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Mohammed_Morsi エジプトのモルシー大統領は、大統領権限を一時的に拡大し、大統領のあらゆる決定が司法による規制を受けないとする憲法令を発令した。これに対し司法界からは、「司法への攻撃だ」として激しい反発が起き、裁判官などのストが全国に拡大。反モルシー派市民の激しいデモも招いた。
 海外各紙は、大統領サイドと司法の対立、イスラム勢力の拡大を恐れる市民感情、同国の混乱に対する海外の懸念とそれによる支援凍結の可能性を論じた。

 そもそも今回の背景には、大統領が所属するムスリム同胞団と、ムバラク前大統領が任命した裁判官がトップに残る司法界との軋轢があるという。エジプトの司法権は強大かつ独立した権限を有している。ムバラク前政権崩壊後に行われた議会選挙においても、最高憲法裁判所がその権限を行使し、ムスリム同胞団が多数を占める人民議会を憲法違反により無効だとしていた。今回も「最高憲法裁判所が、憲法起草委員会の解散や軍による暫定統治復活を命ずる方針だった」と取沙汰されており、それを知った大統領が、憲法令によって先制攻撃を仕掛けたという説もある。

 しかし、大統領の独裁を「ムバラクの再来」「ファラオの再臨」と非難する市民の抗議デモは拡大の一途をたどっている。大統領側は、今回の憲法令は「新憲法が制定され、人民議会選が行われるまでの一時的なもの」と説明。憲法起草委員会も、2月半ばとされていた新憲法の草案決定を29日に前倒しすると発表し、事態の打開を目指している。
 しかしフィナンシャル・タイムズ紙は、これが、憲法制定委員会の4分の3を占めるムスリム同胞団による「多面的な意見を盛り込んだ憲法制定」というコンセンサスの放棄になりかねないと指摘。かねてより、イスラム教の原点回帰を唱えるサラフ主義勢力と、イスラム原理主義の暴走による自由の侵害を恐れる世俗主義派の対立の決着点が見いだせていなかったことを思えば、性急な憲法制定がさらなる混迷を招きかねないとした。

 さらにニューヨーク・タイムズ紙は、裁判官によるストが、最高憲法裁判所とは異なり功績に基づいて公平に選出される大審院や高等裁判所にも広がっていることに着目。「ムバラク政権の残党との戦い」とするのは、もはや大統領側の幻想に過ぎないとした。イスラム勢力の独走を恐れる市民感情の悪化が、さらなる混迷を招きかねないと示唆した。
 一方ウォール・ストリート・ジャーナル紙は経済面に着目した。今回の混乱状態が、もともと脆弱だったエジプト経済に新たな不透明感をもたらしたと指摘。同国は昨年初め、ムバラク政権崩壊後の混乱で、外国人投資家や観光客の引き上げに伴って国際収支の危機に陥った。その後、モルシー大統領の各国訪問などの努力が実を結び、ようやく確約を得たIMFやEUによる支援が、ここにきて棚上げにされたことを報道。同国の危機的状況を浮き彫りにした。

(Newsphere編集部)

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