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景気悪化しても、消費増税すべき…IMFが日本に提言 構造改革と追加緩和の行方に世界が注目

  • カテゴリー:経済
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景気悪化しても、消費増税すべき…IMFが日本に提言 構造改革と追加緩和の行方に世界が注目

 国際通貨基金(IMF)は7日、「世界経済見通し」を発表した。今年の日本の経済成長率予想は0.9%とされ、7月時点から0.7ポイント引き下げられた。これは先進国中最大の下方修正だ。

 下方修正の主な原因は、4月の消費税率引き上げの影響が想定以上に大きかったためだ。しかし、緩やかなペースで回復が進んでおり、影響は一時的なものと考えられる、とIMFが見なしていることをロイターは伝える。

◆円高の影響もあり株価が軒並みダウン
 この報告は春と秋(通常4月と9月/10月)に発行され、年2回(1月と7月)アップデートされる。世界経済に対して影響力を持つ。実際、今回の発表により、円高の動きが強まり、東証の株価は大きく下落した。

 ブルームバーグは、8日の東京株式市場で、多くの銘柄が値を下げたことを伝える。東証株価指数(TOPIX)の終値は、前日比1.2%ダウンの1274.85となり、8月18日以来7週間ぶりの低水準となった。TOPIXは先月、6年ぶりの高水準となったが、そこからは5.3%の落ち込みだという。

 その一因として、記事は7日、ドルに対して0.7%高と、円高が進行したことを挙げている。輸出や海外売上が多い企業にとって、円高は好ましくない。記事は、販売台数の4分の3を海外が占めるトヨタ自動車、海外売上高比率が全体の8割以上の本田技研工業、同じく全体の半分ほどのパナソニックが、軒並み株価を下げたことを紹介している。

◆IMFは世界経済の見通しを下方修正。円高はそのせい?
 円高を進ませる原因となったのは、IMFの「世界経済見通し」だった。IMFは世界経済成長率を、今年3.3%、来年3.8%と予測した。7月の時点では、それぞれ3.4%、4.0%と予測しており、どちらも下方修正となった。これにより、安全な形で資産を持つことへの需要が高まり、(結果として円が買われ)円高になった、というのが記事の説明だ。

「IMFの報告の、世界のセンチメント(市場心理)への打撃のほか、円が1ドル108円まで急騰したことが、日本の株価にとって、とても大きなくびきとなっています」「IMFの報告は、特に日本の輸出方面に衝撃を与えるでしょう」と、香港のParry InternationalのGavin Parry代表取締役はブルームバーグに語っている。

◆IMFによる日本の経済政策への提言とは?
 また「見通し」では、日本の経済政策について、多岐にわたる提言を行っている。ロイターが最も注目したのは、次の点だ。IMFは、日本は再度の消費税率引き上げによって、内需に大きな打撃を受ける可能性がある、と警告している。それでも財政の健全化のため、来年、予定通り税率引き上げを行うことが極めて重要だ、としているというのだ。

 他には、日本の潜在成長率を押し上げ、デフレから決定的に脱却するために、(アベノミクス第3の矢の)より強力な構造改革が必要である、としている。具体的には、労働力の供給量を増大させるための処置と、現在非常に保護されている農業、サービス部門の規制緩和などだ。

 さらに、インフレが失速するか、経済成長が期待を裏切るものである場合、日銀は現在の金融緩和政策をさらに拡大すべきである、としていることを記事は伝える。

◆日銀による景気の基調判断も悪化?
 日銀は、6・7日に行われた金融政策決定会合後、決定内容を公表した。その中で日銀は、日本経済の景気の基調判断を下方修正したことを、フィナンシャル・タイムズ紙が報じている。

 記事によると、日銀は、日本経済の「緩やかな回復傾向」は変わっていない、とした。しかし、(駆け込み需要の反動による需要減のため)このところ、在庫が急速に膨れ上がっていることを考慮して、生産の判断を「弱めの動き」に引き下げた、と記事は伝える。また、個人消費の回復は「ばらつきを伴う」とし、企業の好況感の改善のペースには「一服感が見られる」とも言及したという。

 日銀は現在、消費者物価の2%というインフレ目標を達成する狙いで、マネタリーベースを年間約60~70兆円増大させようと試みている。そのために、長期国債等の資産の積極的な買い入れを行い、市場に金を供給している。記事は、日銀が今回の会合で、「意図された効果を発揮している」として、その政策を継続することを決定したと伝える。

◆2%のインフレ目標の達成に「2年程度」は厳しかった?
 日銀は2013年4月にこのインフレ政策に取りかかる際、「2年程度」の期間を念頭に置く、とした。だが、この期間でのインフレ目標の達成は、難しいのではないか、とする見方が、エコノミストらの間にあるようだ。にもかかわらず、日銀が今後数ヶ月のあいだに、金融緩和政策をさらに拡充させると予想しているアナリストはほとんどいない、とフィナンシャル・タイムズ紙は語る。

「たとえ2%のインフレ目標に到達できそうもないとしても、これ以上の円安をもたらすかもしれない金融緩和政策を、日銀が実施することは難しいかもしれません」シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは、その理由をこう説明している。

 しかし円高に振れつつあるいま、日銀には、IMFが提言するとおり、金融緩和政策を拡大する可能性も出てきたのかもしれない。

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(Newsphere編集部)

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