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日本車全体のイメージに悪影響も? 三菱自の不正に海外も注目 過去のリコール隠しにも言及

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日本車全体のイメージに悪影響も? 三菱自の不正に海外も注目 過去のリコール隠しにも言及

 20日、三菱自動車は自社の販売する自動車に意図的な燃費データの改ざんがあったことを発表し謝罪。その数は、62万5000台にも及ぶことが判明した。

 現在の日本の制度では、自動車メーカーは自社内で実施した燃費試験(および排ガス試験)の結果を国土交通省所管の独立行政法人である『交通安全環境研究所』に提出することになっている。日本経済新聞の記事(22日付)には、「一から十までチェックするのは不可能。部品一つからチェックしろと言われても難しく、ある程度は信用するしかない」という国交省担当者のコメントが掲載されており、国交省はメーカーが提出したデータをある程度信用するしかないのが現状だという。

 独フォルクスワーゲンの排ガス不正から約8ヶ月。今度は、日本の三菱自動車のスキャンダルが発覚、世界的に大きく報道されることとなった。今回データ改ざんが発覚した車種は全て国内でのみ販売されているものだが、同社が2000年代前半にリコール隠しによる不祥事を2度も起こしていること、そして日本を代表するコングロマリット“三菱グループ”の企業であることから、三菱自動車のみならず日本車全体の大幅なイメージ悪化は避けられそうにない。

◆日本の軽自動車人気の一因に“高齢化”節約志向の消費者は燃費重視
 今回の不正の背景として、日本では軽自動車の人気が高く、そのため自動車メーカー間で熾烈な競争が繰り広げられていることを各メディアが報じている。軽自動車市場のトップはダイハツとスズキで、三菱自動車はトップ2社に大きく差をつけられている。ライバルに勝つためには、“燃費の良さ”をアピールすることが必須とされていた。

 米ウォールストリートジャーナル紙は、「欧州や米国の政府では、自国の自動車メーカーに対し販売した車の平均燃費で意欲的な目標を設定するよう要求している。また、中国やインドなどの発展途上国では燃費基準を導入している」と海外の例を挙げた後に、日本の現状を次のように伝えた。「一方日本では、高齢者人口の増加が進んでいる。子供が独り立ちして家を出た後、高齢者はより小さな車にシフトしてきている」

 米ワシントンポスト紙も、「(今回データ改ざんが発覚した自動車は)全て、小型エンジン付きのいわゆる“ミニカー”であり、一般的には燃費の良さが主要なウリとされている」と今回の事件の経緯を説明した。

◆日本を代表する“スリー・ダイヤモンド”ブランドのスキャンダル
 今回の不祥事が影響を及ぼすのは、三菱自動車だけではないだろう。英BBCは、同社の沿革を次のように説明した。「三菱は、少し分かりにくいブランドだ」「三菱自動車は、約40社を抱える三菱グループの子会社。同グループは、1870年に海運会社として創業された。そのロゴマークから、英語では“スリー・ダイヤモンド”と訳されることが多い」そして、三菱グループは金融・原子力・化学・発電なども手がける日本最大のコングロマリットだと紹介。

 また、ブルームバーグも「三菱自動車は、12月末時点における同社の現金及び現金同等物は4,847億円と報告しており、日本では大手自動車メーカーに位置付けられる。また、同金額はトヨタ自動車の貸借対照表上の現金のおよそ10分の1に相当する。さらに、三菱自動車の時価総額は約52億ドル」と、同社の規模の大きさを強調した。

 さらに、ほとんどのメディアが三菱自動車の過去のリコール隠し問題にも触れていた。日本を代表する自動車メーカーが度重なる不祥事を起こしたことで、“安心・安全”な日本車のイメージは大きく損なわれただろう。

 自動車は、単なる趣味・嗜好品ではなく、時には命を守ってくれる重要な存在だ。消費者が車の安全性を判断する際には、機能面以外に自動車メーカーの誠実さも厳しくチェックしている。ライバル企業との競争に勝つためといえども、一番大切な“信頼性”や“誠実さ”を失ってしまっては本末転倒だ。

(月野恭子)

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