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朴政権下で加速する「言論弾圧」を海外紙批判…産経事件は氷山の一角 現地紙・国民は沈黙

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朴政権下で加速する「言論弾圧」を海外紙批判…産経事件は氷山の一角 現地紙・国民は沈黙

 韓国で今、表現の自由の問題がクローズアップされている。日本では、産経新聞の前ソウル支局長が朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損したとして起訴された事件がよく知られているが、他にも政権批判を理由に告訴されるケースが相次いでいる。特に朴政権下で、こうした国家による“言論弾圧”が厳しさを増しているという見方が、海外メディアを中心に強くなっているようだ。

◆「国家保安法」による起訴が急増
 韓国の憲法裁判所は12月19日、左派の統合進歩党に対し、「親北(朝鮮)的な活動」を理由に解散命令を下した。韓国で政党が国家権力によって強制的に解散させられたのは、民主化以来初めてだという。同党はこれにより議席を失い、多くの議員や関係者個人も起訴され、有罪判決を受けている。

 また今月10日には、韓国系米国人女性のシン・ウンミ氏が、コンサートやトークショーを通じて韓国内で親北的な言論を繰り返しているとして、国外退去処分となった。米国政府はこの件について、シン氏に適用された国家保安法が、表現の自由を侵害していると批判した。

 同法は、1948年の建国時に制定された。主に北朝鮮や共産主義を賛美する行為・発言が取締の対象になる。英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は、「独裁者の李承晩(初代大統領)が、自身に異議を唱える者と反政府運動を弾圧するため」に、強引に制定したとしている。同紙によれば、民主化以降の国家保安法による起訴件数は、李明博(イ・ミョンバク)前大統領就任後に急増した。同大統領が就任した2008年は32件で、朴大統領が就任した2013年には94件と、加速度的に増えているという。

◆『世界日報』も名誉棄損罪で起訴
 国家保安法と並んで“悪法”という批判が多いのが名誉棄損罪だ。産経前支局長にもこれが適用されている。韓国大統領府は昨年11月にも、統一教会系の全国紙『世界日報』を同罪で起訴している。朴大統領の元側近が関係する政治スキャンダル報道が「虚偽の情報に基づく大統領への名誉棄損に当たる」というもので、産経前支局長のケースと同様の理由がつけられている。

 FTは、韓国政府によるこうした“言論弾圧”は、目新しいものではないという見方も多いと記す。保守系の現政権と前政権だけでなく、左派の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権も、2003年に「右寄り」とされる4紙を名誉棄損罪で告訴した例もある。一方で、識者の間では、朴政権下では度を越した法の拡大解釈・乱用がはびこっているという見方も強いという。

 こうした批判に対し、大統領府は「韓国政府は憲法に従って表現の自由を尊重し、擁護している。しかし、憲法は誤った情報に基づく誹謗中傷を擁護するものではない」とコメントしている(FT)。

◆韓国紙は仏テロで「表現の自由の話題をスルー」
 こうした中で、韓国メディアや国民の間では「表現の自由」に関する話題がタブー視される傾向にあるようだ。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、「パリのイスラムテロ事件を契機に世界中でこの問題が議論されているが、韓国人の多くは沈黙を守っている」と記す。

 同紙によれば、韓国のほとんどの新聞の社説は、テロ事件の要因とされる仏風刺新聞『シャルリー・エブド』の風刺表現を巡る「表現の自由」の議論を、「韓国とは関係のないヨーロッパ固有の問題としてスルーした」という。同紙による500人の韓国人読者を対象にした世論調査では、55%が「ジャーナリストが風刺表現をする自由」を支持、45%は「一定の制限をかけるべき」と答えた。

 韓国の国家保安法と名誉棄損罪に対しては、国連やアメリカ、アムネスティ・インターナショナルなどの人権団体から、撤廃・改正を求める要望が繰り返し出ている。人権派を掲げるwebメディア、『オープン・デモクラシー』は、国の安全を守るための法律が「異なった政治的な主張をすることや、国際基準に守られた人権の行使を禁じてはならない」と主張。「対北」を理由に“言論弾圧”を続ける韓国政府を批判している。

※本文中「盧泰愚」は「盧武鉉」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(1/29)

(Newsphere編集部)

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