ザ・日本土産!? ひざ枕クッションが外国人に話題

 最近、海外メディアで、日本の「ひざ枕クッション」がじわじわ話題になっている。これは、女性のひざ枕を再現したもので、ミニスカートバージョンとメイド服バージョンがあるマニアックとも言える商品だ。

 話題の発端は、航空券情報サイト運営企業に勤めるOonagh Shiel氏が、成田空港を利用した際に、免税店でこのクッションと出会ったことのようだ。母親や恋人のぬくもりを感じさせてくれて、旅の疲労を吹き飛ばしてくれるアイテムである上に正座という日本式スタイル。ウケ狙いのお土産としてだけでなく、十分に実用的であると感銘を受けた同氏は、自分だけの発見にしておくにはもったいないと奮い立ち、タブロイド紙デイリー・メールに情報を寄せ、8月13日付の記事に掲載された。

「くつろげるものが身近に欲しくなる時があるんだ」、「ホームシックを打ち消すのにひざ枕ほど効果的なものはないだろう」などと熱く語るShiel氏の言葉は国境を越え、米国やオーストラリア、インドネシアなどのメディアでも引用され、世界中で取り上げられるようになっている。

 しかし、どの記事を見ても少し小馬鹿にしている雰囲気。デイリー・メール紙やハフィントン・ポストのコメント欄には、「馬鹿げている」、「気持ちが悪い」などと書き込まれ、散々な言われようである。

 また、ゲーム情報などを扱うニュースサイトの「Kotaku」が、生産者の株式会社トレーンに問い合わせたところ、5年前に生産が終了していることが発覚。日本国内での人気もそれほどではなかったのだろう、と面白おかしく報じている。なおトレーン社によれば、そもそもはクリスマスや忘年会で贈られる景品を想定したものだという。残っている在庫が成田空港で外国人の目にとまり、時を経て今、世界の注目を浴びているのだ。

 世間からの反応とShiel氏の熱い情熱とのギャップがまた面白いのかもしれない。転載記事は増える一方だ。

 ちなみに、発売時は9000円程だったこの商品、現在は一部のネットショップで3000円程の値段が付けられている(※在庫や値段は店舗による)。

Text by NewSphere 編集部