来場者数7.5倍! “スリル満点”梅田スカイビル、海外からの人気が急上昇した理由とは?

 大阪の梅田スカイビルが、建設後20年の時を経て、突然外国人旅行者の間でブームとなっている。火付け役は英タイムズ紙。2008年に「世界を代表する20の建造物」として、アテネのパルテノン神殿やシドニーのオペラハウスとともに、「スリル満点」な建物として梅田スカイビルを紹介していた。

 その後、外国人旅行者の来場者数は増え、最近では、世界的に個人旅行者のバイブルと呼ばれるガイド本「ロンリープラネット」でも、「Top things to do in Osaka(大阪で見逃せないトップチョイス」」として紹介されている。

 海外の有名媒体で取り上げられるまでは2万人程度だった年間来場者数が、今年は15万人に迫る勢いのようだ。次々とネット上に掲載される来場者の感想を、世界最大規模の旅行口コミサイト、トリップアドバイザーなどから紹介する。

【夕日と夜景が絶景】
 なんといっても人気のポイントは、強烈な見た目のインパクトのようだ。高さ173メートルのスカイビルは、2棟のビルの上を橋渡しするように展望台が設置されているため、「未来の凱旋門」などと注目されている。

 さらに、超高層ビルに設置された展望台としては珍しく、オープンエアからの景色が楽しめるため、スリルがあり人気のようだ。口コミの中にも、写真を撮影する際にガラス越しに邪魔なものが写りこんでこないと好評だ。

 また、視界が澄み渡る晴れた日なら日中でもいいが、基本的には夕日や夜景がオススメのようだ。「恋人の聖地」プロジェクトで認定されているだけあって、恋愛成就の大明神を祀る社や永遠の愛を誓うハートロックの販売など、ロマンチックこの上ない憎い演出が満載だという。

【目の前にあるのに辿りつけない!?】
 一方、最寄りの大阪駅や阪急梅田駅からの道順の分かりにくさに、気分を害してしまう人も少なくないようだ。歩行者用の地下通路を通れば10分とかからないのだが、その存在自体や入口があまり知られておらず、街中にも看板などがないため、迷子になってしまうという。最近のクチコミでは、自身の体験からか、展望の感想以外に駅からの分かりやすい道順を説明する投稿が目立っている。

【空中庭園なんてない!?】
「空中庭園」という展望台のネーミングにもブーイングが相次いでいるようだ。建物の天辺に浮かぶ「空中庭園」を地面から見上げ、一体どんな日本らしい庭園があるのだろうと胸を弾ませながら向かった先に、緑化空間がなくがっかりしたとの声が多く挙がっている。

 不満の声もあるが、いずれもスカイビルへの期待が伺える内容で、700円の入場料を払う価値はあると太鼓判を押す人も多い。ここはさらにお得に、大阪周遊パス(2000円)を活用して、多くの外国人観光客に訪れて欲しいものだ。

Text by NewSphere 編集部