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町に飛び出した「ポケモントレーナー」たちが珍現象…死体発見、警察署突入、足痛大流行

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町に飛び出した「ポケモントレーナー」たちが珍現象…死体発見、警察署突入、足痛大流行

 今月6日、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドでiPhone・Android用ゲーム「ポケモンGO」の配信が始まった。早速大ヒットしており、東証では11日、関連する任天堂の株価が大幅に上がった。同社の時価総額は8日と11日だけで7000億円以上増大した。ポケモンGOは拡張現実(AR)を使用した位置情報ゲームで、プレーヤーは現実世界を実際に歩き、さまざまな場所にいるポケモンたちを発見していく。「ポケモントレーナー」たちが現実の町に多数飛び出したことで、これまでにない現象が起こっているようだ。

◆Googleのエイプリルフール・ネタが開発のきっかけだった!?
 ポケモンGOを開発したのは、米ナイアンティックと日本の株式会社ポケモン。ナイアンティックは2014年にGoogleから独立し、Google、株式会社ポケモン、任天堂からの出資を受けている。株式会社ポケモンに関しては、任天堂はその全株式の32%を保有している(ブルームバーグ)。

 ポケモンGOとGoogleの間には深いつながりがある。ナイアンティックのアジア統括本部長を務める川島優志氏は、Google+の自身のアカウントで、Googleが2014年のエイプリルフールにモバイル版Googleマップで披露した「ポケモンチャレンジ」が、ポケモンGOプロジェクトの開始のきっかけだったと明かしている。

◆現実世界を歩き回りポケモンを見つけ出せ
 ポケモンGOでは、プレーヤーはポケモントレーナーとなって、現実世界のいろいろな場所を歩き、ポケモンたちと出会う。出会ったポケモンはAR技術によってその場所の実際の風景の中に登場する。プレーヤーはモンスターボールをそのポケモンに向かって(スワイプして)投げることで捕まえることができる。

 現実世界と重なるマップ上には「ポケストップ」と「ジム」がある。ポケストップではモンスターボールなどのアイテムを入手できる。ジムではポケモン同士のバトルが行われる。

◆配信開始直後から大ヒット
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)によると、配信開始の翌日には、米、豪、ニュージーランド全てでランキングの首位に躍り出た。ブルームバーグの11日付記事は、アプリ市場調査会社アップ・アニーによると7日以来、同ゲームは米と豪のアップルApp Storeの無料アプリのランキング1位であり続けていると伝えている。

 ポケモンGOのダウンロードと基本プレイは無料だが、アプリ内課金によってアイテムを入手することができる。その売上も現在、好調に推移しているようだ。

 11日付のUSAトゥデイ紙は、ポケモンGOは6日にサービス開始されたばかりだが、アメリカではバイラル現象になっている、と語る。WSJは、ポケモン探しが米国民の新たな趣味になったと語っている。

◆アメリカのプレーヤーをひたすら歩き回らせている
 歩いて探すのが基本のゲームシステムのため、多くのプレーヤーが、夢中になって常になく歩いていると報告している。ショッピングセンターでポケモンを捕まえて日曜日を過ごしたという米16歳男性は、USAトゥデイ紙に「外出して何時間も歩いたのはずいぶん久しぶり」「これはいいね」と語った。

 ミシェル・オバマ大統領夫人はアメリカの子供の肥満を減少させる取り組み「レッツ・ムーブ!」を推進しているが、あるTwitterユーザーは「ミシェル・オバマ大統領夫人の8年間よりも、ポケモンGOは24時間で、もっとたくさんの子供に運動させた」とやゆした。他のTwitterユーザーは「体がとても痛いし疲れているのだけど、ポケモンを捕まえるためにマジで歩きに行きたい」とツイートした(USAトゥデイ紙)。

 ポケモンGOのせいで脚痛になったとの報告が多いことから、脚痛がパンデミックになったと米ギズモードは語っている。

◆意外な所にもポケモンたちが
 意外なところでポケモンを発見できることもプレーヤーを沸かせている。あるTwitterユーザーは、水ポケモンのコイキングが、酒場のカウンターのロックグラスの上に浮いている画像を投稿している。また他のユーザーは、ペットの犬の上にゼニガメが乗っかっている画像とともに「声に出して笑った」とツイートした(USAトゥデイ紙)。

