アマゾンの1億2000万円の巨大ロボット、本当に買えるの? 海外メディアも興味津々

クラタス

 アマゾンジャパンで長らく「在庫切れ」状態だった水道橋重工製作の巨大ロボット「クラタス」が、近ごろ「在庫あり」状態となっており海外でも話題を集めている。

 クラタスは「エンジン駆動人型四脚巨大トイロボット」と名がうたれている。販売価格は1億2000万円。総重量約5トン、高さ3.8m、4本の車輪がついた足を持つ。ディーゼルエンジン搭載で、最高時速10kmでの走行が可能だという。

 クラタスについて、米ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙は「アイアンマンの試作品のようだ」と表現。英インデペンデント紙は「街を破壊し、逃げ惑う人々に車を投げつけることに憧れる人には理想的だ」と皮肉を込める一方、CNETは「巨大なロボットに乗り込み、そこらへんの悪い奴らを踏みつける、という夢想は誰だってしたことある」と紹介するなど、多くの海外メディアが反応を見せている。

◆夢のロボットスーツか悪趣味なおもちゃか
 「クラタス」は、倉田光吾郎氏と吉崎航氏によって設計された人搭乗型のロボットだ。テレビアニメ『装甲騎兵ボトムズ』(1983年4月1日-1984年3月23日放映)からヒントを得た、とロボット情報サイト『Into Robotics』は紹介している。

 ロボットの内部には、人ひとりが乗り込んで操縦するためのスペースがある。スマートフォンでの操作も可能だ。武器も搭載されている。操縦者が笑うことで作動する「スマイリング・ショット」は、一分間に6000 発のBB弾(ボール・ベアリン弾)を撃つことができ、コックピットのシステムで自動的にターゲットに照準を合わせることもできる。また、水の入ったペットボトルを発射する「ロハス・ランチャー」も装備可能だ。製作者は、ロボットが、人を傷つけるのが目的ではなく平和的なものだ、と説明している。(ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙)

◆本当に購入できるのか?
 倉田氏は、「私が情熱を傾けているこのロボットは、未来のロボットの姿だと思う」とZoomin.TVのインタビューで話している。「誰も巨大なロボットの開発に乗り出しそうになかったが、私は長年その登場を待っていた。それで考えたんだ、自分で作ればいいじゃないかと。それが始まりだった」

 CNETはクラタスが実際に購入可能なのか次のように疑問を呈している。

「怪しい点もある。ファーストキットには、腕がついてこない。別に購入する必要がある。しかしながら、アマゾンの水道橋重工のサイトでは販売されていない。第2に送料がたった350円。どんなに近くても5トンの商品を送るには非現実的な送料。レビューも少し奇妙だ」

◆「人が走ったほうが早いんじゃない?」
 アマゾンジャパンでのロボットスーツ販売には海外からも様々なコメントが寄せられている。
・操作性を持った機械だよ。90年代のアメリカ人ゲーマーのためのアイアンマンスーツなんかじゃないよ!欲しい!
・ロケットとレーザースウォードが一緒についてくるなら買うけどな!!
・もう何も言うな、金なら出すよ、持ってけ!!!!
・「笑い転げて、弾を打ちすぎないように注意してください」(「クラタス」紹介ビデオの説明)だって…何言ってんの?
・変だと思わない?ちょっと病的だよ。
・銃は殺傷能力がない。冗談だよ。大量殺人に敏感になり過ぎてるんだな。
・1秒間にBB弾100発って十分危険だろ。
・人の最高時速は44.72km.
・ということは人のほうが早いってこと?
・(車輪じゃなく)歩行するロボットがいいなぁ。

Text by NewSphere 編集部