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袴田巌さん釈放 海外紙は“世紀の冤罪事件”と、日本の司法を痛烈批判

  • カテゴリー:社会
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袴田巌さん釈放 海外紙は“世紀の冤罪事件”と、日本の司法を痛烈批判

 1966年の殺人・放火事件で死刑判決を受けていた、元プロボクサーの袴田巌さんが27日、静岡地裁の再審開始命令を受けて、48年ぶりに釈放された。

 袴田さんは、「世界で最も長く収監された死刑囚」としてギネス記録にも認定されている。事件への海外メディアの注目度も高く、死刑制度への批判や日本の司法の不備を突く報道が目立っている。

【「密室での尋問」や「自白」に頼りすぎる日本の司法を批判】
 1966年6月10日、静岡県清水市(現・静岡市清水区)の食品加工会社の専務夫妻と2人の子供が刺殺され、家が焼かれた。警察はこの会社の従業員で元プロボクサーの袴田さんを逮捕、80年に死刑が確定した。袴田さんは逮捕時の30歳から78歳になった今日まで、48年間にわたって収監されていた。

 死刑判決の根幹には“自白”があったが、袴田さんは一貫して自白は強要されたものだと無罪を主張していた。一度目の再審請求は最高裁で棄却されたが、今回は血痕のDNA鑑定などから袴田さんの無罪の可能性が高まったとして、静岡地裁は再審の開始と刑の執行停止、釈放を命じた。

 ワシントン・ポスト紙は、袴田さんの釈放を報じる記事の冒頭で「48年間」というフレーズを4回も連続して使い、この「世紀の冤罪事件」の収監期間の長さを強調する。

 同紙は「判決の根拠は自白だけだった。彼は狭い部屋に20日間監禁され、拷問を受けた。警察が野蛮な方法で自白を強要した」という、死刑判決を出した3人の裁判官のうちの一人、熊本典道元裁判官の「懺悔の言葉」を紹介した。そして、日本では尋問が密室で行われていることを指摘し、嘘の自白をでっち上げる余地がある、と批判を加えた。

 英ガーディアン紙も、日本の裁判は自白を重視しすぎると批判。その上で、「日本の有罪判決率は99%だ」と驚きを込めて伝えている。

【死刑制度自体も批判の的に】
 日本の死刑制度そのものも批判の的になっている。1998年に死刑制度を完全に廃止した英国のテレグラフとガーディアンは揃って、「先進国で死刑制度を維持しているのは日本とアメリカだけだ」と指摘する。

 そして、死刑囚がその日の朝になるまで刑の執行を知らされないのは「非人道的だ」と批判を重ねる。ガーディアンは、袴田さんは今も精神状態に問題を抱えており、認知症の兆候も見られると報じる。その原因は長年にわたって収監され、孤独で不安な日々を過ごすことを強いられたからだとしている。

 同紙は、2010年の世論調査で86%の日本人が死刑制度を「やむを得ない」としており、「こうした意見は1995年の地下鉄サリン事件以来強まっている」とも報じている。

【アムネスティも強く批判】
 国際的な人権保護団体『アムネスティ・インターナショナル』も、公式webサイトでこの件を大きく取り上げている。

 ローズアン・ライフ東アジア調査部長は、「日本の権力者たちは、袴田さんが受けた野蛮な扱いを恥じなければならない」と痛烈に批判。冤罪による「残酷で非人道的な罰」に加え、いつ処刑されるか分からない恐怖が、「45年以上にわたって心理的な拷問となった」と糾弾する。

 検察側は、再審命令を不服とし、即時抗告する方針だと報じられている。アムネスティはこれに対し、「裁判所の決定を受け入れるべきだ」と抗告しないことを強く求めている。また、日本政府に対し、引き続き「死刑廃止の第一歩として、刑の執行の中断を求めていく」としている。

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(Newsphere編集部)

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