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米中、軍のトップ会談 両国の連携と対立の微妙なバランスとは

  • カテゴリー:国際
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米中、軍のトップ会談 両国の連携と対立の微妙なバランスとは 22日午後、米統合参謀本部のデンプシー議長は、中国人民解放軍の房峰輝総参謀長と会談した。デンプシー議長にとっては、統合参謀本部議長に就任後、初の中国訪問である。中国にとっても、昨年発足した習近平体制下として、初めての米軍トップとの会談となる。両国間に存在するさまざまな問題について意見交換を行ったと伝えられている。
 海外各紙は、それぞれ、米中間に存在するいくつかの問題に焦点を当て、両国間の連携と対立の可能性について探った。

【太平洋めぐる摩擦】 
 軍事関係は、今や経済が深く絡み合う両国において、関係づくりが大きく出遅れている分野とされる。最近はさらに、南シナ海、東シナ海の支配権を主張し、「海洋強国化」を計る中国と、その脅威にさらされる周辺国と同盟関係にあり、ここ数年中東に割かれていた国家としての関心を再び太平洋にシフトしている米国とが互いに警戒心を募らせているともされる。
 今回、中国はデンプシー議長の中国入りを前に、国防白書を公表。かつてない詳細な内容を、フィナンシャル・タイムズ紙は、アメリカの従来からの「透明性」への要求に応えることで連携を強化したい中国の目論見と、右肩上がりの国防費によって大国にふさわしい軍事力を備えているとの自信の現れと分析した。

 会談後、房氏は、「太平洋は両国を収容するに十分な広さを持っている」と述べたという。ニューヨーク・タイムズ紙はこの一見「鷹揚な」発言に、「アメリカ一国による支配が永遠には続かないことの示唆」を聞き取っている。同氏はさらに、どちらの国も相手の「中核的利益」を尊重すべきだと付け加えた。
 この牽制に対し、デンプシー氏は、日本、韓国、フィリピン、オーストラリアなどとの同盟に言及し、「アメリカには同盟上の義務がある」ことを強調。互いの立場が摩擦を生ずる可能性を保留しつつ、アメリカが同地域での存在感を増していることを「太平洋における安定勢力」を目指す立場によるもので、「米国の存在がなければ同地域は不安定化する」との考えを示したという。

【北朝鮮問題】
 最近、3度目の核実験に対する国連の制裁や、米韓の合同軍事演習への反発を強め、核ミサイル発射を含む対決姿勢を鮮明化する北朝鮮。アメリカは「北朝鮮の最大の庇護者」である中国の影響力の行使が鍵だとして、協力を求めてきた。
 しかし、今回も、房氏は、「4度目の核実験もありうる」と述べたうえで、「穏健な対話による解決」を求めるとの従来の姿勢を崩さず、6ヶ国協議の再開を求めたという。

【サイバーテロの嫌疑】
 最近、両間の緊張を一気に高めている「中国人民解放軍主導の、国家的なサイバーテロ」は今回の重要な議題の1つだった。
 今回、房峰輝総参謀長は、サイバー攻撃を「核爆弾と同程度に重大」なものになりうると形容。西側の企業秘密を盗もうとするハッキングの背後に人民解放軍がいるとの見方を、中国自身もサイバー攻撃の被害国だと述べ、否定した。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は特に、この問題に着目。現在までの経緯を詳細に報じた。
 アメリカは第一次オバマ内閣時から、中国による盛んなサイバー攻撃に、国家機関や主要企業がさらされていることを認識していたという。同紙は、当時のクリントン国務長官も対応の必要性を説いていたが、そのころはまだ、極めて重要な市場として、また、米国債の保有者としての中国の存在感が、国家や企業の対決姿勢を鈍らせていたと分析。また、そのことが、中国側に「アメリカには本腰を入れるつもりがない」との認識を強めさせ、攻撃を激化させた可能性があると示唆した。

 ただし、その後、とどまることを知らない攻勢に、放置することの被害が利益を上回るとの認識が広がり、企業も、政府の対応を求めるようになっていった。2012年5月には、政府も中国への対応を求める動きを見せ、外交協議に専門家が同席し、内部情報通が「配偶者に、写真や電話の請求書やDNA検査の結果を突きつけて、浮気を証明するような」と形容するプレゼンを行う場面もあったという。
アメリカでは、北京、上海の軍保有施設内からのハッキング行為なども確認されていると伝えられている。

 米国内では、「堪忍袋の緒が切れた」反転ムードが強く、オバマ政権も、通商制裁、外交的圧力、米国での中国国民の起訴や、ハッキングに関与した中国の研究者や個人へのビザの発給制限まで検討している模様。さらに、他国の政府や企業に対して、中国のサイバー攻撃に対する声を上げるよう働きかける動きもあるようだ。
 しかし、内部情報に詳しい米専門家は、「中国がアメリカの反転攻勢ムードをどこまで理解しているかは不明」としている。
 実際、今回、房氏は、疑惑を否定しつつ、「インターネットは誰にも開かれており、誰でも住んでいるところや自分の国だけでなく別の国を経由して攻撃を仕掛けることができる」と述べ、疑惑の即時解明は難しいとの認識を述べたという。

 総じて、話し合われ、連携姿勢が明確にされたとはいえ、両国間の諸問題の解決の困難さをも浮き彫りにした海外各紙の報道となった。 

(Newsphere編集部)

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