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日中の“冷戦”を海外紙が懸念 イデオロギーではなく、ナショナリズムの対決

  • カテゴリー:政治
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日中の“冷戦”を海外紙が懸念 イデオロギーではなく、ナショナリズムの対決

 中国国営新華社通信は21日、「ソチ五輪の会場で、習近平国家主席と安倍首相との会談が開かれることはない」と伝えた。程国平外務副大臣は、安倍首相の靖国神社参拝を激しく非難し、日本が「過去の侵略行為への反省」を翻す行動をとる限り、中国は首脳会談に応じることはないと明言した。

 こうした日中の緊張が続く中、多くの海外メディアが今後の日中関係を展望している。

【日中“冷戦”は始まっている】
 米ニュース専門局CNBCは、「“冷戦”は既に始まっている」という、テンプル大学ジャパンキャンパスのジェフ・キングストン教授(アジア研究)のコメントを掲載した。同教授は、「非難と恫喝の静かな応酬が、既に冷戦状況を作り出している」「これは(かつての米ソの冷戦のような)イデオロギーの争いではない。アジアで進む中国へのパワーシフトの結果だ」としている。

 富士通総研のエコノミスト、マルティン・シュルツ氏も同記事中で、日中対立の主なポイントは、「中国の明白な覇権主義という政治的側面にある」としている。

 またウォール・ストリート・ジャーナル紙は、日中両首脳の政策の背後にナショナリズムがあることを指摘している。同紙は歴史的背景を振り返ったうえで、習国家主席は、「自国の優位を確立し、戦時中の屈辱を埋め合わせる使命に燃えている」と分析する。

 一方、アメリカの投資戦略家、ジョン・ルートリッジ氏は「中国が急速に力をつける一方で、アメリカは徐々に力を弱めている」として、そのアンバランスがもたらす危機を懸念する。そのうえで同氏は「中国がアメリカから経済的なリーダーシップを奪う時代が到来すれば、世界は大変に危険な局面を迎えるだろう」と警鐘を鳴らしている。

【経済的な見地から日中の協力を主張】
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、優れた産業基盤と技能を持つ日本と、ローエンドの産業と農業生産の源である中国は、補いあうべきだと主張。

 同紙は「今のところ、日中の政治的・外交的緊張はビジネスには大きなダメージを与えていない」としながら、識者のコメントに借りる形で「日本企業の重役たちは、日中関係を悪化させている政治家に対して、怒りを増大させている」と記事を結んでいる。

【タイ紙は佐々江駐米大使の反論を掲載】
 中韓の政府やメディアが、安倍首相の靖国参拝などをネタに批判を続ける中、タイ紙ネーションは、佐々江賢一郎駐米大使の反論をゲストコラムとして掲載した。

「中国はその反日プロパガンダをやめ、近隣諸国と協力して地域の安全と未来の繁栄に貢献するべきだ」という書き出しで始まるコラムは、佐々江大使が日本の立場と主張を英文で綴ったものだ。崔天凱駐米中国大使が10日付のワシントン・ポストで展開した日本批判への反論として、同紙に掲載された。これをさらに、親日派が多いとされるタイのネーション紙が転載した形だ。

 佐々江大使は「中国の指導者たちは、日本に対する間違った認識を広めることで世界をミスリードしている」と批判。むしろ世界がその軍国主義化を懸念するのは「日本ではない。中国なのだ」と主張する。

 靖国神社については、第二次大戦だけではなく、明治維新以降に国のために命を捧げた人たちを祀る場所だと説明する。さらに、多くの日本人は「戦争を賛美したり、少数のA級戦犯を讃えたり、正当化するために参拝するのではない」と中国と韓国の批判を退ける。

 安倍首相個人の心情についても「過去への深い反省の上に立った恒久的な平和を願うために、靖国神社と鎮霊社を訪れた」「中国と韓国の人々を傷つけないように、A級戦犯に敬意を払うことは避けた」と説明している。

 また、日本は世界中の世論調査で高い好感度を得ていることを引き合いに出し、「中国の反日キャンペーンは間違いなく世界には響かないだろう」と切り捨てた。続けて、「アジア太平洋の安全保障に対する重大な脅威は、首相の靖国参拝ではなく、中国の前代未聞の軍拡と周辺諸国への軍事力の行使、商業的な圧力である」とし、中国の一方的な防空識別圏の設定や尖閣諸島、フィリピン、ベトナムに対する中国船による領海侵犯を批判している。

 コラムは、両国首脳会談を拒否する姿勢を明言した程副大臣の会見とは裏腹に、歩み寄りを望む言葉で結ばれている。

「中国は重要な隣国であり、日本は今後も良好な関係を築くことを望んでいる。安倍首相はいつでも習近平国家主席と会談する用意がある」

愛国・革命・民主:日本史から世界を考える (筑摩選書)

(Newsphere編集部)

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