教室」を提示している。</p>
<p>　作品の販売や展覧会で得た収益を地域に再投資することもマハマの手法だ。経済的価値の低い「廃材」でも、意味を付与してアート市場に接続することで、十分な資金を獲得できる。アートレビューはマハマの活動をこう<a href="https://artreview.com/artist/ibrahim-mahama/?year=2025" target="_blank" rel="noopener">評価</a>する。「彼が活動や拠点を通じて示しているのは、アーティストが地域に根ざした制度の構築者、芸術教育者、コミュニティの支持者としての役割である。国際的なアート界の傾向を活用しつつも、芸術が持つ可能性を広げている」</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20251211-2/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>サンタのモデルはトルコ出身の聖ニコラウス　12月6日から始まったXマスの起源</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251205-1/</link>
		<comments>https://newsphere.jp/culture/20251205-1/#respond</comments>
		<pubDate>Fri, 05 Dec 2025 02:48:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://newsphere.jp/?p=376925</guid>
		<description><![CDATA[　クリスマスといえばサンタクロース。サンタクロースのモデルは、キリスト教の聖人、聖ニコラウスだと言われる。また、欧州ではクリスマス前にさまざまな町でクリスマスマーケットが開かれるが、この伝統も元をたどれば、聖ニコラウスと [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　クリスマスといえばサンタクロース。サンタクロースのモデルは、キリスト教の聖人、聖ニコラウスだと言われる。また、欧州ではクリスマス前にさまざまな町でクリスマスマーケットが開かれるが、この伝統も元をたどれば、聖ニコラウスと関連している。</p>
<p><strong>◆生まれはフィンランドではなくトルコ</strong><br />
　聖ニコラウスは3世紀後半ごろ（約270年ごろ）に現在のトルコ南部のパタラで生まれ、4世紀初めにミュラ（現トルコ領）で司教となったとされる。実は最も一般的に知られているのは、肉屋に殺され塩漬けにされた子供3人を生き返らせたという話なのだが、この逸話は中世以降に広まった伝承で、史実として確かめられているわけではない。有力な説としては、聖ニコラウスが無実の罪で処刑されかけた3人の兵士を救ったとされる別の伝説があり、その場面を描いた中世の絵画が後世に誤って解釈され、「3人の子供復活」の物語に変形したのではないかとされる。（<a href="https://www.francebleu.fr/emissions/c-est-lorrain-c-est-fin-bien/saint-nicolas-la-veritable-histoire-du-saint-patron-de-la-lorraine-7786602" target="_blank" rel="noopener">フランス・ブルー</a>）</p>
<p>　とはいえ、この3人の子供を生き返らせた話のインパクトは大きく、聖ニコラウスは子供の守護聖人として信仰されるようになった。</p>
<p><strong>◆聖ニコラウスの祝日は12月6日</strong><br />
　カトリックとプロテスタントの国では、毎年12月6日が聖ニコラウスの祝日だ。12月6日は聖ニコラウスの忌日（死去した日）にあたり、西方キリスト教圏ではその命日に合わせて記念日が定着したとされる。過去一年良い子にしていた子には聖ニコラウスからご褒美が、そうでない子には叱責が与えられるのがこの日だ。聖ニコラウスを迎えるにあたり、12月6日の前夜、子供たちは暖炉のそばに、プレゼントを入れてもらう靴もしくは大きな靴下、また聖ニコラウスのためにワイン一杯とパンデピス、また聖ニコラウスが連れているラバのための砂糖ひとかけらとにんじんを準備する（<a href="https://www.geo.fr/histoire/tout-ce-quil-faut-savoir-sur-la-saint-nicolas-207347" target="_blank" rel="noopener">GEO誌</a>）。</p>
<p>　暖炉といい靴下といい、サンタクロースを彷彿させるのではないだろうか。ただし欧州では、プレゼントを運んでくる日は一様ではない。聖ニコラウスの日（12月6日前後）に子供が贈り物をもらう地域もあれば、クリスマス前夜にサンタクロース（あるいは別の贈り主）が贈り物をする地域もあり、国や土地によって習慣が分かれている。</p>
