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孫社長、一時日本一の資産家に…柳井氏を上回る アリババのIPOが要因と海外メディア

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孫社長、一時日本一の資産家に…柳井氏を上回る アリババのIPOが要因と海外メディア

 ブルームバーグは16日、ソフトバンクの孫正義社長が日本一の資産家となったと報じた。同社が集計しているデータによる。前日までのトップは、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長だった。孫社長の純資産は、16日時点で166億ドル(約1兆7790億円)と算出された。ソフトバンクの株式が、今月8日以降、1週間余りで16%近く値を上げたことにより、大株主である孫社長の資産が増大した。

 ただし18日現在、柳井氏が孫氏を上回っている(柳井氏は世界51位、孫氏は世界53位)。

【世界の資産家の資産状況を日々伝える「ブルームバーグ・ビリオネア指数」】
 ブルームバーグは、世界の主要な資産家の資産状況を、「ブルームバーグ・ビリオネア指数」として公表している。最新の株価や為替レートなどに基づいて、毎日、更新されている。現在、ウェブサイトでは、上位200人の資産状況が確認できる。

 それによると、16日、孫社長の純資産は、前日の160億ドル(約1兆7165億円)から、5億6070万ドル(約601億円)、3.5%増額した。他方、ファーストリテイリングの柳井氏は、前日の163億ドル(約1兆7585億円)から1億4090万ドル(約151億円)、0.9%の減少となり、純資産が162億ドル(約1兆7370億円)となった。

 同サイトによると、孫社長の資産の大部分は、保有するソフトバンク株だという。ソフトバンクの発表によると、今年3月末の時点で、孫社長は、全株式の19.26%にあたる2億3120万株を個人として所有していた。ブルームバーグによると、さらに持ち株会社4社を通じた保有分もあり、それも合わせると、現在、孫社長の保有分は2億7200万株近くに上るという。

【中国の「アリババ集団」の株式公開によって、ソフトバンクに莫大な含み益が】
 したがって、孫社長の資産は、ソフトバンクの株価に大きく影響される。8月、米携帯電話事業者第4位のTモバイルUSの買収を断念すると同社が発表した後、株価は一時大きく値を下げたが、徐々にそれ以前の水準に戻りつつあった。それが、今月8日ごろから、急激に上昇を始めた。

 この株価上昇には、フィナンシャル・タイムズ紙の伝えるとおり、19日にiPhone 6・6 Plusが発売開始となることの影響もあるだろう。しかし、主な理由は、同紙およびブルームバーグが伝えるとおり、中国の電子商取引最大手の「アリババ集団」が、今週、新規株式公開(IPO)を行い、19日よりニューヨーク証券取引所に上場することだ。

 アリババは5日、IPOの仮条件の価格範囲が60~66ドルであると明らかにした。その後、新規公開株に対して投資家からの強い需要が見込めるとして、15日、価格範囲を引き上げ、66~68ドルとした。これにより、IPOで調達される金額は、最大218億ドル(約2兆3519億円)となる。これまで、IPOによる資金調達では、2010年の中国農業銀行の221億ドルが最大だ。今回のIPOで、主幹事会社がオーバーアロットメント(追加販売)を行うことにした場合、その記録を塗り替える可能性がある。

 また日経新聞によると、この仮条件に基づくと、同社の時価総額は最大1676億ドル(約17兆9400億円)に達するという。ブルームバーグによると、ソフトバンクは、「アリババ ・グループ・ホールディング」の株式全体のうち、約34%を保有している。同社の保有分は、5兆円を優に上回る価値を持つことになる。

 なお、ソフトバンクは、このアリババ株を、2000年に2000万ドル(当時のレートで約20億7340万円)で購入したことを、フィナンシャル・タイムズ紙は伝えている。

【躍進する中国のネット市場が、アリババ株の人気の理由の一つ】
 アリババ株が上場を前にして、すでにこれほどの人気を集めている背景を、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じている。国連の専門機関である国際電気通信連合によると、世界のインターネット人口30億人近くのうち、およそ45%がアジアにいるという。また中国では5億人以上が、スマートフォンを使用してネットに接続しているという。

 アリババが上場すると、時価総額が最も高いネット企業10社のうち4社が、アジアに本社を置いているということになる、と同紙は伝える。その4社、アリババ、テンセント・ホールディングス、バイドゥ、JD.comは、いずれも中国企業である。

 中国のSNS「人人網」のJoseph Chen(陳一舟)CEOは、「時価総額が大きい会社は、中国の規模の大きさの恩恵を受けている。同じ技術でも、それを中国に持ち込むと、より以上の価値となる」と語ったという。人人網は、中国版Facebookとも言われている。

【業績好調もファーストリテイリングの株価は以前ほど伸びず?】
 なお、今回の資産家トップの交代劇には、ファーストリテイリングの株価が、今年に入ってまだ大きな伸びを経験していないことも影響している。2012年から2013年にかけては、株価がうなぎ上りに上昇し、昨年12月には4万4350円にも達した。その後は20%以上も下落し、17日には3万4180円で取引されていた、とフィナンシャル・タイムズ紙は伝える。ブルームバーグも、同社の株は今年に入って22%下落している、と伝えている。

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(Newsphere編集部)

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