日本サッカー歴代最高選手は釜本?中田? 英メディアが選ぶベスト10

 サッカーのブラジルW杯が来月に迫り、日本代表の「奇妙なトレーニング」が一部の海外メディアを賑わせている。香川真司選手らが半球状のボールの上で長い金属の棒を持ってバランスを取っていたり、ゴールポストと腰をゴムで結んで走る様子をとらえた写真が複数のメディアに掲載された。

 一方、イギリスのスポーツ専門サイト『SportsMOLE』は、歴代日本代表選手のトップ10を発表した。

【笑顔で半球の上に立つ香川】
 問題の写真は、鹿児島県指宿市で21日から25日までの日程でまで行われている代表合宿の一コマ。英・デイリー・メール紙のスポーツ専門サイトは、香川選手が重りがついた金属の長い棒を手に、半球のボールの上で笑顔でバランスを取っている写真を掲載。オーストラリアのヘラルド・サン紙も、「日本代表が非常に奇妙なことをしている」と、同じトレーニングの様子を複数の写真を使って報じた。

 デイリー・メールは、イングランドの代表チームを引き合いに出し、「(監督の)ロイ・ホジソンはその時代遅れの合宿にはまだ取り入れていないが、これが最新のトレーニングなのだろうか?あるいは(香川は)ただふざけているだけなのか?」とコメント。そのうえで、奇妙なボールの正体は「ボスボール」と呼ばれるれっきとしたバランストレーニングツールであると種明かししている。

 【「全く斬新でも特別でもない」と反論も】
 日本代表に向けられたこれらの奇異の目に対し、冷静な反論も出された。英・ガーディアン紙のケイト・カーター記者(日本の新聞でいう生活部の所属)は、同紙電子版のブログで各紙の報道を取り上げ、「全く斬新でも特別でもない」と主張。サッカー選手が体幹の筋肉を鍛えるのは当たり前であり、「そのために用いるこれらの機器は、ちょと良いジムに行けばどこにでもある」と記している。

 ヘラルド・サンは、このカーター記者の言い分を取り上げつつ、「それでも、まるで大学スポーツと牧羊犬コンテストを混ぜたような奇妙な印象は拭えない。日本代表のパフォーマンスに効果があることを期待しよう」と結んでいる。

 ガーディアンに寄せられた読者コメントも意見が分かれる。「科学を無視した流行に乗っただけだ」というコメントに対しては、「自分が知る限り、理学療法では非常にスタンダードなものだ」という反論が寄せられた。また、「日本代表は決勝トーナメントに進むために今はコンディショニングに集中している。その点でこのトレーニングは特に目新しくはない。効果については議論の余地があるけどね」というコメントもあった。

【1位・釜本、2位・カズ、3位・香川】
 『SportsMOLE』はこの“議論”をよそに、独自の歴代日本代表選手トップ10を発表した。1位は、釜本邦茂(「彼にとってゴールは日常だった」)。2位は「キング・カズ」こと三浦知良が選ばれた。今回のW杯メンバーでは香川の3位が最高。昨シーズンは、マンUで不遇なシーズンを送ったが、25歳という若さゆえ「キャリアを終えるまでに史上最高の日本人選手と呼ばれるようになるかもしれない」と期待込みの高評価となった。

 以下は、4位・中田英寿(「29歳の引退は才能の無駄遣い」)、5位・遠藤保仁(「国内組ながら現役最多の代表選出」)、6位・中村俊輔(「セルティック信者は彼を忘れない」)、7位・本田圭佑(「彼のゴールが(ホーム以外の)W杯初勝利をもたらした」)、8位・岡崎慎司(「代表16試合で15ゴールは最高記録」)、9位・稲本潤一(「代表での貢献度は高かった」)、10位・中澤佑二(「重要な局面でゴールも決めた 」)となっている。

 尚、この記事に寄せられた読者投票では、中田がトップ(26.3%)、釜本・香川・本田が同率(15.8%)で続いている。

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Text by NewSphere 編集部