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「I am Kenji」世界で広がる “残虐さの中で人間性を訴えた” 海外メディアが追悼

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「I am Kenji」世界で広がる “残虐さの中で人間性を訴えた” 海外メディアが追悼

 ジャーナリスト後藤健二氏らが過激派組織「イスラム国」により殺害された事件に、多くの日本人が衝撃を受けた。海外メディアも同氏の死を悼み、生前の功労に敬意を表す記事を掲載している。

◆「子どもの希望を支えたい」
 独メディア、ドイチェ・ヴェレ(DW)は後藤氏の経歴について紹介している。同氏は、1996年に映像通信会社インデペンデント・プレスを設立。特に戦争による避難民やエイズ患者、紛争地域の子供に焦点を当てた報道を行っていたという。

 2006年には、紛争地域の子供を取材した著書が産経児童出版文化賞を受賞。2005年に出版されたこの本のタイトルは、『ダイヤモンドより平和がほしい』だ。シエラレオネで戦争のトラウマに苦しみながら、人生を立て直そうとする元子ども兵士を取材した内容だ。

 同氏は生前、ソマリア、アフガニスタン、イラク、シリアなどの紛争地域の様子を取材し、それは、NHKやその他のメディアで、ドキュメントとして放映された。後藤氏は特に子供たちの将来に強い関心を持っていた。日本国内では、2011年3月の東日本大震災で家族を失った子供たちをカメラに収めている。また、ユニセフ主催による日本の学校を訪問しての講演会では、日本がこのような子供たちを忘れてはいけないと訴えたという。

 後藤氏は「唯一の希望は子どもたちです。私たちにできることは、さまざまな方法で彼らに手をさしのべ続けることではないでしょうか」(NHK)と話している。

◆勇気ある行動に理解を
 後藤氏はシリアに入国する際に、携帯電話で撮影した自身の映像を残している。カメラに向かって、取材許可証と日本国パスポートを示し、落ち着いてはっきりとした口調で話している。自分の身にもし何か起きたら、それは自分の責任で、けっしてシリアの人々が責任を負うべきことではない、と同氏はメッセージを発していた。

 DWによると、後藤氏は普通の人々に対する(争いの)影響に多くの目を向けてもらおうと情熱を持っていた、と後藤氏の妻は紛争地取材のフリーランスを支援する英団体『ローリー・ペック・トラスト』に話した。特に子供たちの目を通して、戦争の悲惨さを伝えようとしていたという。

 フォーブス誌に記事を寄せた米国外交問題評議会(CFR)日本担当のシーラ・スミス氏は、「日本の人々が後藤健二氏に敬意を表している。その輪に加わらせてほしい」と後藤氏に敬意を示した。「(彼は)情け深く勇敢で、残虐な争いに巻き込まれ助けを必要とする世界中の人々の代弁者となることを使命だと信じていた」そして、「友として、同じジャーナリストとして、健二は、『残虐さの中で人間性を訴えた』人だったことを記す」(フォーブス誌)と言葉を送った。

◆後藤氏のツイートが拡散
 当初は、後藤氏らがそのような危険地域に赴くべきではなかった、との見方もあったが、多くの日本人は人質の身を案じた、とフォーブス誌は報じている。記事を書いたスミス氏は、後藤氏の意志に深く共感し、彼の救済を願う人は次第に増えたことに触れている。「I am Kenji」というフレーズを掲げた写真をツイッター、フェイスブック、などのSNSに投稿する動きは日本、そして世界中で今も続いているようだ。

 また、ガーディアンは、後藤氏がツイッター上で呟いた言葉が広く拡散されていることを報じている。ツイートでは、フランス産ワインについての熟考や、目の疲れを愚痴ったりする同氏のプライベートな一面がみられるようだ。しかし、あるひとつのツイートが彼の性格を全て表している、と2010年9月7日に投稿された以下の呟きを同紙は紹介している。「目を閉じて、じっと我慢。怒ったら、怒鳴ったら、終わり。それは祈りに近い。憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。-そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった」。このツイートは、現時点で3万6千回以上リツイートされている。

(Newsphere編集部)

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