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超有望・インドネシアの紙おむつ市場 日系企業が続々進出する背景とは

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超有望・インドネシアの紙おむつ市場 日系企業が続々進出する背景とは

 日本製の紙おむつは海外で絶大な人気を得ている。去年報道を賑わせた外国人による紙おむつ買い占め騒動は、それだけ各国市民が是が非でも日本の製品を手に入れたいという証明である。

 これは大袈裟な表現ではない。そもそも紙という、水分に極めて弱いはずだった素材を使って顧客が満足するようなおむつを作り上げた日本の技術は、今まさに引っ張りだこの状態にある。そしてそれは国民平均年齢が30歳に満たないというインドネシアでも変わらず、去年から日系企業による紙おむつ市場への巨額投資が相次いだ。

 インドネシアというと日系企業の場合は自動車やバイク、家電製品といった重工業分野が全体市場を牽引しているイメージだが、実は小児用紙おむつが最も有望な分野だと言われているくらいだ。

◆日系企業の投資、次々と
 去年、それも12月中に、日系製紙・繊維大手のインドネシア投資に関する報道が相次いだ。王子製紙、大王製紙、東レ、ダイワボウポリテックといった錚々たる顔ぶれだ。それら企業の投資の目的はすべて、小児用紙おむつ生産に向けた合弁会社設立か、製品増産のための事業拡張である。

 現地メディアのブリタサトゥと経済紙ヌラチャによると、王子製紙と現地食品大手インドフードCBPは昨年12月、流通と生産を担当するそれぞれの合弁会社を設立。流通部門の王子インド・スクセスプラタマの出資比率はインドフードCBPが67パーセント、王子製紙が33パーセント。生産部門の王子インド・マクムルプルカサは51パーセントが王子製紙で49パーセントが現地企業というものだ。

◆広大なフロンティア
 現在、インドネシアの小児用紙おむつ市場で最も輝かしい成果を上げている企業はユニ・チャームである。大型ショッピングモールの地下階にしろ零細商店にしろ、店頭に並べられている紙おむつといえばユニ・チャームの『マミーポコ』というくらいに商品が浸透している。数字で見れば、同社は去年の時点でシェア65パーセントを達成している。

 現地大手紙コンパスは、ユニ・チャームの高原豪久社長のインタビュー記事を配信している。「ユニ・チャームの製品をどのようにインドネシア市民に普及させるのか?」という記者の質問に対し、高原氏はこう答えている。

「インドネシアでは紙おむつをたくさん使うという習慣は、まだ根付いていない。紙おむつを利用したことがあるという母親はインドネシア全体の統計で60パーセントに到達したばかりだ。毎日大量におむつを替えると答えた母親は、30パーセントに過ぎない。大部分の母親は、子どもが夜寝ている時か外出の時にしかおむつを履かせない。すなわちインドネシアの紙おむつ消費量は依然低く、その中で日本と中国の企業が競争している。日本の母親が1日につき8〜10枚のおむつを消費しているのに対し、インドネシアの母親は1日に2〜3枚だ。我々はこうした現地の市場を拡大していく」

 現地ネットメディアのジャワバン・ドットコムによると、殆どのブランドの紙おむつは、1枚につき1500〜2500ルピア(約14~24円)で販売されている。1日10枚使ったとすると、少なくとも月4000円以上かかることになる。ジャカルタ州の2014年の最低法定賃金が約200ドルといった環境では、一般庶民は紙おむつだけに何十万ルピアもかけることはできない。従って母親は、自宅にいる時は子どもにおむつを履かせないという場合が多い。家の床はタイルか木が一般的だから、汚した時の掃除が割と苦ではないという事情もある。

 また、インドネシアではまとめ買いよりもその都度に応じた小分け買いの方がより多く行われる。地元の零細商店に行けば、1枚単位で包装されたパックが棚の上に並べられている。庶民はこうした場所で、欲しい商品を必要数だけ買うのだ。

◆「おむつ長者」も出現
 一方、富裕層の家庭は高級ショッピングモールへ行き、店が許す限りの量を買い込む。現地メディアのムルデカ・ドットコムは、そうした客層を意識したオンラインショッピングサイトを立ち上げ成功を収めた人物について報道している。

 育児関連商品販売サイト『クロディムラー・ドットコム』を運営する女性ユニア・アルディアンティ氏は、500万ルピアに満たない初期投資で月9000万ルピア(約86万円)もの利益を計上している。その売り上げの殆どが、おむつによるものだ。さらにユニア氏のサイトの顧客は首都圏に在住する市民が主だが、中にはインドネシア最東端の都市ジャヤプラや、最西端の都市バンダアチェからも注文が来るという。

 小児用おむつビジネスはインドネシアでは日の昇る勢いの産業だ。市場開拓の余地が大きく、市民への浸透はそのままシェアキャパシティー拡大を意味する。現在、1日に10枚もおむつを消費することは富裕層の行いだが、経済成長と各社の企業努力が相成り庶民も大量に紙おむつを買い込む未来が実現するかもしれない。最先端のテクノロジーを持った日系企業のビジネスチャンスは、まさにここにある。

(Newsphere編集部)

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