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日本の北朝鮮制裁緩和、海外メディア評価 “影響力強める”、“国連の制裁と矛盾しない”

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日本の北朝鮮制裁緩和、海外メディア評価 “影響力強める”、“国連の制裁と矛盾しない”

 政府は、日本が北朝鮮に対して独自に行っている制裁措置の一部を、4日より解除する方針だ。拉致被害者らの再調査のために北朝鮮が設置する「特別調査委員会」に、十分な権限が与えられており、実効性のある調査が行われる、と判断したためだ。

【日本政府は“特別調査委員会”について、どう判断したのか】
 北朝鮮側の説明によると、「特別調査委員会は、北朝鮮の最高指導機関である国防委員会から、北朝鮮の全ての機関を調査することができ、必要に応じ参加関係機関およびその他の関係者をいつでも調査に動員することのできる特別な権限が付与される」という。「国防委員会」のトップ、国防委員会第一委員長は「国家の最高領導者」とされ、「先軍政治」を標榜する北朝鮮では、そのまま国のトップである。この座には金正恩氏が就いている。

 4日に設置される特別調査委員会には、秘密警察である「国家安全保衛部」が加わっている。政府はこの点を評価したようだ。前回、2004年に行われた再調査では、一般警察である「人民保安省(現・人民保安部)」が担当していた。そのため、特殊機関が行った拉致を、十分に調査することができなかった、と北朝鮮側は釈明していた。

【日朝関係の改善が注目される背景とは?】
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙(以下ウォール紙)は、制裁解除の発表を「日朝関係の目覚ましい改善を画する」ものだと伝えた。北朝鮮の核・ミサイル開発計画をめぐって国際社会の圧力が強まっており、中国もまた、これまでの北朝鮮への親和政策を見直しつつある。その状況と、日朝関係の前進が、コントラストを生み出しているのだ。

 同様の視点は、ガーディアン紙にも見られる。今回の制裁緩和が、北朝鮮にとって大きな経済的効果を持つ見込みはないが、北朝鮮の核兵器開発計画に対して国際的な懸念が高まっている中で、日朝関係の改善に向けた意義深い一歩を画すものだ、としている。

【国際社会は北朝鮮への圧力を強めている】
 2006年に北朝鮮が最初に核実験を実施して以来、国連は、北朝鮮に対してさまざまな制裁を課している。その流れと、今回の日本の措置は、矛盾しないのだろうか。そういった懸念に対して、ウォール紙は、否定的な見解を伝えている。菅官房長官は、今回解除される制裁は、日本独自のものであることを強調している。また、「拉致、核・ミサイルの問題を包括的に解決するという基本的な考え方は全く変わっていない」と述べている。

 ドイツ-日本研究所のセバスティアン・マスロー特別研究員は、今回の措置は、そのような懸念とは反対に、北朝鮮に圧力をかける上で日本の影響力を強めうる、としている。というのも、「日本は当初から、拉致問題は日本政府にとって、独立した課題であり、北朝鮮の核・ミサイル計画についての交渉とは無関係だと、はっきりと明白にしてきた」からだという。是々非々で対応できるので、それだけ切れるカードが多くなる、ということだと思われる。

 これに対して、ガーディアン紙は、「北朝鮮への制裁を解除することで、日本はいずれ国連と足並みがそろっていないことに気づくだろう」としているが、その理由までは語っていない。

【関係を深める中国と韓国。北朝鮮は行き所をなくす?】
 ウォール紙は、東アジアにおける国家間の力学が移り変わりつつある、と語る。中国と韓国が接近する分、中国と北朝鮮の距離は広がる。中国の習近平国家主席は、3日より国賓として韓国を訪問しているが、中国の国家主席が、北朝鮮よりも先に韓国を訪れるのは、これが初めてである。これは、中国政府が北朝鮮に不満を感じていることの、はっきりとしたサインだと見なされている、と記事は語る。その不満とは、北朝鮮が核兵器保有の野心を抱いていることと、ビジネス面で中国とのパイプ役だった張成沢(チャン・ソンテク)氏を処刑したことについてである。

 ガーディアン紙もまた、中国が韓国への訪問を優先させたことを報じた。専門家によると、これは、韓国とより密接な経済関係を確立することへの関心が、中国側で高まっていることの反映である。また同時に、ミサイル発射実験と、核兵器開発を追い求めることに関して、北朝鮮にはっきりしたメッセージを送ったということでもあるという。

 ウォール紙は、中国、韓国両政府とも、安倍政権と激しく衝突しており、対日本という観点で共同があり得ることをほのめかしている。

 PHP総研の前田宏子主任研究員は、ウォール紙に対して、「北朝鮮政府もまた、中国政府との関係が緊迫しているいま、新たなパートナーを探し求めなければという重圧を感じているのかもしれません」と語っている。

【拉致問題を拉致問題として報じるCNN】
 このように、拉致問題は、国家間の問題として取り扱われることも多い(今回、ガーディアン紙の記事は特にその傾向が強い)。が、本来は、一般市民の身に降りかかった犯罪行為である。CNNの記事はそのことを思い出させる。

 学校への登下校で歩いているときに、単独で拉致された人がいる。デートをしているときにカップルでさらわれた人たちもいる。その中には、日が沈むのを見るための散歩の後、砂浜からさらわれたカップルもいる、と記事は伝える。

 国のトップレベルでのやり取りを伝えた後、「一方、拉致された人の家族は、行方不明の親類の身に何が起こったかについて、なんらかの答えが、この外交的駆け引きによってもたらされることになるか、見守り続けている」と結んでいる。

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(Newsphere編集部)

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