AKB商法だけではない、日本でCDが売れ続ける理由 海外メディアが分析

 音楽業界がデジタルへと移行する中、世界中でCDの売上が落ちている。

 だが日本ではいまだにCDが主流で、音楽売上の約85%を占めている。

【日本でCD売上が堅調な背景】
 日本は新しい技術をすぐに取り入れる国と思われているが、CDへの執着は世界の音楽業界と相容れないとニューヨーク・タイムズ紙(NYT)は指摘。

 デジタル技術が発展し始めた2000年から規模が半減した世界の音楽業界の優先課題は、日本の風向きを変えることだ。しかし日本内外のアナリストらはその難しさを懸念する。

 第一に、日本のレコード会社は保守的で、デジタル事業を疑問視する風潮がある。そのためSpotify(スポティファイ)やRdio(アールディオ)など世界の音楽配信サービス大手が日本参入にてこずっている。また日本最大の音楽配信サービス、ソニーの「Music Unlimited」にはヒット音楽が余りない。

 一方、コレクターが多いという日本の文化的な要因もある。人気のAKB48はイベント参加券をCDに付けているため、熱狂的ファンは何枚も購入する。

 オンラインTVチャンネル『TelecomTV』は、日本同様にCDなどフィジカル音楽が比較的好調なオランダではレコードやDVDなども収集されるが、日本ではiPodなどデジタルで見えないものよりCDのラインナップを棚に並べることを好むと報じている。

【日本のデジタル音楽の売上は5年間で劇的に減少】
 日本はアメリカに次いで世界音楽市場2位だが、昨年の音楽売上は17%減少し、世界全体の売上を3.9%引き下げた。日本レコード協会によると、2009年に約10億ドルだった日本のデジタル音楽の売上は昨年4億ドルに減ったという。

 ドイツでも比較的CDは売れているというが、「(日本やドイツで)オンライン音楽が発展しなければ、避けられないCD売上減により、さらに業界が打撃を受ける」とのアナリストらの見解をNYTは掲載している。

 日本レコード協会の畑陽一郎理事は「日本のレコード会社の望みは、フィジカル市場の現行サイズを維持し、新たなデジタルサービスを許諾することで再びデジタル市場の成長に努めることだ」(NYT)と語ったという。

 日本では昨年ミリオンセラーのアルバムはなかったが、今年はディズニーの「アナと雪の女王」サウンドトラック日本版と、AKB48の最新作の2枚が達成した。だが今年前半の売上は前年からさらに3%下落しているという。

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Text by NewSphere 編集部