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中国のユニクロでの性行為映像が流出 店が観光地化、現地メディアは「炎上商法」と批判

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中国のユニクロでの性行為映像が流出 店が観光地化、現地メディアは「炎上商法」と批判

 北京のユニクロ店舗内の試着室で撮影された「ポルノ映像」が、中国全土で大きな波紋を呼んでいる。若い男女が裸で性行為をしている約1分間の映像で、今月14日にインターネット上に公開され、瞬く間に拡散した。映像は翌日正午までに当局の圧力により削除され、北京警察は19日、映像拡散に関わった疑いで4人を拘束したと発表した。

 一方、映像の舞台になったユニクロ店舗は、にわかに観光名所になっている。連日大勢の若者たちが押しかけて記念の「自撮り」をするなど、「招かれざる客」で大盛況だという。こうした騒ぎを受け、中国メディアやネット上では、映像拡散はユニクロの自作自演による炎上商法ではないかという声まで出ている。中国メディアだけではなく、英紙なども、一般市民からメディアにまで広がるこの中国社会の奇妙なはしゃぎっぷりを詳報している。

◆友人らに送った映像が拡散か
 北京警察によれば、映像は4月中旬に撮影され、今月14日に中国版Twitterの「微博(ウェイボー)」と、モバイル・メッセージ・サービスの「WeChat」に投稿された。英デイリー・メール紙は、その内容を、若いカップルが「ユニクロの試着室でセックスをしている。女性は全裸だが、その性的な瞬間を撮影している男性は黒いTシャツ姿だ」と表現。同紙に掲載されたキャプチャ画像では、男性が片手にスマートフォンを手にしている様子が鏡に写っているのが確認できる。

 中国政府のネット監視機関「中国サイバー空間管理局(Cyberspace Administration of China=CAC)」は、即座にサイト管理会社などにこの映像の削除を命じ、翌日正午には閲覧ができなくなった模様だ。現在、ウェイボーで「Uniqlo」やその中国語表記で検索をかけると「法律と規則により、この検索結果は表示されません」というメッセージが出るという(デイリー・メール)。

 現地報道やBBCによれば、映像の拡散に関わったとされる4人ないし5人が警察に拘束された。映像に写っていた2人の身元は明らかにされていないが、インターネット上では「女性は北京聯合大学の21歳の学生」「男性は社会人」「男性の名前はホー・ティアンシュ(Hou Tianxu)」「女性はユティアン(Yutian)」といった噂がまことしやかに流れている。これを受け、「ホー・ティアンシュ」と「ユティアン」を名乗る人物がSNSでそれぞれ映像に写っているのは自分たちだと認めたうえで、「しばらくは離れ離れになるので映像を撮った」「スマホかパソコンがウイスルス感染でもしたのか、なぜ拡散されたのか分からない」「そっとしておいて欲しい」などとコメントした。この2人のアカウントはその後削除された。

 当事者のカップルは警察の取り調べを受けたが、その後釈放された模様だ。警察発表によれば、映像は当事者からWeChat経由で何人かの友人に送られ、拘束中の「ソン」という苗字の男がウェイボーにアップロードし、それが拡散されたという(中国共産党系英字紙「グローバル・タイムズ」)。

◆「21歳女子の尻」を使った“炎上商法”と中国メディア
 映像はすぐに削除されたものの、拡散のスピードはそれ以上に早かったようだ。撮影地とされる北京の繁華街にあるユニクロ三里屯(さんりとん)店前には連日大勢の若者が訪れ、「自撮り棒」などを使ってセクシーなポーズを取ったりして記念撮影をしているという。BBCやデイリー・メールがその様子を映像と写真で伝えているが、まるでユニクロが若者向けの観光名所になっているような光景だ。また、“ユニクロ・セックスビデオ”のキャプチャ画像をプリントしたTシャツまでネット販売されたという(現在は販売中止)。

 こうした「ブーム」を受け、一部の中国メディアやネット上では、映像の拡散は、ユニクロ側が故意に仕掛けた炎上商法ではないかという疑惑も出ている。複数の現地メディアがその視点でユニクロ=日本企業批判を含んだ論を展開している。グローバル・タイムズもこの見解を支持しているようで、「もしそう(炎上商法)なら、今年のベスト・マーケティングキャンペーン大賞を受賞するべきだ」と皮肉る社説を掲載している。

 同紙は、中国におけるユニクロを「若者のニーズをとらえるのに苦労している魅力のない低価格カジュアルブランド」と表現。それだけに、今回の件はユニクロが仕掛けたヤラセによる炎上商法だという声が多く出ていると指摘する。さらに、「21歳の女の子のあらわになった尻により、ユニクロは13億人の新たな潜在的顧客を得た」といったような表現まで用いてユニクロ批判を展開している。同紙によれば、今回の事件でユニクロは1200万元(約2億4000万円)相当の広告効果を得たという試算もあるそうだ。

◆シンガポールメディアは「正論」を展開
 ユニクロはこうした疑惑を、ウェイボーの公式アカウントを通じて強く否定している。また、問題の店舗では「試着室は1人で使うように」というルールを新たに導入したという(デイリー・メール)。

 シンガポール系メディア「Asia One」は、映像流出をめぐる中国社会の一種のはしゃぎっぷりやユニクロに責任転嫁しようとする姿勢を、論説を通じて批判している。同メディアは「ユニクロ・セックスビデオは笑い事ではない」と喝破する。そして、「ビデオを公開した人物は法により罰せられなければならない」「ビデオを見たり転送した者も共犯者だ。なぜなら、そのマウスクリックをするたびに、女性を傷つけることになるからだ」と、正論を展開する。

 また、ユニクロに向けられた疑惑については、「権威ある企業が売上を伸ばすためにセックスビデオを拡散することは全くもってあり得ない。そのような仕掛けは目の前の売上を伸ばすかもしれないが、長期的な大きなダメージとなることを知らないはずはないだろう」と記している。

(内村浩介)

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