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選挙権年齢引き下げ、大勢に影響なし? 海外から冷めた見方も 若者の政治への関心が重要

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選挙権年齢引き下げ、大勢に影響なし? 海外から冷めた見方も 若者の政治への関心が重要

 選挙権の年齢を現行の「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が、17 日の参議院本会議で全会一致で可決、成立した。少子高齢化が進むなか、若い世代の意見を政治に反映させようという狙いだ。しかしながら、海外メディアからは今回の年齢引き下げの有効性を疑う指摘も出ている。

◆少しでも票を獲得したい政治家
 今回の法改正は、少子高齢化が急速に進み、若い世代での投票率の低下が顕著に見られるなか、若い世代の投票を促進するために行われた。菅義偉官房長官は、記者会見で「諸外国ではすでに18歳以上の国が多い中で、若者の声が政治に反映される方向になり、非常に意義深いものがある」と述べている。実際、2008年の国立国会図書館の調査によれば、世界189ヶ国・地域のうち170の国と地域で、18歳までに選挙権が付与されている。

 しかしながらブルームバーグは、高齢者の意見が優勢な状態が緩和されるかどうかについて、否定的な見方を示している。その理由として、新たに加わる有権者数が約240万人であり、現在の1億400万人ほどの有権者に対して微々たる割合であること、そして若い世代の投票率の低さを指摘している。

 法案が進められたのは、わずかながらでも党の獲得票を増やしたいという思惑があったようだ。「もともとは民主党が年齢を引き下げようとしていた。若い世代は民主党の中道左派の政策を支持すると考えられていたからだ。しかし、実際にはさほどリベラルでもなく、保守派に近いとも見られているようで、今回の動きは自民党主導となっている」という上智大学の三浦まり教授の言葉を、ブルームバーグは伝えている。
 
◆高齢者による高齢者のための日本
 現在でも、65歳以上の人たちが日本の全人口の4分の1を占めているが、高齢者による選挙への影響力は、高齢者が人口に占める割合が増大するなか、ますます強くなっているようだ。

 その例として、ブルームバーグは昨年12月の衆議院解散総選挙と、先月行われた大阪都構想への住民投票を挙げている。総務省の発表によれば、衆議院選で60代の68%が投票したのに対し、20代は33%にとどまった。

 また大阪の住民投票では、朝日新聞とテレビ朝日の出口調査によれば、70代以上を除けば、各世代すべてで賛成が上回っていたものの、結果は反対が多数となった。

 この状況をインドのエコノミック・タイムズ紙は、年長者を敬う儒教の影響もあり、日本は高齢者が自分たちの利益のために動かす国となっている、と評している。

◆政治に幻滅もしくは関心の無い若い世代
 実際、若者の間でも、今回の動きによって若い世代の投票行動に大きな変化が見られるという見方には疑問が呈されていることを、NBCニュースとブルームバーグが伝えている。

 NBCニュースのインタビューに2人の大学生が答えているが、1人はこの動きを歓迎しつつも、「選ぶのにふさわしい政策をもった政治家が1人もいない」と、現在の政治に対して厳しい意見を示している。また、もう1人も「ほとんどの高校生は勉強に忙しい。選挙システムについて教えられなければ、どれだけの人が実際に投票するのか」と疑問を投げかけた。

 ブルームバーグでは、東京在住の17歳の女性が「良いアイデアだとは思わない。よくわかっていない人の投票が増えるだろうから」と述べている。

 政府は、若い世代に主権者としての自覚を養ってもらうため、学校での「主権者教育」の拡充を進める考えだが、若者の政治への関心が今後のカギとなるようだ。

(Newsphere編集部)

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