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インドの太陽光発電効率は日本の4倍? 孫社長、インドでの再生可能エネ事業に自信

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インドの太陽光発電効率は日本の4倍? 孫社長、インドでの再生可能エネ事業に自信

 ソフトバンクが、インドで大規模な太陽光・風力発電事業に乗り出す。合弁会社を現地企業などと設立する。インドでは現在、モディ首相が再生可能エネルギーの導入を積極的に推進している。ソフトバンクは、日本ではすでに、東日本大震災以後、太陽光・風力発電事業に乗り出している。さまざまな要件が一致し、ソフトバンクは今回の決断に至ったようだ。

◆インド全国で太陽光・風力発電事業を展開。巨額の投資が必要
 ソフトバンクが、インドの複合企業バーティ・エンタープライゼズ・リミティッド、台湾の電子機器受託生産大手のフォックスコン・テクノロジー・グループ(鴻海科技集団)と共同でインドに設立するのは、合弁会社「SBGクリーンテック」。インド全域にわたって再生可能エネルギーの発電所を展開していく予定だ。

 ニューデリーで記者会見を行ったソフトバンクの孫正義社長によると、この合弁会社は、太陽光では20ギガワット以上の発電を目指すという。そのため同社は、総額200億ドル(現在のレートで約2.48兆円)規模の投資が必要と見込んでいる。

◆インドへの注力を進めるソフトバンク
 ソフトバンクは昨年来、インドに積極的な投資を行っている。10月にインドのプラサド通信・IT相と会談した際には、今後数年でインドに約100億ドル(同1.24兆円)を投資すると表明した。またBBCによると、孫社長はニューデリーでの記者会見で、ソフトバンクはこの9ヶ月でインドに10億ドル(同1240億円)投資した、と語ったという。

 昨年10月にグーグルからソフトバンクに移籍し、現在ソフトバンクの代表取締役副社長を務めるニケシュ・アローラ氏はインドの出身。今年6月の株主総会では、孫社長から直々に、自身の後継者としての最重要候補だと言われている。ソフトバンクとインドの絆は深まりつつある。

◆日本ではすでに太陽光・風力発電事業を行っている
 ソフトバンクは、2011年の東日本大震災を契機に、自然エネルギーの普及・拡大に乗り出すようになった。同年10月には、自然エネルギーによる発電事業を行うSBエナジーを設立した。中心はメガソーラー(大規模太陽光)発電で、他に風力発電にも取り組んでいる。

 日本経済新聞(22日付)によると、同社は日本で16ヶ所、太陽光発電所を稼働させている。建設予定の太陽光、風力発電所を含めると、再生可能エネルギーの発電容量は計453メガワットで、国内最大規模になるという。発電事業者として、すでに十分な実績を持っているといえよう。

◆インドでは太陽光など再生可能エネルギーに大きな注目が
 現在、インドは、再生可能エネルギーでの発電事業にとって、とりわけ有望な地になっている。インドが抱える、電力供給に関連した問題の格好の解決策として、モディ首相は再生可能エネルギーの導入を積極的に推進している。今回のニュースでほとんどの海外メディアが中心的に報じたのはこの点だ。

 インド政府は2022年までに、全国民に対する24時間365日途切れない電力の供給を目標としている(ソフトバンクのプレスリリース)。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙「日本リアルタイム」は、インドは化石燃料に大きく頼っており、停電が頻発することで知られている、と報じている。同紙によると、インド政府は2019年までに総発電容量を5割増強することを目指しているそうだ。現在の総発電容量は255ギガワットであり、そのうち太陽光発電はわずかに4ギガワット程度だという。ロイターは、インドでは年間300日以上、日照があるにもかかわらず、電力需要の5分の3を石炭に依存している、と伝える。

 モディ首相は、2022年までに、太陽光で100ギガワット、風力で60ギガワットの発電を目指すという目標を掲げている(ソフトバンクのプレスリリース)。ロイターによると、モディ首相はインドを、世界最大級の再生可能エネルギー市場にすることを目指しているという。

◆環境問題、貿易赤字問題の解消、経済成長への起爆剤として
 石炭(による火力発電)は非常に大気を汚染するものであるとBBCは指摘する。TIME誌は、インドは二酸化炭素(CO2)排出量が世界で最も多い国の一つだと語る。モディ首相は国のエネルギー政策として、自然エネルギーの導入を強く推進していると同誌は伝え、環境問題対策としての側面を中心に報じた。

 WSJ紙は経済的な面に注目したようだ。インドが進めている太陽光発電事業は、化石燃料への依存の度合いを下げることも目指したものだ、と語っている。近年、インドの石油、天然ガス、石炭の輸入量は急増しており、インド経済への不安を招く貿易赤字の一因となっている、としている。またロイターは、太陽光発電のコストは急速に低下しており、2017年までには従来型エネルギーと同等の水準になると予想されている、と語っている。

 さらにWSJ紙は、インド政府は国全体、とりわけ地方部で電力供給を改善することで、経済成長に拍車がかかると期待している、と伝える。遠い場所にある従来型の発電所からの送電網に村々を接続するより、再生可能エネルギーによる電力源を各家庭に接続するほうが時間がかからない、太陽光・風力発電は地産池消されるからだ、と語っている。これには送電コストと送電ロスを抑える効果もあるという。

◆事業の実現はスムーズに進むのか
 孫社長は、「今回の協業でのわれわれのゴールは、クリーンエネルギー市場を創造する会社を作り上げ、クリーンかつ再生可能なエネルギー資源によりインドの経済発展を強力に後押しすることです」と語っている(ソフトバンクのプレスリリース)。また、インドのビジネステレビ局CNBC-TV18には、「インドの日照は日本の2倍。用地代、人件費、維持費は日本の半分です。ですから、インドでの太陽光発電の効率は、日本の4倍ということになりそうです」と語っている(BBC)。

 けれども、インドでの太陽光発電の普及について、専門家らは、インド政府の目標は達成が困難だろうと語っているという(ロイター)。太陽光電力を買い上げることになる配電会社の財政基盤が弱いこと、太陽光発電施設のための用地取得の進行が遅いことがその理由だ。

 孫社長は、投資を進めるスケジュールはインドの州政府、中央政府次第、また発電所に必要な土地の取得状況次第だと記者会見で語っている。

(Newsphere編集部)

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