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“まるで日本”インドネシアのイオンモール、小売・サービス業が積極進出

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“まるで日本”インドネシアのイオンモール、小売・サービス業が積極進出

 インドネシアを目指す日系企業は今も多いが、その内容に変化が訪れている。今年の3月頃まで、インドネシア進出の花型といえば重工業分野だった。特に自動車企業はいつも注目の的だった。GMの撤退をよそに、三菱自動車が追加投資を行ったニュースは本国でも大きく報道された。しかしそうした投資トレンドが、ここ3ヶ月で急激に変わってしまったようだ。

◆イオンモールのインドネシア進出
 日系重工業メーカーのインドネシア投資に関するニュースは、今も現地紙を広げれば転がるように出てくる。だがその話題性は、他業種企業にすっかりさらわれてしまった。現地メディアも市民も、現在は日系小売企業のインドネシア進出に釘付けだ。

 5月30日、首都ジャカルタ郊外のタンゲランにイオンモールが開店した。近年東南アジアでの拡大が目覚ましいイオンだが、インドネシアではこれが第1号店となる。現地メディアのデティックニュースは、この新しいショッピングモールの様子を詳しく伝えている。

「イオンモールは、日本の概念をその店内に導入した」という記事内の一文が示す通り、イオンモールはまるで日本の一部を切り取ってインドネシアに輸出したかのような施設だ。店舗面積の半分以上を占めるフードコートには、ラーメン店や寿司店といった現地市民にも受け入れられている和食を提供する店舗が設けられている。玩具売り場に並ぶのはガンダム、ドラえもん、ポケットモンスターなどの日本由来のキャラクター達だ。服飾売り場にはユニクロ、旅行代理店コーナーにはJTBという日本人にとっての「馴染みの景色」がそこにはある。

◆イオンが初進出の足がかりに
 このイオンモールの存在は、データの上でもしっかり表れている。「プログレス・アンド・パートナーズ」というコンサルティング企業が調査したところによると、今年4月に日系企業がASEAN諸国へ法人設立や進出、提携を果たした例は150件。そのうちの37件はインドネシアで、対象9ヶ国中のトップに位置した。しかもその要因は、イオンに入居する初進出店舗で数字を伸ばしたことにあるという。こちらの資料は日本語記事として、バリュープレスに掲載されている。

 たった一つのショッピングモールがオープンするだけで、こうした統計上の効果が出てくるのだ。何しろ今回のイオンモールは敷地面積10万平方メートル、延床面積17万7000平方メートルという巨大な建物だ。(東京ドームの敷地面積は4万6755平方メートル、六本木ヒルズは8万9400平方メートル)では、今後もそうしたモール入居店舗の増加は続くのだろうか。

◆巨大モールの建設ラッシュ
 ジャカルタ郊外の各地区では今、大型商業施設が次々と建設されている。その様はまさに好景気真っ只中、という感覚さえ覚える。ここで現地紙コラン・シンドからの記事を紹介しよう。

「デポック、ボゴール、ブカシ、タンゲランなどのジャカルタ周辺部は、非常に高いポテンシャルを持ったビジネス地帯として変化し続けている。市民の購買需要の受け皿というべきショッピングモールから、その様子を窺うことができる」

 上記の地区はそれぞれの頭文字をつなぎ合わせて「ボデタベック」と呼ばれている。最近まではジャカルタを支える工業地帯として知られていたが、近年はベッドタウン的商業地区としての価値が認められている。都市電鉄の延長や自動車の普及率向上も、それを後押ししている。

 もう一つ、全国紙コンパスの記事にこれからの開発について具体的なことが書かれている。この記事の配信は今年1月だが、ボデタベックでは2018年までに16ヶ所のショッピングモール建設が予定されている。総敷地面積は62万2000平方メートルだ。ショッピングモール1件の広さは3万8875平方メートルとなり、これは甲子園球場とほぼ同じである。

 それだけの商業施設が最低16ヶ所、数年内にボデタベックに追加される。入居店舗の需要はそれに準じて増加するものと考えられる。特に日本の小売店舗や飲食店は、現地市民の間でも人気が高い。モール運営者は、そうした店舗を喉から手が出るほど欲しているだろう。すべては生き残りのためである。競争に敗れ、フロア全体が中古車売り場と化してしまったショッピングモールはジャカルタでよく見かける。

 イオンモール・インドネシア1号店のオープンは、これから起こる進出大戦争の開始の合図に過ぎないのだ。

(澤田真一)

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