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うどん…見つかった? ニューヨーカーが「次のラーメン」に指名、英紙は「うどん国」を調査

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うどん…見つかった? ニューヨーカーが「次のラーメン」に指名、英紙は「うどん国」を調査

 ラーメンの次はうどん?世界でラーメンブームが続く中、一部のニューヨークメディアが「2016年はUdon(うどん)が来る」と予想している。英紙インディペンデントも、記者を「うどん国」香川県に派遣して、麺の作り方からUdonを徹底分析。まだ海外でそれほど認知度が高くないうどんだが、一気にブーム到来となるか?

◆NYではラーメンは飽和状態
 国際都市ニューヨークでは、日常的に世界各国のグルメが味わえる。特にラーメン人気は異常とも言えるようだ。グルメサイト『New York EATER』は「ここ数年、私たちはラーメンに爆撃された」、日系紙『Bi-DAILYSUN』は「ジャパニーズラーメンの一大ブーム」だと記す。今、ニューヨークでは、高級なジャージー牛の具が乗ったラーメン、はたまたユダヤ食風、ヒマラヤのヤク(高山に住む牛の一種)からダシを取ったスープなど、ありとあらゆるラーメンが味わえるという。裏を返せば、ネタが出尽くして飽和状態になっているとも言える。流行の最先端を行くだけに、その移り変わりも早い。『New York EATER』は一言、「But now we’re bored(もう飽きた)」と書く。

 そこで、早くも「次のジャパニーズ・ヌードル」待望論が出始めている。『New York EATER』と『Bi-DAILYSUN』は揃って「Udon」を挙げる。『New York EATER』は、ほとんどのニューヨーカーは「何年もうどんを無視してきた」と記す。1990年代にはそばの大ブームがあったといい、“忘れられたビッグネーム”がまだ1つ残っているというわけだ。『Bi-DAILYSUN』も、2016年の食の流行予想に、ビーガン(完全菜食主義)食と共にうどんを挙げる。

「日本食への信頼はとにかく厚い。スシ、テリヤキ、イザカヤ、そしてラーメンの次は、ずばりウドンがくるとされている。空前のラーメンブームによって、ニッポンのヌードルの底力を知ったニューヨーカーたちは、次は何だとわくわくしながら、待っているのだ。麺をすすることが苦手な欧米人にとっては、元々柔らかいウドンはすぐに愛される気がする」(『Bi-DAILYSUN』)

◆英紙は「うどん県」現地取材で徹底分析
 とはいえ、さしものニューヨーカーたちの間でもうどんの認知度はまだ低いようだ。『New York EATER』は、「このモチモチとした白いヌードルはヘルシーには見えない。カブトムシの幼虫か太った貧血の子供のようだ」と、冗談めかして表現する。一方で、「日本人は、ラーメンは中国から輸入されたもので完全に日本のものだとは思っていないが、そばとうどんは完全な日本列島ネイティブだと考えられている。そのため、プライドとリスペクトをもって受け入れられている」と説明する。そして、そばに比べて、うどんはカジュアルで気楽に楽しめる麺だとしている。

 ニューヨークでうどんブームの予兆があれば、大西洋を隔てたロンドンでも注目されるのが道理だ。インディペンデント紙は、早速グルメ記事担当のサミュエル・マストン記者を香川県に派遣。讃岐うどんの手打ち教室「中野うどん学校」(香川県琴平町)での麺生地の足踏み体験や、日本とイギリスのうどん事情、うどんの歴史などを詳報している。ファレル・ウィリアムスの“Happy”のリズムに乗って汗をしたたらせながら生地を踏み続けたマストン記者は、「日本のこの地域では、伝統が非常に大事にされている。その伝統とは、足踏みをしてうどんを作ることだ」と、足踏みは汗の塩味を加えるためではないと断りつつ、「トリッキーなうどん作りの技法」を紹介している。

 マストン記者は通訳から、うどんは「イギリスのハムサンドのようなものだ」と、その普遍性を説明されたという。併せて、特にここ10年ほどで讃岐うどんが日本全国に広まっている状況を紹介。聖地・高松では、うどんの丼を乗せたタクシーが、低料金でお勧めの「うどんバー」まで連れて行ってくれると、急増中の外国人観光客向けの情報も載せている。また、「イギリスのサンドイッチとは違い、味付けはされていない。スパゲッティと同じように、お楽しみは食感の方にある」と、うどん独特の「コシ」についても触れている。

◆「うどん県」舞台のアニメも米サイトで紹介
 ニューヨークとロンドンには、既にうどんを味わえる店が存在する。『New York EATER』が紹介する『RAKU』は、「一般的なうどんとイタリアのリングイネの中間的な麺」を提供し、居酒屋スタイルの『SAMURAI MAMA』も、「ひどい店名ながら」4年前からうどんを提供しているという。さらに、『UDON WEST』という専門店が、リトルトーキョー(日本人街)などで3店舗展開している。

 イギリス全土で展開するオリエンタル・ヌードルチェーンの『Wagamama』では、生姜風味の『ジンジャー・チキンUdon』が人気メニューの1つだという。また、ロンドンの繁華街ソーホーには、本格的な手打ちうどんを出す『Koya Bar』というカウンター席の店がある。店主のジョン・デヴィット氏は「うどんはアイルランド人にとって最良のチョイスだよ。ジャガイモの代わりになる」と、冗談めかしてうどんの魅力をインディペンデント紙に語っている。

 米アニメニュースサイト『Anime News Network』は、「うどん県」を舞台にした日本の人気漫画『うどんの国の金色毛鞠』(篠丸のどか/徳間書店刊)が、日本でアニメ化されるというニュースをいち早く伝えている。30歳の男性主人公がうどん店を営んでいた香川県の実家に戻り、人間の子供の姿に化けたタヌキと出会う「ハートウォーミング・ストーリー」だと紹介されている。うどんが直接のテーマではないものの、うどんの認知度アップに一役買いそうだ。ラーメンブームに火をつけた要因の一端も、日本の漫画やアニメに登場する「キャラクターがおいしそうにラーメンをすするシーン」だと言われている。うどんも同じ道をたどる可能性がないとは言い切れない。

(内村浩介)

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