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トヨタ、不景気アルゼンチンで「一人勝ち」…現地紙が分析する強みとは?

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トヨタ、不景気アルゼンチンで「一人勝ち」…現地紙が分析する強みとは?

 アルゼンチンは、「景気低迷」「高いインフレ」「外貨不足」に苦しんでいる(経済博士ヘルマン•フェルモ氏、インフォバエ紙)。そんなアルゼンチンで、トヨタは生産・販売ともに成長している。競合メーカーが軒並み落ち込む中、なぜか。

 アルゼンチンを代表する経済紙のイ•プロフェシオナル紙は、トヨタを“常識では考えられない奇跡に近い業績”をあげたとして、その理由を探っている。

◆ アルゼンチンは常にインフレが高い国
 アルゼンチンは、2001年に財政破綻(デフォルト)。2004年から、経済が回復の兆しを見せ始めた。2006年までは、比較的穏やかな成長を続けていた。トヨタは2005年からアルゼンチンで生産を開始した。当時のアルゼンチンはGDP 9%、インフレ率は10-12%であった。

 しかし、今年のアルゼンチンはまたデフォルトを経験し、インフレ率は35-37%になると予測されている。国内の景気は低迷し、輸出と海外からの投資も減少している。国の外貨準備金も270億ドル程度しかないとされている。同紙の別記事によると、2008年に輸出関係に従事していた労働者は18,000人いたが、現在は僅か1,000人にまで減少しているという。

◆自動車メーカー、トヨタのみ躍進 人気の車種は?
 こうした厳しい状況下で、トヨタは昨年比22%販売を伸ばした(11月までの統計)。同業26社の中で、トヨタ以外に販売を伸ばしたのは日産のみ(0.7%)だった。BMW、AUDI、スバルは80%以上減少。同様にポルシェ77%、現代64%、ルノー38%、メルセデス•ベンツ35%、三菱35%、フォルクスワーゲン29%、ホンダ26%、それぞれ減少した。

 また生産台数においても、トヨタはフル操業で昨年比2%の伸びを見せた。フォードが1.5%と続いている。一方、ルノー、フォルクスワーゲン、ホンダなどは30%以上の減産となっている。

 アルゼンチン•トヨタの生産主力車はハイラクウスで、68%は輸出向けである。アルゼンチンからの輸出車としてNo.1となっている。主な輸出先はブラシル、コロンビア、パナマなど中南米諸国だ。

 エティオスとカローラも人気がある。エティオスは昨年9月にブエノス•アイレスで展示したところ、専門家から参考になる意見が色々あったという。それを取り入れてブラジルから輸入して販売したところ好評で、既に20,000台を販売したという。

 カローラもモデルチェンジして、今年14,000台を販売している。ライバル社の同種タイプであるプジョー408、ルノーフルエンス、フォルクスワーゲンベントなどは不調だ。

 小型ピックアップトラックも好調で、今年26,200台を販売し、このクラスではアマロックを引き離している。

◆ トヨタ成長の背景
 どうしてトヨタだけが成長しているのだろうか?トヨタ•アルゼンチンの営業部長グスタボ•サリナス氏は、トヨタのカルチャーと長期ビジョンがあるお蔭だ、と答えている。

 さらに、トヨタ•アルゼンチンの強みは、自社独自にローンを組むことが出来る金融会社を持っていることである。インフレ率の高い国で、トヨタ車の購入希望者に有利な条件でクレジットを提供できる強みをもっている。アルゼンチン政府は、プロ•クレ•アウトという、インフレに影響されない長期一定の金利クレジットをディーラに提供したが、これは販売促進に余り成果が出ていない。

 また、トヨタはバランスシートの内容も良いので、必要なパーツも輸入しやすい。生産やアフターサービスに必要なパーツを、他社に比べ比較的容易に入手している。

 外貨を稼ぐ輸出力をもっていないと、政府の規制で輸入の為の外貨が銀行から容易に入手できない。トヨタは輸出に貢献しているので、輸入に必要な外貨は比較的容易に入手できる。

 一方、エル•リトラル•デジタル情報紙に対し、同社のダニエル•エレロ社長は「ハイラックスの生産で2分40秒かかっているのを90秒に短縮することに取り組んでいる」と答えた。さらに同氏は、会社の欠勤率が10%と高いことを気にかけている。月曜・金曜の欠勤率が特に高いことも明かした。タイのトヨタは欠勤率0.1%だという。さらなる改善を目論んでいるのだ。

(Newsphere編集部)

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