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“日本の結婚はエロティックではない” セックスレスの背景、英紙記者が分析

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“日本の結婚はエロティックではない” セックスレスの背景、英紙記者が分析

 日本家族計画協会による調査で判明した、日本人の約半数が過去1ヶ月にセックスをしていないという結果が英米メディアで大きな議論を巻き起こしている。

◆長時間労働と「情熱的な関係」を消す日本の結婚
 日本家族計画協会の調査は、16歳から49歳までの全国の男女3000人に行われ、うち1134人から有効回答を得られている。そのうち、49.3%の男女(男性では48.3%、女性では50.1%)が過去4週間のうち1度もセックスをしていないと答えており、前回の2012年の調査から5ポイント上昇している。

 1995年から日本で暮らしている、英タイムズ紙のリチャード・ロイド・ペリー氏が、この現象の背後にあるものを考察する。

 まず、働き過ぎをペリー氏は挙げる。「まだ多くの人が、朝早くに起き夜遅く帰ってくる、長時間の通勤時間の後にだ」。実際、既婚男性の21.3%、女性の17.8%が「仕事で疲れている」をセックスをしなかった理由として挙げている(ブルームバーグ)。

 またペリー氏は、日本の結婚があまりエロティックではないとしており、日本では結婚すると夫婦2人でレストランやバーなどに外出しないこと、また、結婚後は情熱的な恋人から情愛のこもった夫婦、そしてセックスレスのパパとママになっている現状を指摘している。

 だが、ペリー氏は以上のことは今に始まったことではなく、以前からあることだとして、ここ最近のセックスレスの増加の原因についてさらに考察を深める。

◆「キャリア」と「恋愛」への関係性
 注目しているのは、25〜29歳という若い世代の男性の20%以上が、セックスに「関心がない」もしくは「嫌悪している」と答えていることだ。これについては、英テレグラフ紙も大いに関心を寄せている。一般的には、10代後半から20代が身体的に最も活発で、最も性的関心が高まる時期だと考えられているが、25〜29歳の男性のうち5人1人がセックスに対して「関心がない」「嫌悪している」と答えているのはなぜなのか。

 テレグラフ紙は、この問題の背後には「収入の不平等」、男らしさと経済的な成功を強く結びつける日本社会があると見ている。

 ケンブリッジ大学の日本学の研究者で、『漫画女子は草食男子を追いかける(Manga Girl Seeks Hervivore Boy)』の筆者、Angelika Koch氏は、「肉食系男子」と「草食系男子」を取り上げ、「肉食系男子」は、日本ではネクタイを締め家に金をもたらすことがより性的魅力がある、ということを示しており、対照的に「草食系男子」は、キャリアにも恋愛やセックスの両方に興味がなく、「キャリア」と「恋愛やセックス」への関心度の関連性を指摘する。

 タイムズ紙のペリー氏も、「草食系男子」や「お嬢マン」を引き合いに出して、「肉食系」が好む、スピードの出る車や、キャリアでの成功、トロフィー女性(成功した男性が“勝者の証”として美女を得ること)と対照的に、「控えめな仕事」に就いて、女性を「征服」するのではなく「友達」として仲良くなる特徴を挙げている。

 Koch氏は「若い世代でのこういった価値の転換は、日本の”サラリーマン”、つまり、スーツにネクタイ姿の企業マンで、自分の人生を会社と一家の稼ぎ手であることに費やし、性的に強引で、夜をホステスクラブやバーで同僚との飲んで過ごす、という伝統的な男性の役割の破壊なのかもしれない」と、述べる。

 そしてペリー氏は、こういったことをポジティブに捉える人もいるとしている。「1980年代や1990年代には、人々は、男性は男性らしくあるべきだし、女性は女性らしくあるべきと思っていました」「でも、今はみんな自分が望むように生きられると気づいたんです」と、フリルたっぷりのピンク色の男性用トップスをデザインするデザイナーが、ペリー氏に語っている。

◆個人的な嗜好の問題では済まされない
 だが、このことは個人的な嗜好の問題に留まらないとペリー氏は指摘する。日本の少子化問題だ。日本の少子化は急激に進んでおり、このままの傾向が続けば、2060年までには、人口は3分の2に減少し、さらには2100年までには、半分以下になってしまう(ブルームバーグ)。

 ペリー氏は、シニア世代の寿命が延びる一方で、年金や医療費のコストを負担すべき若い就労世代の人口が減っているため、日本経済の破綻の危険性を提示する。

 実際に、政府はこの問題を喫緊の課題事項としており、安倍晋三首相が30億円の予算を少子化対策に割り当てたことをブルームバーグは伝えている。

(Newsphere編集部)

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