日本とフィリピン、対中姿勢で正反対の「一手」

 公明党の山口代表が訪中し、対中緊張関係の緩和を図る姿勢とみられる日本。一方南シナ海で中国との領有権問題を抱えるフィリピンは、同海域での活動中止を中国に命じるよう、国連海洋法条約に基づき国際司法機関に訴えた、と明らかにした。
 海外各紙は異なるアプローチをとる両国の意図、中国の反応を報じた。

【緊張緩和を図る日本】
 22日、公明党の山口代表は北京に到着した。山口氏は習近平・中国共産党総書記宛ての安倍首相の親書を持参。4日間の滞在で、中国要人との会談などを行うが、習氏との会談が実現するかは不透明な状況だ。
 各紙は、尖閣付近の領空への中国機の侵入と自衛隊機のスクランブル発進が起きていること、中国の一部コメンテーターが戦争の可能性について論じるなど、日中の緊張関係は軍事衝突の可能性もあるほど高いとみている。こうした中、基本的に対中穏健姿勢の党の代表であり、個人的見解として「尖閣問題の棚上げ」にまで言及した山口氏の訪問の意図は、明らかに緊張関係緩和にあると分析した。AP通信は、中国メディアでも山口氏の訪問は好意的に取り上げられていると報じている。なお山口氏は、尖閣諸島に領有権問題は存在せず明らかに日本の領土である、という政府の見解は崩していない。

【法的手段をとったフィリピン】
 フィリピンのデルロサリオ外相は22日、南シナ海問題を国際仲裁裁判所に持ち込むと発表した。同海域をめぐってはベトナムやマレーシアも領有権を主張している中、中国は海洋パトロールやパスポートの地図表記などで実効支配を強めようとしていたことが背景にある。デルロサリオ外相は「フィリピンが中国との領海問題を平和的交渉で解決するための政治的、外交的手段はほぼ尽きた」と述べた。ただ、ニューヨーク・タイムズ紙は、こうした措置は実際に問題の解決には寄与しないだろうという中国専門家の見解を掲載している。なお、現段階では中国政府の反応については報じられていない。

Text by NewSphere 編集部