“日本は世界一安全で清潔!” ビザ緩和でフィリピンから期待の声多数

 外務省は17日、フィリピン、インドネシア、ベトナムの3国からの渡航者に対し、入国査証(ビザ)要件を緩和すると発表した。訪日観光客数増加をねらった施策の一環だ。

【緩和されたビザ取得要件】
 外務省の発表では、今回の措置は「インドネシア、フィリピン、ベトナムに対し、相手国の協力を得つつ、可能な限り早急に3か国全てのビザ免除の実現に努力」し「大幅なビザ緩和措置」を行うというものだ。

 フィリピン国民に対しては、昨年7月から、1回15日間、最大3年間有効の短期滞在数次ビザが発給されている。それ以前には、商用、専門家・政府関係者、親族訪問のみと発給が限定されていた。

 今回の措置によって、数次ビザ取得要件の大幅緩和と同時に「指定旅行会社経由で実質免除並の一次観光ビザの緩和」が行われる。各メディアは、この動きはフィリピン、インドネシア、ベトナム国民のビザ完全免除へ向けた「初めの一歩」であり、「可能な限り早急に」実現を目指すとの外務省の発表を強調している。

 施行日時を含む詳細については検討中とのことだ。

【緩和措置の目的は?】
 今回の緩和措置は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに年間訪日外国人旅行者2000万人、という目標を達成するためである、と各メディアは伝えている。

円安の影響もあり、海外からの訪日者数は2013年に初めて1千万人を突破した。『GMA News』は、ビザを取得しやすくすることで、日本を訪れる観光客数が2020年までに2013年の2倍に達すると日本政府は見込んでいるようだ、と報じている。

 また、『Manila Standard Today』紙は、両国の円満な関係の背景には、中国との領土問題もあるとの見解を述べている。

【フィリピンの読者の反応】
 フィリピン版ヤフーニュースのコメント欄には、このニュースを喜ぶ声が並んでいる。例えば以下のようなものだ:

・日本にいたときは、日本人は自分を家族のように扱ってくれた、他の誰が両替の列を譲って先に行かせてくれるだろう?

・日本は世界で最も安全で正直な国の一つ。何かを置き忘れても、お金でもモノでも、盗まれたりしないで警察か遺失物保管所に届けられる。

・日本は好き、清潔で人々は正直だ。彼らはフィリピン人を尊重してくれる、だから我々も彼らを尊重するんだ…

 一方、GMA Newsには、英語に並んでタガログ語のコメントもついているが、こちらはまた違った論調だ。

・このニュースは別に嬉しくない。シンガポール、マレーシア、ブルネイ、タイ、これらの国はビザ不要なんだ。フィリピンの場合、日本は未だに同じビザポリシーを押し付けて差別する!

・一番望まれていない仕事に就く日本人が少ないから、低賃金労働を埋めるのに不法な異邦人が必要なのか。

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Text by NewSphere 編集部