イランの核協議、またしても失敗か?

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イランの核協議、またしても失敗か? 安保理常任理事国(米英仏ロ中)とドイツは6日、カザフスタンのアルマトイで、イランと同国の核開発について協議した。しかし話し合いは、これまでのように、双方が主張を繰り返し、合意には程遠いままもの別れに終わったようだ。6ヶ国側は、武器の生産に容易に転用できる20%濃縮ウランの生産と貯蔵をやめることなどを求め、その見返りとして、石油化学製品や金の取引の規制を緩和することを提案した。これに対しイランは、核は平和利用に限られ、そのためその生産は国際法で認められた権利だと主張したとみられる。
 海外各紙は、各国の協議の結果を受けての強硬論や、前向きな反応を伝えている。

【協議もの別れの理由】
 カザフスタンでの協議は、5回目の話し合いとなる。しかし、ニューヨーク・タイムズ紙によれば、いずれもパターンは決まりきっていて、6ヶ国側が実際的な行動を起し、国連と国際社会の義務に応じるよう確約することを求める。それに対しイラン側は、複雑な対抗案を提示するという。
 両者の立場にはかなりの隔たりがあると各紙とも伝えているが、イラン側には、最近の国内事情も関係するようだ。イランでは6月14日に大統領選が行われる。フィナンシャル・タイムズ紙は、6月の選挙を前に、アフマディネジャド大統領と最高指導者ハメネイ氏に近い政治家たちとの間で、権力争いが起きていると報じている。そのため、協議への力の入れ方が今ひとつではなかったか、というのだ。

【状況打開の道はあるのか?】
 次回の協議の期日は未定だ。イスラエルはこの結果を受け、イランへの態度を再び硬化させているようだ。イスラエルのシュタイニッツ財務大臣は、「(協議の)失敗が予想された」話し合いは、核開発のための時間稼ぎで、世界がイランに対しもっと断固とした態度をとるべき、と述べていることをニューヨーク・タイムズ紙は報じた。

 しかしながら、今回の話し合いは完全な失敗ではない、という見方も各紙は伝えている。
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、イラン最高安全保障委員会事務局長のジャリリ氏が、今回の協議について、前向きな一歩だったとコメントしていることを掲載した。中東問題の専門家は、イラン選挙後の秋が「正念場」で、「6ヶ国側が、対話による解決方法を求め続けていれば、選挙が終わったとき、イラン経済は疲弊し、交渉のテーブルにより柔軟な姿勢で、戻ってくることになるだろう。」と述べている。

Text by NewSphere編集部