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温暖化対策にもっとも力を入れているのは中国? 一方、薄れる日本の存在感

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温暖化対策にもっとも力を入れているのは中国? 一方、薄れる日本の存在感

 11月30日から、COP21(国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議)がパリで開催される。今回は先進国に温室効果ガス削減の義務を負わせた京都議定書とは違い、全ての国が参加する2020年以降の新たな枠組作りを目指している。先進国から途上国への資金援助が中心議題となりそうで、米中など排出量の多い国々にも注目が集まる。一方、かつては気候変動対策のリーダーとして期待された日本の存在感は薄まりつつある。

◆富める国も貧しい国も行動を取るとき
 すべての国に法的枠組み参加を求めるCOP21では、各国が温室効果ガス削減目標を定めることを認めている。ロイターによれば、すでに114の途上国を含む155の国々が行動計画を提出。この方法では、国際目標である「気温上昇2度未満」の達成には不十分という意見もあるが、中国やその他の新興国を交渉のテーブルに着かせるための政治的な策であるとウォール・ストリート・ジャーナル(以下WSJ)は見ている。

 これまで温暖化対策を議論する上で、1世紀以上に渡り大量の化石燃料を燃やしてきた豊かな先進国と、成長と貧困撲滅のためにいまだに石炭や石油を燃やすことに頼る途上国との間に、線引きがあった(WSJ)。しかし、温室効果ガスの排出では、中国はすでに世界一であり、インドは米、EUに次いで4位。また、異常気象による被害も多くの国で起こっており、温暖化対策が議論され始めた1990年代初期とは状況は変わったとロイターは述べる。いまや現実として、富める国も貧しい国も、温室効果ガス削減においてその役割を果たし、気候変動の衝撃から国民を守る必要があると専門家は指摘している(ロイター)。

 途上国の行動を求めるうえで必須なのが、資金援助だ。COP21では、豊かな国々が官民合わせて年間1000億ドル(約12兆円)を途上国のために2020年までに拠出することを目標にあげているが、総意ベースの方針を取っているため、200ヶ国近い国々の賛成を取り付ける必要がある。クリントン政権の気候変動政策顧問だったポール・ブレッドソー氏は、一部の国々が「気候金融というシステムそのものが不十分だ」と言いだし、議論の場から去ってしまう恐れもあると指摘し、交渉がまとまらない可能性も示唆している(WSJ)。

◆中国は優等生?
 今回気になるのは、世界の二酸化炭素放出量の40%以上を占める米中の評価だ。ガーディアン紙によれば、フィゲレス国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局長は、近年急速にクリーン・エネルギーへの移行を図る中国を絶賛。化石燃料削減は高くつくと訴える共和党がコントロールする議会が、気候変動への取り組みを行き詰らせているアメリカは、化石燃料からの乗り換えに関しては落伍者に格下げされたと述べている。

 中国はまた、31億ドル(約3720億円)を気候変動と戦う他の途上国への支援として約束している。オバマ政権は、30億ドル(約3600億円)を途上国援助として「緑の気候基金」に拠出すると発表したが、共和党の中では、基金への援助を阻もうという動きもあるという。(WSJ)。フィゲレス氏は、化石燃料による大気汚染が中国を太陽光、風力に向かわせているとし、気候変動を避けるため経済を変えて行くことにおいて、「中国は文句なしにリーダーだ」と述べている(ガーディアン紙)。

◆存在感薄れる日本
 ブルームバーグによれば、日本が約束した温室効果ガスの削減目標は、2030年までに2013年のレベルから26%削減するというもので、環境団体からはあまりに弱気と批判されているらしい。

 日本からは丸川環境相がCOP21に参加する予定だが、エネルギー環境問題での経験はない人物だけに、「大臣クラスでもハイレベルな知識が要求される」会議で、就任早々リーダーシップが発揮できるのか」と、環境保全団体WWFジャパンの山岸尚之氏は心配している。一方、今でも日本は気候変動におけるシリアスなプレーヤーであることを見せることが必要だという立教大学の経済学者、アンドリュー・デウィット教授は、中印米が注目を浴び、日本が付け足しのようになっている今、元アナウンサーのコミュニケーション力を生かし、丸川氏が日本の存在感を示すことができるかもしれないと述べている。(ブルームバーグ)。

(山川真智子)

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