 中には、ポケモン以外を発見してしまう気の毒な人もいた。水ポケモンを探しに近所の川に行ったある米女性は、川に浮かぶ水死体を発見したそうだ。

 ポケストップやジムも、意外な場所にあることがあるようだ。ナイアンティックはブログで、ポケストップは公共のアート作品、名所旧跡、博物館やモニュメントなど人々が関心を持つような場所(公共的な場所)にあると述べている。教会やショッピングセンターに設定されている例は非常に多いようだ。しかし中には、閉店になって打ち捨てられたホットドッグスタンドなど、首をかしげたくなる例もあるようだ。

 ポケストップに設定されたオーストラリアのある警察署にとっては、プレーヤーが署内に入ろうとすることが頭痛の種だそうだ(テレグラフ紙)。そこでその警察署は「新進ポケモントレーナーたちへ」と呼びかけ、実際には署内に入らなくてもモンスターボールは入手可能ですよと告知した。

 アメリカのワシントンDC警察のある警察署は、これとは逆の要請をしている。署の裏手や暗がり、近くの茂みから飛び出してくるプレーヤーがいたとして、「署の周りでポケモンGOをする際は、昼夜を問わず、こそこそ歩くのはやめてください」と呼びかけている。署を利用したいのなら、常識をはたらかせて、窓口が開いている時間にロビーに来て、警察官に声をかけてください、と述べている。これは、白人警察官による黒人射殺事件後に、警察官を銃撃、殺害する事件があったため、警察官が警戒を強いられているためだ。

◆関連する任天堂のスマホゲームの将来にとっても好材料?
 米ニュース専門放送局CNBCやブルームバーグ、WSJは、このポケモンGOの成功が、任天堂に与える効果を中心に報じている。任天堂は昨年DeNAと提携し、遅ればせながらようやくスマホゲーム市場への参入を表明した。その第1弾は、今年3月に配信開始された「Miitomo」だった。ただしこれはゲームというよりも、コミュニケーション目的が主体だった。ブルームバーグは、任天堂のスマホアプリへの最初の進出は投資家をがっかりさせたと語っている。Miitomoユーザーは最初の約1ヶ月で1000万を超えたが、その後急速に人気が衰えた(ブルームバーグ)。ドイツのスマホアプリ市場調査会社プライオリ・データによると、これまでのこのゲームの売り上げは100万ドル(約1億円)にも満たないという(WSJ)。

 そんな中、ポケモンGOの成功は、任天堂の収益に直接、強い影響をもたらすものではないにせよ、任天堂のスマホゲームでの将来の成功を予告するものとして、市場からは明るい材料として捉えられた。ブルームバーグによると、任天堂は今年秋、DeNAとの提携によるスマホアプリの第2、3弾として『どうぶつの森』と『ファイアーエムブレム』を配信する予定だという。さらに任天堂には、マリオやゼルダシリーズの超人気キャラクターをスマホゲームに登場させるという選択肢がある。

 東証上場の任天堂の株価は、8日に前日比約8.9%高だったのに続き、週明けの11日には24.52%、3990円高の2万260円の終値となった。マッコーリー・キャピタル・セキュリティーズ・ジャパン・リミテッドのアナリストのデービッド・ギブソン氏はCNBCに、8日の任天堂の株価回復は、アメリカでランキング1位になった実績によるものだったが、11日の回復は、日本でもまもなくサービスが開始され、それが非常にしっかりした発進になることを予期してのものだったと語った。任天堂は日本版を近日公開するとしている。

 なおギブソン氏は、App Storeでの売り上げの配分は、アップル30%、ナイアンティック30%、株式会社ポケモン30%、任天堂10%と推定しているとのことだ(ブルームバーグ)。WSJは、任天堂はポケモンシリーズの知的財産の大半を保有すると述べているが、この10%はその使用料として支払われるものかもしれない。またギブソン氏は、その他に株式会社ポケモンの保有株式に応じた(配当)収入があるだろうとも指摘している。

(田所秀徳)

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