「親中路線」の韓国 対北政策で一致できたのか?

 中国を訪問した朴槿恵・韓国大統領と習近平・中国主席は、27日、海洋技術、核エネルギー、環境問題、通関プロセス合理化、通貨スワップ協定拡大などに関する、各種協定を締結した。
 また両首脳は会談後、中韓首脳としては異例の共同会見を行い、外交および経済関係の強化を約束した。

【北朝鮮対策では表面的な一致】
 最も注目されている北朝鮮の核問題について、朴大統領は、「我々は、北朝鮮の核兵器はどのような状況下でも受け入れられないこと、朝鮮半島の平和が我々両国の利益にかなうことで合意した」と述べた。
 習主席も、「我々は、双方一致して朝鮮半島の非核化を実現し、半島の平和と安定を堅持し続けることに同意する」と述べた。
 各紙は、昨年12月の北朝鮮の長距離ロケット実験や2月の核実験以降、中国は国連制裁決議を支持し、北朝鮮の銀行活動を制限するなど、北朝鮮への強硬姿勢を強めていると解説している。ブルームバーグは、同盟国・北朝鮮に対してこれほど明確な中国の宣言はかつてなく、「明確なシフト」だとの専門家の見方を伝えた。

 一方ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、実際には両国の立場には隔たりがあると指摘する。中国は、北朝鮮の不安定化を警戒しつつ、米韓への防波堤としての維持を望んでいることから、立ち消えている6ヶ国協議の即時再開を求めている。対して韓国は、米国と同様、北朝鮮が核廃絶の意思を見せてからでなければ対話に応じない考えである。
 北朝鮮は、対話には応じるが一方的な核廃絶は拒否するとしている。

 またニューヨーク・タイムズ紙は、中国は米国ほど北朝鮮への経済制裁に積極的ではないとも指摘している。なお、米国はちょうど、北朝鮮の大同信用銀行などを制裁対象ブラックリストに追加したところであったが、中韓首脳会談のタイミングと一致したのは偶然だと主張している。

【関係強化には本腰】
 貿易関係に関しては、両国は現在2150億ドルである貿易高を、2年で3000億ドルにまで増やすと宣言した。ブルームバーグは、韓国経済は安価な労働力や安価な輸出といった面で中国に太刀打ちできないため、関係強化は必須との専門家の見方を伝えている。
 朴大統領は訪中中、李克強首相や張徳江・全人代常務委員長(国会議長)らとの会談、韓国企業の投資が多い西安の訪問、北京清華大学での中国語演説などを予定している。ブルームバーグは、中国語を独学するなどの朴大統領の親中姿勢が、両国間の関係強化に一役買うと期待している。

Text by NewSphere 編集部