<p>　欧州では、聖ニコラウスの日は今も、南西部とスカンジナビアを除く複数の国（ドイツ、オーストリア、ベルギー、ハンガリー、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、ポーランド、スイス、ロシア）で祝われる（GEO誌）。筆者の住むフランスでも、北部と東部では祝われていて、この時期には聖ニコラウスをかたどったチョコレートがいたるところで売られている。今は亡き高齢の友人は、子供のころはサンタクロースなど知らず、聖ニコラウスの日が何より楽しみだったと語っていた。ちなみに、聖ニコラウスは司教の装束をまとい、司教冠と司教杖を持つ姿で描かれることが多い。白い長いひげの老人として表現される場合もある。</p>
<p>　オランダ語では聖ニコラウスのことをSinterklaas（シンタクラース）と呼び、新大陸に入植したオランダ人が持ち込んだこのシンタクラースをもとに、19世紀のアメリカで今私たちの知るサンタクロースが徐々に形作られたと言われる。</p>
<p><strong>◆クリスマスマーケットの起こり</strong><br />
　では、クリスマス前の楽しみのひとつであるクリスマスマーケットはどうであろうか。<a href="https://www.lepelerin.com/religions-et-spiritualites/les-grandes-fetes-chretiennes/marche-de-noel-la-passionante-histoire-d-une-tradition-longue-de-presque-800-ans-8593" target="_blank" rel="noopener">ル・ペルラン誌</a>によれば、世界最初のクリスマスマーケットは1294年12月6日にウィーンで開かれたものだという。12月6日という日付からもわかるように、これは正確には「聖ニコラウスの市（いち）」と呼ばれた。聖ニコラウスの市は好評を博し、15世紀には近隣の諸都市にも広がっていった。1434年にドレスデンで開かれたマーケットは、ドイツで最も古いものとして知られる。</p>
<p>　だが、その後16世紀に宗教改革の波が押し寄せ、聖人崇拝は避けるべきものとみなされるようになる。そのため聖ニコラウスの市も1570年頃に廃止される。とはいえ、廃止が商人に与える打撃を考え、代わりに開催されるようになったのが、降誕祭（クリスマス）を中心とした市、「神の子イエズスの市」だ。これが現代のクリスマスマーケットにつながっている。（<a href="https://france3-regions.franceinfo.fr/bretagne/connaissez-vous-l-histoire-des-marches-de-noel-2664620.html" target="_blank" rel="noopener">フランス3</a>）</p>
<p><strong>◆仏のクリスマスマーケット経済効果は100億ユーロ超?!</strong><br />
　中欧で生まれたクリスマスマーケットはハプスブルク領やドイツ語圏を中心に発展し、周辺諸国にも広がった。例えば、フランスでは1570年に東部ストラスブールで最初のクリスマスマーケットが開かれた。19世紀初頭には、産業革命による生活水準の向上によりクリスマスマーケットはさらに繁栄。ベルリンでは出店の数が1805年から1840年の間に、303軒から約600軒へと倍増した。その後第二次世界大戦で一時的に途絶えることはあったものの、1990年代には欧州各国各都市で、広くクリスマスマーケットが開かれるようになった。（フランス3）</p>
<p>　その経済効果にかける期待も大きい。フランスでは、全国各地のクリスマスマーケットに毎年1億5000万人以上が訪れ、経済効果は100億ユーロを超えると推定されている（<a href="https://www.aristid.com/marches-de-noel-un-business-a-10-milliards/" target="_blank" rel="noopener">アリスティッド</a>）。ストラスブールに限っても、来場者は年によって約280万〜330万人規模とされ、経済効果は2億〜2億5000万ユーロ程度にのぼるとみられている（ル・ペルラン誌、<a href="https://colmar.maxi-flash.com/2024/11/18/marches-de-noel-entre-tradition-et-enjeux-economiques/" target="_blank" rel="noopener">マクシ・フラッシュ紙</a>）。</p>
<p>　現代において、クリスマスとは切っても切れないサンタクロースとクリスマスマーケット。いずれの起源にも、およそ1700年前にトルコで聖職者として生涯を全うした聖ニコラウスの名が見え隠れする。この事実を知って一番驚くのは聖ニコラウス本人ではあるまいか。</p>
</div>]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://newsphere.jp/culture/20251205-1/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
